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非常事態宣言

拝み終わり、掃除を手伝いたいところだが……


「二人で十分だ、それに早めにお嬢返した方がいいぞ」

「そ、そうですね。でも、その前にこのお花を備えたいんです」

「それなら、俺達がやっとくから早く戻りな」

「はい、ありがとうございます」

「お前はちゃんと送り届けろよ」

「わかってるって。ちゃんと送り届けるから気にするな」


そう言って、墓地を後にする。

後は見つかる事なく送り届ければミッション達成だ。


「特に行きたいようなところはないか?無ければそのまま行くけど」

「ないですよ。外出したかったのもお墓参りが目的でしたので」

「そうか。じゃあ…」


ウーーーーーー!ウーーーーーー!


声を遮るかのように響き渡るサイレンのような音。

なんだ?何かあったのか?

……いや、まさかソラを連れだしたのがばれたか!?

そうだとしたら非常にまずいが……。


「ソラ、この音はなんだ?」

「緊急警戒状態である事を知らせる警報です。…も、もしかして私がいない事が

大臣らに知られたのでは…。ど、どうしよう!?ケンさん何も悪くないのに!?」

「じゃあ、早く戻るか。悪いが背中に乗ってくれ」

「え……は、はい!」

「しっかり捕まってろよ」


ソラを背負い、一気に駆け出し、跳び上がる。

屋根に跳び乗っては跳び上がるを繰り返し、目的地を目指す。


「ひゃっ……。は、速いです」


ギュウゥッ!と言った具合に俺にしがみつくソラ。

やっぱり慣れてないとこの感覚怖いよな。

なるべくこの時間を早く終わらせてあげたいので、速度を上げる。

そして、目的の場所のそばまで着く。

後は気づかれる事なく入るだけなのだが……。


「人が多いな……」

「ですね…。やっぱり気づかれてしまったのでは…」

「それならさっさと戻って、無事な姿見せた方がいいだろな。

だけど、どこから入るか」


あそこまで人目が多いと、気づかれる事なく中に入るはかなり厳しい。

あの場にいる全員の目を引き付けるようなものがあれば……。

など考えていると、まるで噴火でも起きたかのような音が轟く。

音がした方向に目を向けると遠い山のふもとが赤く染まっていた。

溶岩が漏れ出したか……?。


「あ、あれは一体…?」

「噴火でも起きたんだと思うぞ。だが、これは好都合だ。

結構な数のやつらが向こうに目線が行っている。この隙に中に入るぞ」


目星をつけていた開いている窓の近くへと移動する。

近くに人の気配はないは無し。

すぐさま、中へと入る。騒がれてもないみたいだし、気づかれてないだろう。


「よし、到着。任務達成ってとこかな」

「ありがとうございます。この格好だと怪しまれますよね?」

「普段があの格好なら、怪しまれるわな」

「ですので、着替えてきますね」


幸い入ったところの近くに彼女の自室があったのかそこへと入っていく。

一応、待っておいた方がいいかな?

部屋の前で待っていると、ドタドタという慌ただしい足音が向かってくる。


「む、ケン殿ではないですか。お疲れ様です。えっと、ソラ王女はどちらへ」

「ここの部屋にいるけど、何があったんだ?」

「はい。先程、この領地内で巨大な魔力反応とその反応と同時期に関所が一つ

破壊されました。その場所には先程ラオージュ殿が向かわれました」

「って事はあれは自然災害じゃあなくて人災って事か」

「そうです、どこの国かは定かではないですが攻め込んで来ました。隊長がいない

このタイミングを狙って…」


今は王子がいない。このタイミングで攻め込んでくるとは…仕組まれていたか

内通者がいたか、いろいろ考えられる者がある。

だが、今はいるかもわからない犯人探しをしている場合ではない。

まずは今現状の問題を解決する必要があるな。


「あ、あの。出ても大丈夫でしょうか?」

「との事だが、自室待機か、信頼できる人のそばに連れていくかどうしたらいい?」

「副隊長殿のところのそばが安全かと思われるので、そちらへ」

「だそうだ。出て来てくれ」

「はい、わかりました。すいません、私のために」

「いえ、貴方様には我々は助けられてばかりですので、気にしないでください」


助けられてばかり……何か彼女はしているのか?

うーん、見た目的に回復系かな?

そんな事はさておき、騎士とソラと一緒にシャルのところへ向かう。

それにしても、あいつが向かってると言ってたが大丈夫だろうか。

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