102『国内1位まであともう一歩』
ニューヨークダンジョンから戻ってきて4日後、全員のステータスを診断した。
◆奥野勇人
Lv.42→52
筋力:50 耐久:51 魔力:136 敏捷:48 器用:47
スキル
《魔獣創造(★★★★★)》
《妖器賜与(★★★★★)》
《闇築因子(★★★★★)》
《幻界収蔵(★★★★★)》
◆黒波五郎
Lv.63
筋力:108 耐久:110 魔力:31 敏捷:54 器用:42
スキル《剛力解放(★★★★)》
◆蛇澤真希
Lv.55
筋力:67 耐久:43 魔力:20 敏捷:89 器用:111
スキル
《千里眼(★★)》
《瞬射連撃(★★★)》
◆今居久留里
Lv.51
筋力:24 耐久:31 魔力:97 敏捷:39 器用:36
スキル《癒昇恩寵(★★★)》
レベル50で全探窟家の上位0.5%に入るという感じなので、我々は文句なしの超上級レベルだ。ついでにこの数字には現れない特別な“魔王軍装備”も持っている。
俺の現在の魔力の136という数値は上位0.1%に入るだろう。
だからこそルーシェルの324という数値は正直いって、ぶっ壊れてる。
今日がギルドランキングの更新だったので、そちらも確認した。
◆西新宿ギルド
【世界ランキング8位(前回24位)】
【国内ランキング2位(前回4位)】
ついにここまできたかって感じだ。
国内ランキング1位はもちろん「神威連合」だ。
我々があれだけの快挙を成し遂げても追い越せないのだから、やはり手強い。
そもそも組織の規模が違うというのもある。
西新宿ギルドはAとBの2チーム体勢だが、神威連合は8チームはあるらしい。
さらに今後の彼らには「Kドライブ106」という魔石のエネルギーをレーザーのように発射する新兵器もある。
PC画面と睨めっこしていた俺のところに雪奈がきた。
「国内1位……取れなかったのね」
「ああ、ちょっと期待はしてたんだけどな」
「昔はここまで圧倒的ではなかったと思うの……この数年の神威連合の勢いはちょっと異常なくらいかも」
「西新宿ギルドも、もっとチームを増やすしかないのかなぁ……俺的には現在のままで1位を取りたいんだけどね」
「チーム数だけの問題なのかしら……」
雪奈はどこか神威連合の強さに納得していないようにも見えた。
俺と雪奈の話を聞いていたルーシェルが、ふたりきりで話したいことがあるというので外に出て、すぐ近くの新宿中央公園に向かった。
そして、こっちに来たばかりの頃のルーシェルが迷子になって猫を抱いたまま座っていたベンチに並んで腰掛けた。
「ユウト様、私は……魔法を覚えたいです」
「魔法を? まあ魔力が324もあるんだから、覚えたら凄いことにはなるとは思うけど……」
「私は自分の魔力については幼い頃から“もしかして強いのでは?”と薄々感じていました。それでこちらでステータス診断というものを知って、ずっと診断してみたいと思っていたのです」
「向こうの世界では能力値を数字では出せないからな。お姫様という立場だから魔法習得のメソッドにも触れなかっただろうし、君が絶大な魔力を持っているのを確認しようがなかった……ってわけか」
「はい。自然に“ひらめき”で魔法を得られれば良かったのですが……ユウト様は魔法が「必要だ」と強く思ったら魔法を“ひらめいた”のですよね」
「ああ、そうだよ……あとは、ダンジョンXは魔素が濃かったから、それも関係あるかもしれない」
「きっと……いえ、絶対に、私はユウト様と一緒にダンジョンに入れば「必要だ」と思う気がするのです」
ルーシェルはベンチから立ち上がり、日本式のおじぎをした。
「私は子供のころから魔法に憧れていました。魔法を覚えて……ユウト様の夢のお手伝いさせてください!」




