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ぼくは佐藤翔太!  作者: 佐藤 翔太
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57/64

その57~放課後~

放課後。


ダズと一緒に、キャラランドのスタジオへ向かう途中。


いつも通る駅前の道に、大きなダンススクールがある。


MEDS_Tokyo。

ムサシエンターテインメント・ダンススクール東京校。

東京だけじゃなく、全国にも展開している有名なスクールだ。


その前を通ると、ガラス越しにレッスンの様子が見える。

いつもは、小学生のクラスが多い。


高学年くらいの男女が、鏡いっぱいに広がって、

先生の動きを必死に追いかけている。


圧倒的に女の子が多いけど、その中で踊っている男の子たちは、

どこか違う空気をまとっている。


——純粋に、ダンスが好きなんだろうな、とか。

——何か、強い目標があるんだろうな、とか。


そんなことを、ぼんやり思う。


ダズと並んでこの道を歩くことは多いけど、

そのことをわざわざ話題にすることはない。


でも。


鏡の前で、全力で踊る姿を見るたびに、

自分も、気持ちを引き締めてスタジオに向かうことができていた。


——ただ、その日は違った。


「……あれ?」

いつもと、ガラス張りのスクールの様子が違う。


ガラスの向こうにいるのは、小学生じゃない。

ぼくたちと同じくらいの年齢——

高校生くらいの男子たち。二十人ほどが、同じ振りで、一斉に動いている。


ダズが、ぽつりと口にした。

「……ダンスのレベル、高いね……」

ぼくも、同じことを思っていた。


小学生クラスのときとは、空気がまるで違う。


緊張感。

厳しさ。


そして、揃ったときの圧。


——プロみたいだ。


いや、もう。ほとんど、プロだ。


フロアの端では、何人かの大人が立っていた。

男女の講師らしき人たちが、何かの用紙に、黙々とペンを走らせている。


「……テストか、オーディションかな」

ダズが言う。


その言葉を聞いた瞬間、ふとあることが頭に浮かんだ。


——LoHi。


MEDSを運営している、ムサシエンターテインメントも、LoHiへの参戦が決まっている。


しかも。

ユニットメンバーの一部は、スクール生から選抜する。

そう発表されていた。


「……まさか」

思わず、口から漏れた。


ダズも、同じことを考えていたのか、小さく頷いた。


ガラス越しに、もう一度見る。

誰一人として、気を抜いていない。


一瞬のズレも見逃されない、

そんな空気。


——選ばれるか、選ばれないか。

この緊張感と厳しさは、これが理由だと思った。


ぼくは、無意識に、一人ひとりの顔を目で追っていた。


「……行こうか」

ダズが言った。


「うん」

歩き出しながらも、

何度も振り返りそうになる。


——もしかしたら。

この中の誰かが、同じ舞台に立つかもしれない。


キャラランドのスタジオが近づいてくる。

窓ガラスに映る自分の姿を、ふと見た。


——ぼくは、どうなんだろう。

ちゃんと、戦う場所に立てるレベルにあるのか。


深く息を吸う。

「……ダズ」

「ん?」

「今日のレッスン、負けずにがんばろう」


ダズが、少しだけ笑った。

そしてぼくたちはスタジオのドアに手をかける。

*La♪Ra・RISE!キャラクター原案者*

英賀田 雪雄(あがた ゆきお)  :日花子

根古島 カノン(ねこじま かのん) :日花子

京極 真秀(きょうごく まほろ)   :茶ばんだライス

折原 千鶴(おりはら ちづる)   :夏也 すみ

狭山 那音(さやま なおと)   :ギフカデ

Daz・Garcia(ダズ・ガルシア)  :HUNGRY

赤河 辰煌(あかがわ たつき)   :ウニヲ

佐藤 翔太(さとう しょうた)   :niko

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