表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
定食屋はじめましたが、お客様はモンスターです  作者: 田井雫
魔王のもとで定食屋はじめました?
41/53

装備は大切

 異世界に来て様々な種族と会ってきたが、まさか“魔王”まで出てくるとは…。知らせてくれたオークの話では、畑へ向かう途中で魔王の遣いの者から言い渡されたらしい。


『おそらくだが、オークの村がここ数日で活気を取り戻していることに人間が絡んでいるのが知られたんだろうね』

スミスさんの言う通りだと思う。ここは暫く村を離れて様子を見るべきだろうか?だけど俺達が行かないことでオーク達に迷惑がかかるかもしれない。

『…まぁ、今の魔王様があの方なら酷い事にはならないと思がね』

「スミスさん、魔王の事知ってるんですか?」

『うむ…』

はっきりとした答えは返ってこない、誤魔化すようにスミスさんは話を進める。

『さて孝平、話では迎えが来るのが夕刻だったね。どうするのかな』

悩んでいるとオーウィンが横から会話に入ってきた。

「面倒くさい、我も行けばそう易々と魔王の思う通りにはいくまい」

心強い発言だが残念ながら却下。俺一人で来いとのお達しだ。

だが、装備:なし スキル:なし 味方:なし では死にに行くようなものだろう。

「さすがに一人じゃなぁ、不安でしょうがない」

正直に言う、かなり怖いです。

『私がついて行こう、助言くらいならできるだろう』

「え?でも一人で来いって…」

『孝平、君の上着を少し貸してくれないか?』

何をしようとしているのか分からないが、とりあえず制服の上着をスミスさんに渡す。

スミスさんは制服の表面を撫でるように自身の体を這わせる。するとスミスさんの体が少しづつその色を変えていく…黒から紺へ…つるつるしていた表面も布のような質感に…形は制服のそれに変わった。

目の前には制服の上着が2着、ぱっと見違いが分からない。

「す、すごい…まさかスミスさんにこんな能力があったなんて」

さすが万能スライム、もはやスイスさんにできないことは無いのかもしれない。

『これなら共に行くことができるね、さぁ着てみたまえ』

制服が喋る光景は奇妙だなと思いつつ早速袖を通してみる。着心地や薄さとかはまったく違和感がない…でも心なしか…重い。

【孝平はスライムを装備した】…残念ながらステータスは上がらない。

だがこれは頼もしい…が、俺はスミスさんの言葉が分からない。仮に助言を受けても理解できないんだよな。新たな問題が発生したが、意外な人物から答えが出てきた。

「…私も行くわ」

「スィア?」

「私なら服の中に隠れられるし、スミスの言葉も分かる。仮に戦闘が起きても対応できるわ」

なんと良いことづくめじゃないか。スィアは答えを待たず制服スミスさんの胸ポケットの中へ入って来た。

「良いのかスィア?」

「別にかまわないわ………………それに不安になるじゃない」

「…ありがとな」

ぽんぽんと制服の胸ポケットを叩くとスィアが不満そうな声をあげる。

「痛いじゃない!もっと優しく扱いなさいよ!」

【孝平は氷精霊を装備した】…が、やはりステータスは上がらない。

 

 こうしてスミスさんとスィアの同行が決まった。

「じゃあリーヤとオーウィンは留守番頼むよ」

二人の返事が無い、どうやらついて行けないのが不満らしくリーヤに至っては頬を膨らませて無言の抗議をしてくる。

「…そんな顔するなよ、絶対に戻って来るからさ。それにお前達がいれば村のみんなの食事の心配もしなくて済むからさ、な?」

リーヤの頭を撫でつつ宥める、やがて渋々だが了承を得る事が出来た。


 時間はまだ昼前。夕食の仕込みの準備をやっておきたい為、オーク達には申し訳ないが昼食はオニギリと味噌汁で我慢して貰おう。その事を話しに行くと、既に魔王の所へ行く話が広まっており逆に謝られてしまった。

戻ってから昼食の準備を行いながら考えた。万が一に備えて食料は多めに抱えておいた方が良いかもしれないな。



 





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ