㉜「ブランクディスク」
人に自分の書いた詩を見せるのが
僕は好きじゃなかった
綴った想いを見せる事
それは自らの心の底を見せる事だから
誰だって晒したくない傷口があるんだ
隠したいヤミがあるんだって
大丈夫 君だけじゃない
空腹を水で誤魔化すようにして
僕らは空白の時間を理想で満たしてた
空っぽの自分を認めたくないと
けれどそれはただの誤算なんだよ
ほら もっとその器の中覗いてごらん
君も見ていたのはまだ何もない
器の上の方ばかりで 理想も高過ぎると
中身は溢れ堕ちてしまうよ
人に唄を聴かせる事がすごく怖かった
喉は震えて 怯える背中は
溢れる鴉たちに嘲笑われる事
それを非道く畏れて 声帯は鳴らなくて
誰にでも癒せないトラウマがあるんだよ
みな怯え 毎日逃げ道を探してる
そうなんだ 君だけじゃない
自分の何か足りない所を誰かの
歌詞で穴埋めして白紙の頁塗り潰していた
どうしてそんな勿体ない事するの?
無いならそこに新しい時刻もうよ?
現実からね 背けたくなる気持ちも判るよ
それでもね 始めたゲーム
離脱は許されないと人は言うの
ならば胸張って好きに生きてこうよ
どれが正しいマニュアルなんて
此処には在りはしない 自由を掴むんだ
人に迷惑を掛けちゃいけないという
制約はあるけれど…
明日また自然に笑えれば
いつもそう願ってるよ




