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無能扱いで追放したら、勇者パーティが半年で崩壊しました 〜装備も補給も撤退判断も全部俺がやってたと気づいても、もう遅い〜  作者: 芋平


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109/113

第109話 再設計

 三日。


---


 その時間は、

 短すぎた。


---


 だが。


---


 止まるわけにはいかない。


---


 ヴァルト市役所。


---


 会議室は、

 夜でも明るかった。


---


「まず整理します」


---


 リーネが言う。


---


 机の上には

 地図が広げられている。


---


 空き地。


 市場。


 通路。


 人の流れ。


---


 すべてが

 書き込まれていた。


---


「問題は三つです」


---


 指を立てる。


---


「過密」


「無秩序」


「安全不足」


---


 担当官たちが

 うなずく。


---


「対策は?」


---


 カイルが聞く。


---


「分けます」


---


 短い答え。


---


「区画を分離」


---


「通路を確保」


---


「出店数を制限」


---


 地図に線を引く。


---


 赤い線。


---


 それは。


---


 “流れ”だった。


---


「人の流れを固定します」


---


「入口」


「通路」


「出口」


---


「滞留を減らす」


---


 担当官が

 驚く。


---


「ここまで細かく……?」


---


「必要です」


---


 リーネは即答する。


---


「制度は」


---


「現場で機能しないと意味がない」


---


 カイルが

 ニヤッと笑う。


---


「いいねえ」


---


「ちゃんと現場見てる」


---


 次に。


---


「許可制度を作ります」


---


 担当官が

 顔を上げる。


---


「許可?」


---


「簡易許可です」


---


「一日単位」


---


「即時発行」


---


「条件付き」


---


 紙を一枚出す。


---


 シンプルなフォーマット。


---


「これだけ?」


---


「これだけです」


---


 担当官が

 戸惑う。


---


「こんな簡単で……」


---


「いいんです」


---


「挑戦枠ですから」


---


 カイルが

 笑う。


---


「またそれか」


---


「でも今回は正しいな」


---


 リーネは続ける。


---


「条件は三つ」


---


「安全確保」


「時間厳守」


「区域遵守」


---


「違反した場合」


---


「即停止」


---


 空気が引き締まる。


---


「責任は?」


---


「個人ではなく」


---


「制度で管理します」


---


 担当官たちが

 顔を見合わせる。


---


 少しずつ。


---


 理解が進む。


---


「……なるほど」


---


「自由ではあるが」


---


「放置ではない」


---


「そうです」


---


 リーネは

 うなずく。


---


「制御された自由です」


---


 その言葉に。


---


 カイルが

 少しだけ笑う。


---


「いいネーミングだな」


---


 夜が更ける。


---


 設計は続く。


---


 細かく。


---


 徹底的に。


---


 そして。


---


 三日後。


---


 空き地。


---


 以前とは

 全く違う姿になっていた。


---


 整備された区画。


---


 広い通路。


---


 明確な入口と出口。


---


 整理された店舗。


---


「……別物だな」


---


 カイルが

 呟く。


---


「はい」


---


 リーネは答える。


---


「これが」


---


「制度です」


---


 担当官が

 静かに言う。


---


「これなら……」


---


「回るかもしれない」


---


 リーネは

 前を見る。


---


 まだ始まっていない。


---


 ここからだ。


---


「再開します」


---


 その一言で。


---


 第二段階が

 始まった。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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