⑳「金烏-SUN BIRD-」
黄昏れに広がる空
書斎のバルコニーから眺めた
夜空へと翔けて行く黒い鳥達
輝き始める小さな光に飛び込んだ
今日という一瞬が消えてゆく その想いに
どんな願いを重ね合わせるのだろう
夜が訪れれば必ず明日は来るって
私達の居ない昔から語られてるけれど
明日へ飛び去った火の鳥は もう二度と
今日に還ることはない
この身体が燃え尽きるまで世界を照らそう
闇に迷う全ての命と心に
縛られた永い時間に宿命を抱いて
幾度となく訪れる明日と過去に道標を与えよう
君達が深い深い深淵に囚われぬように
朝焼けに広がる空
煌めき始める夜明けの光
雲の上へと突き進む青い鳥の背中を押す
朝が迎えに来れば必ず夜は来るって
もう当たり前のようにみんな知ってしまっている
今日へ飛び去った火の烏は人々の記憶の中へ
灯だけを残し また姿を消し去るのだろう
この身体が燃え尽きるまで世界を照らそう
夜に迷う君の魂の欠片
縛られた尊い時の音 私の陰で輝く
二人で限りのある朝と夜に道標を与えよう
凍てつく永い永い夜に誰も掴まぬように
何時か瞳に光を宿し明日を望める
その両手で鎖を振り解いて
その手から柵の糸を滑り落として…
この身体が燃え尽きるまで世界を照らそう
闇に迷う全ての命と心に
縛られた永い時間に宿命を抱いて
幾度となく訪れる明日と過去に道標を与えよう
君達が深い深い深淵に囚われぬように
君が深い深い海に沈んでしまわぬように




