一章 エルフと野菜炒め 7
鞄の中から準備していたものをリーヤに差し出した。
「これが、おにぎりで野菜炒めに…あ、味噌汁飲むか?」
「オニギリ?ミソシル?」
世界が違えば食文化も違うよな、見せるようにおにぎりに齧りつき咀嚼する。リーヤも真似するように小さく一口齧り、ゆっくり確かめるように噛んで飲み込んだ。
「…オイシイ。コーヘイ!オニギリ美味シイ!」
そう言って口いっぱいに頬張り飲み込もうとするが、喉に詰まったのか苦しそうにもがき始めた。
「~!~!」
「落ち着けって、ほらこれ飲んで」
水筒から味噌汁を注ぎリーヤへ飲ませた。
「ケホッ、ケホッ…スープ、ミソ汁モ美味シイ。私初メテ食ベルモノバカリダヨ!」
「お前、普段は何を食ってたんだ?」
「ンー、前ハ『木ノ実ノスープ』」ガホトンド。最近は…草トカ食べタ」
思えば初めてあった時もあまりまともな食事をとっているようでは無かったな、そういえば何でリーヤは一人でこんな廃墟ような場所に居たのだろうか?
「コーヘイ!コーヘイ!」
考え事をしているとリーヤが困ったような表情で野菜炒めの入ったタッパーを持っていた。
「コレ、スゴク危険!私、昨日同ジ物食ベタ!」
どうやら昨日食べた激辛野菜炒めが原因でトラウマになってしまったらしい。
「あー、昨日は悪かったな。今日のは何もしてないから大丈夫だ」
だがリーヤは食べようとしない、タッパーを持ったまま目にはうっすら涙を浮かべていた。
「仕方ないな、ほれ口開けろ」
箸で野菜炒めを摘まんでリーヤの口に近づける。が「うーうー」言ったまま口を開けようとはしない。埒があかないのもう一方の手でリーヤの鼻をつまんで塞ぐ。苦しくなったリーヤが「プハッ」と口を開いた瞬間に野菜炒めを口の中に放り込んだ。
「んぐ!…アレ?昨日ト違ウ!美味シイ!」




