51.密偵見習いは料理を教える②
王女に料理の練習を決められてから数日後、家庭科の課題が「卵料理」に決まった。
上手く考えたものである。
卵料理は「すべての料理の基本」と言われるから面目も立つしゆで卵なんかも「卵料理」に入るので料理下手でも何とかなる。料理のできない生徒は無難に「ゆで卵」を選択した。料理上手な生徒達はちょっと不満そうだったが、ゆで卵だらけの中でそれ以外の卵料理を作れば目立ってアピールしやすいと気を取り直していた。ちなみに出来上がった料理は参観後の歓迎会で提供されるそうだ。
「さぁ始めるわよ~~(*^▽^*)」
帰寮後王女の部屋に引っ張りこまれた。寮内に食堂もあるが夜食や間食用に部屋に簡易キッチンが備わっている。その簡易キッチンの前で王女が意気揚々と言う
「で?どんな卵料理を作るんですか?(´-ω-`)」
ゆで卵が1番無難だが卵焼きでもまぁいいかな
ちなみに材料はレナさんに用意してもらった
「オムライスにしようと思うの(*^▽^*)」
「……は?」
「だからオムライスにしようと思うの(*^▽^*)」
「……」
初心者に出来る料理じゃないだろう
「…何でオムライスなんですか?」
「以前に晩餐で出たの。卵がトロトロ半熟ですごく美味しかったの。また食べてみたいと思って~(*´ω`*)」
まぁそんなところだろう
「王女、オムライスは初心者が出来る料理じゃないです。無難にゆで卵にしましょう」
「何事も挑戦よ。まだ日はあるし私頑張るわ~~(*´ω`*)」
「…分かりました。ではまず手本を見せるので良く見てて下さい」
「え?(´・ω・`)」
王女の前で手早く卵をかき混ぜ、フライパンでご飯を炒め卵と包む。
「うわ~~~~(゜o゜)」
あっという間にオムライスの完成だ
「出来ました」
「凄いわアイリス料理上手だったのね~~これじゃあ教える事ないわ(゜o゜)」
下手だと言ってないしそもそも初心者が何を教えるつもりだったのか
「じゃあ冷めないうちに食べましょう」
オムライスを皿に盛りつける
「そうねいただきま~す(*^▽^*)うん美味しい」
「ありがとうございます」
「オムライスって簡単なのね。次は私が挑戦してみるわ(*^▽^*)」
「チッ」
「?今舌打ちしなかった??(;´・ω・)」
「気のせいです」
食べて満足すれば気が済むかと思ったのに
「作り方はわかりますね?見てますのでやって見て下さい」
「分かったわ任せて~~(*^▽^*)」
~10分後~
「…………」
「あ~~何で割れないの~~(>_<)」
最初からいきなり躓いた。王女は卵を割る事すら出来なかったのだ
「王女…何度も言いますが卵を割るには軽くドアをノックするような感じで…」
「難しいわ~~(>_<)」
「教える方が難しいです」
これ以上どう言えと言うのだ
「こうなったら~~え~~い!(>_<)」
ヤケになった王女が卵を投げてくる。すかさずボウルで受け止めるとようやく割れた
「やった!割れたわ(*^▽^*)」
「そうですね。じゃあ次は卵の殻を取り除いて下さい」
「え(;´・ω・)」
生卵を投げたので当然殻が入っている
「殻が入ったままでは料理になりません。オムライスを作りたいのでしょう?頑張って下さい」
「うう…わかったわ」
ボウルを手渡すとしぶしぶ取り除き始めたが白身が滑ってうまく取り出せない
早くも半泣きの王女が言う
「料理って大変なのね…(/_;)」
「教える方も大変です」
まさか卵の割り方1つでこんなに苦労するとは…
乙女達は前途多難です
レナさんは邪魔にならないよう席をはずしてます(´-ω-`)




