表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
趣味人のVRMMO  作者: et al.
11/19

ep.9

 

 女店主の怪しいお店を抜けて、教えてもらった方向へ向かう。すると驚くほどあっさり冒険者ギルドについた。こちらはいかにもな建物である。出入りするものはカラフルな頭だが服装はまだ似通っている。おそらく、他のプレイヤーであろう。なんらかの毛皮を装備したのもちらほら。NPCなのか、前線組なのか。我々が最初にこの地に降り立った広場もあらためて見れば冒険者ギルドの目と鼻の先。あの時は人の多さと、興奮でよくみれていなかったが、自然もあり、噴水もあり、市民にとっても憩いの場所なんだろうなと思う。我々が一斉に来た時には驚かせただろうな。

 ギルドの建物内に入ると、クエスト受付などをするラフな役所のカウンターみたいな場所、買取スペース、販売スペース。奥には寄り合い所も兼ねているのか、食事処。2階に続く階段も見られる。


「さて、どこに行けばいいのかな。」


 まず、例に倣って冒険者登録しなければなのかな。カウンターの方向に歩き出す。カウンターにも対応する職員が何人か立っている。その一番奥には何やら人だかりができていた。気になってそちらを見ると、受付に一際目を引く女性が立っていた。プレイヤーが作ったのよりも明らかに整った顔立ちをしている。スタイルもいい。このギルドの看板だろう。


「もう囲いができてるのかよ。」


「お前、サリアちゃん知らねえのか。」


 ぼそっと言った言葉に反応があったので驚いた。俺の隣に立っていた人に目を向けると、胡散臭そうな男が見えた。


「ああ、知らんな。サリアというのか。」


 ここに初めて来たのだ。知っている由がないだろう。サリアと声を出したら、囲いのうちの数人がこちらを睨んできた。呼び捨てにしたのが不味かったのか。


「ここの看板受付嬢だよ。命惜しくば、近寄らない方がいいな。誰が望んだかで話は持ちきりだ。」


「そうなのか。ありがとう。近寄らないでおこう。俺はGAKU。」


「いいってことよ。俺は兵太夫。釣りをしにきたんだ。」


「釣りって、あの釣り?」


「どの釣りかは分からんけど、世間一般で言う釣りだ。あらゆる海川湖沼の主を望んだんだ。」


 笑ってそういうと時間がないからといって足早に人の少ない受付に行く。忙しいやつだった、自分のことだけ言うだけ言って去っていった。でも、釣りか。釣りもいいな。地元にいた時には時々行っていた。大きな装備持っていたわけではないが、愛機を武器に鳴らしたものだ。そうか、釣りもいいな。時間は確保できそうだが、やりたいことが多すぎて困る。そう言う意味では俺にも時間がなかった。遅れまいと受付に向かう。


「冒険者登録をしたいんだが。」


「わかりました。登録料500リルになります。こちらに右手を乗せてください。」


 流れるように、金の要求と何やら幾何学な模様の入った板を出してきた。ものすごい人数を相手して来たんだろうな、対応が機械的だ。今日明日は仕事量が急増するだろうからな、心中お察しします。だが困った、金がない。俺は何度金欠である事実を突きつけられればいいのか。


「すまん、金がないんだ。」


「え、他の旅人の方は問題なかったですよ。この500リルもなくなるわけではありません。登録したら冒険者カードという身分証を発行いたします。それは個人口座とリンクしていて、そこに500リル入っていますよ。その手数料として必要なんです。」


 すまん。金を払いたくないわけではないんだ。文字通り、金がないんだよ。受付のお姉さんに本当に金がないことを説明する。


「はあ。それでは仮発行となります。機能は身分証とギルドでの売買スペースの利用だけとなります。500リル貯まりましたら、本発行しますので、またお越しください。」


 仮発行というのは初めてなのか、周りの人もこちらの顔を見てくる。500リル払えないのかよと、冷めた視線を感じる。ただ、救済措置があって助かった。身分証があれば、町の外に出てモンスターを狩れる。500リル貯めることを第一目標としよう。それまで、他のことは考えない。絶対。


「おい、あいつもう金ないんだってよ。あんな計画性のないやついたんだな。サリアちゃん。俺はこれから金持ちになるぜ!」


 ヒャハハとサリアちゃんの囲いから嘲笑される声が聞こえた。サリアちゃん人は選んだ方がいい。他人を引き合いに出す奴なんてろくな奴じゃないからな。計画性がなかったのは認めるが、コーヒーが激高なんてわからないじゃないか。


「楽しみにしてます。それでしたら、みなさん、たくさんクエストをこなしてくださいね。」


 なんとなく語尾にハートがついているように感じた。サリアちゃん実はとんでもねえタマなんじゃないか。その発言で、囲いの全てがクエストを探しに行ったぞ。おい野郎ども、気をつけるべくはサリアちゃんの方だ。囲いがいる時はにこやかだったが、今は真顔だぞ。だがそれに気づくものは囲いにはいなかった。周囲の人がいなくなったおかげか、サリアちゃんと目が合った。俺への陰口に対するあの発言でもあったので、一応頭は下げておく。その頃には、にこやかなサリアちゃんに戻っていた。



GAKU

職業:旅人 Lv.1

 HP20

 MP25

 STR10

 VIT10

 INT10

 MID10

 AGI10

 DEX11

 LUK 11

 スキルポイント(残4P)


所持スキル

【DEX強化】【LUK強化】【MP強化】【水魔法Lv.1】【土魔法Lv.1】【料理】【気配希釈】【鑑定】

称号

【豊穣神の加護】【欲望の僕】





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ