……代償は
入院せず無事に家へ帰ってこれて、本当にホッとしているわ。
ひとりであんな色んな動物たちがいる所に残されるなんて、ストレスで違う病気になりそうだもの。
でもでも、病院に入院しなかった代償は大きかったの。
それは、毎日の通院よ。
毎日、狭いキャリーにいれられて、病院に連れて行かれてしまうのよ。
毎日、チューブ付きの注射を刺されるわ。
点滴って、言うんですって!
貴方はされたことあって?
背中や首の後ろに刺すのよ!
そんなことされると、もう、唸ることしかできなくなるわ。
何日かに一回は注射もされるの。
造血剤なんですって!
よく分からないけれど、三、四ッ日たつうちに段々とわたしの調子が良くなってきたのは確かね。
最近は食べても戻してばかりだったけれど、戻す回数も減ってきたし、ご飯も食べれるようになってきたわ。
今までのご飯だって、お母さんはちゃんと気を使って「獣医師推奨」って、書かれたものだったの。
まぁ、時にはブリや牛肉なんておご馳走ももちろんありはしたけどね。
けれど、体調を崩して、病院に行ってからはお母さんが病院で買ってきた「肝臓・腎臓ケア」と書かれたご飯だけを食べるようになったの。
これは、なんだか不思議な香りのするご飯なのよ。
「スミ」というものが混ぜてあるらしいわ。
さっぱりしてて、これならパクパク食べれたの。
わたしが何日かにぶりにしっかりご飯を食べているのを見て、お母さんが
「良かった……」
と呟いて涙ぐんでたわ。すごく心配させてしまったみたいね。
ごめんなさい。
でも、もう大丈夫よ。
すりすりしてお母さんにもうわたしは大丈夫とアピールするわ。
だから、もう病院には行きたくないの!!
病院に行くために、わたしを捕まえないでね!!!




