雪山探索
目的地の雪山に着いたのは2日後のことだった。
あくまで目的は冷蔵庫、もとい「氷結石」の採取。だがその雪山で俺達を待ち受けていたのは、雲を突き抜けるほど高い標高、ほぼ真横から吹き付ける凍てつく風、視界は一面白の世界。
雪や寒さを想定した防寒対策はしてきたつもりだったが俺の予想を遙かに超えた過酷な環境だった。すでに歯がカチカチ音を立て体の震えも止まらない。
「…コーヘイ、私眠くなってきた…」
「っ!リーヤ!?それは駄目だ!起きろ!」
「…おじいちゃんとおばあちゃん、皆もいるよ…エへへ」
「リーヤー!戻ってこい!」
「…コーヘイ?…そうだ、コーヘイも一緒に皆の所へいこうよ」
「俺まで誘うな!!」
リーヤはもう駄目だ。仕方ないスミスさんに頼んで山を下りて貰うしかない。スミスさんの姿を探す。
「スミスさん!リーヤを連れて山を下りて貰えませんか!」
『ププル!プルル』
しまった、リーヤの翻訳が無いと言っていることがわからない。だが俺の言っていることは伝わっているはず
「スミスさんリーヤの事お願いします。俺はもう少しだけ探してみますので」
『プルルプル!?プル!』
多分、大丈夫か?とか、やめたほうが良いと言っているような気がする。
「俺もあと1時間くらいしたら戻りますから。帰ったら暖かい鍋にしましょう」
スミスさんにリーヤを任せると、再び探索を始めた。あまり遠くには行けないので辺りをとにかく探しまわった。だが、そう都合良く目的のモノは見つからなかった。
そろそろタイムリミットの1時間が経過しようとした時だった。
吹雪で視界が悪い中、一瞬だが洞窟のような穴が見えた気がした。もしかしたらあそこに「氷結石」があるかもしれない!と焦ったのがいけなかった。
踏み込んだ先には亀裂が走っていた。地に着かない片足はそのまま滑るように、バランスを崩した俺の体はまるで亀裂に飲み込まれるように落下するのだった。
「…悪いリーヤ、スミスさん…俺帰れないかも…」




