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おまけ
ここ数日は授業の傍ら農業関係の本を読むことが多い、昼も弁当を突きつつ読書に耽る。
「おい孝平!聞いてんのか!」
視線を声のほうへ向けると険しい表情を浮かべた古山の姿があった。
「…すまん、何か言ったか?」
「おいおい聞こえてなかったのか、って何読んでんだよ…え、お前農家になるの?」
「うるさいな、関係無いだろ」
本を奪われたので取り返すと。
「寂しい事言うなよ孝平…俺達友達だろ?」
「…は?」
言葉の意味が分からず聞き返してしまう。
「実は前にお前が親戚関係に挨拶回りをしたことをみんなに話したんだ」
「……」
「俺達と年が変わらない孝平が一人前に大人の行動をしているのを知って欲しくてさ」
そうだ!と立ち上がるクラスメート。
「男だぞ孝平!」
「何かあったら言ってね」
「俺達に出来る事なら何でも協力するぜ」
皆…何を言っているんだろうか?
「…とりあえず静かにしてもらえると助かるんだが」
「「「まかせろ(て)!!」」」
その日クラスは静寂に包まれた。




