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趣味人のVRMMO  作者: et al.
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89/105

ep.87

 

"今海か?”


”海にいるが、どうした?”


”街に戻る時、城壁のところまで来てくれ。”

”できれば、仲間にも声かけといてくれ。食いもんを売ってる。”


”?”

”わかった”


 よし、これで兵太夫は確保できた。こいつの発信力がどんなもんかわからんが、こいつを撒き餌に、多くのプレイヤーが食いつくのを祈るしかない。本当はダサいからあまりしたくなかったんだが、掲示板にも書き込んでおこうかな。最後のプライドとして、SNSにあげてくれたら、トッピングサービス、だけには手を出さないでおこう。トッピングなんて洒落たもの、用意していないんだが。その辺の雑草引っこ抜いてパクチーモドキとして売ろうかな。似たようなもんだろ、アレ。ハーブ的なものと考えると、ローハなんかはいくらでも取れるから、ローハをトッピングにしてもいいかも。ルーなんか葉食ってたし、プレイヤーもいけるだろ。



【食欲は】DWの食を語るスレ part4【無限だ】 

 DWでの食について語り合いましょう

 晒し行為はNG、必ず許可を貰ってください

 悪意のある書き込みはNG

 次スレは>>970で


 244:GAKU

 南の城壁沿いで期間限定でタコス販売してます。



 初めて掲示板というものを触ってみるが、こんな感じで良いのだろうか。適当に食に関係するっぽいスレを見つけて、端的に情報を書き込む。前後の文脈も考えず、いきなり書き込んだが、風紀を乱す結果になっていないかが心配だな。掲示板ってルールには厳しい印象があるし。半年ROMれ、とか言われていないよな?サービス開始から時間経ってないから大丈夫だよな。


「さてと、今できることはしたが。」


 街にいたとしたら、ここまでの移動時間があるから、すぐやってくることはないだろう。何かできることはないかと思って、あたりを見渡すも魔物も見当たらない。この隙間時間にポイントを稼げる方法を見つけられればパーフェクトなんだが。イベントスタート時から、20連に届かないくらいしか稼げていない。いくら遊び人の運があるとはいえ、レア景品独占するなら、まだまだ全然足りないだろう。一番稼げたのは猪討伐。やっぱり戦闘が一番稼げるんだろうな。その次が、料理でその後が畑関係といったところ。直接ポイントのやり取りができない仕様なのがもどかしい。直接できるなら、タコスをガチャポイントで販売するのに。


「あなたね。」


「、客かっ!」

「いらっしゃいませ!」


 ポイントのことで憂いていると、はあはあと息をきらし、話しかけてくるプレイヤー?がいた。掲示板を見てきた客だろうか。それにしては早い気もするが、掲示板の集客力を舐めていたようだ。競争になるかもと思って飛ばしてきてくれたのか。大丈夫、あなたが1人目だ。足、速いんだな。


 高めにベースの料金を高めに吹っ掛けておいて、掲示板から来ましたで、正規の値段に戻すあの手法でも取ればよかったか?あまりにも俺のマーケティング能力が低すぎる。まあ、今後の課題ということで、ここは一つ。それにしても、なんだか語気が強い。怒っていそうな雰囲気。これからタコスをたべるんだろう?ハッピーに行こうぜ。


「タコス屋Gへようこそ。」


 店の名前と、料金形態について説明をする。基本2個800リル。3個にすると、1,000リルというお買い得感満載のあれ。デリバリーも検討していいかもな。配達料を多めに頼めば、お届けいたしますよって言って。アインス周辺しかできないが。こうやって、ビジネスは発展していくんだろうと、素人ながらビジネスの黎明を感じる。3個でも十分元は取れる。プレイヤーが金持ちだということは他のNPCから聞き及んでいる。


「あなたね。」

「どの街の南側かも詳しく書きなさいよ!」

「レスもないし。」


 息が整ったのか、顔をあげて糾弾してくる美形の女性プレイヤー。どこかで見かけたことのある気がする。どこだったかな。推定女性プレイヤーの知り合いはn/nさんくらいなんだけど。NPCなら何人かいる。俺の名誉のために、付け加えておく。


「掲示板?」

「場所はちゃんと書いてなかったっけ?」


 焦って確認しようとするが、不慣れな行動でまごついてしまう。ようやく掲示板まで辿り着き、自分の書き込みのすぐ後に、アインスなの、ツヴァイなの、それとも他の街なの?と書き込んでいる人がいた。タコス屋に触れている書き込みはこれくらい。この人が、その人なんだろうな。てか、掲示板に張り付いていたのかってくらい、反応早かったな。


「ええと、TeAさん?」


「ええ、そうよ。」


「すみませんでした。」

「アインスの南城壁沿いです。」


「知ってるわよ!」


 コーヒーを飲むように買っておいたコップにトノサマフロッグの水袋から水を注ぎ、TeAさんに渡す。受け取ったTeAさんは、一気に飲み干す。すごくいい飲みっぷり。水なんかよりもジョッキが似合う御仁だ。酒場で買ったビールはインベントリに入れられるのかな。それができるなら、テーマパーク料金で売り付けられるのに。さかば、酒場、


「ああ!思い出した!」






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