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⑫「小さな手と温もり」
早朝 田舎の洋風テラス
いつも外に出ると
いつ来たか判らないけど
甘えるように君が静かに
今日も待っていた
その小さな手に触れ
「今日も来てくれたの?」と
僕は呟く 君は静かに息づく
目を細め 微かに笑ったように見えた
雨が降りそうな曇り空の日
からりと照らす晴れの日も
君はいつも小さな体温で
僕の心温めて なかなか離れてくれない
嬉しいけど 仕事に戻らなきゃ 僕は
あまり長く君と居られないんだ
少しずつ慣れて来た早起き
湖畔にも森にも鳥の声が響く
掠める風と
仲間を連れ遊ぶ君がまた座ってる
その小さなイノチに触れ
壊れそうなほど優しくて
君を見ていたら まるで僕の方が
浅はかで情けなく感じて
星降る夜空の景色も
冬の白銀の世界も
君とは共に見れないのを知ってるから
そしてきっともう二度と会わないだろう
だから梅雨に入る前のこの一時
君の声を聴く度にまた君を想うよ
小さなその黄緑のシルエットを




