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無能扱いで追放したら、勇者パーティが半年で崩壊しました 〜装備も補給も撤退判断も全部俺がやってたと気づいても、もう遅い〜  作者: 芋平


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110/113

第110話 再起動

 再開の日。


---


 空き地には、

 以前とは違う空気があった。


---


 整えられた区画。


---


 広く取られた通路。


---


 明確な導線。


---


 そして。


---


 少しだけ

 距離を置いて立つ人々。


---


「……来るか?」


---


 カイルが

 小さく言う。


---


「来ます」


---


 リーネは答える。


---


 だが。


---


 すぐには来ない。


---


 人は。


---


 一度壊れたものに

 慎重になる。


---


 当然だ。


---


「まあ」


---


 カイルが肩をすくめる。


---


「前回がアレだからな」


---


 リーネは

 何も言わない。


---


 ただ。


---


 待つ。


---


 数分。


---


 静かな時間。


---


 そして。


---


 一人。


---


 入口に立つ影。


---


 主婦の女性。


---


 周囲を見ている。


---


 通路。


 表示。


 店の配置。


---


 確認するように。


---


 ゆっくりと歩き出す。


---


 止まらない。


---


 通れる。


---


 安全だ。


---


 そのまま。


---


 店の前へ。


---


「……これ」


---


「買っていいの?」


---


 店主が

 少し緊張しながら答える。


---


「いいですよ」


---


 短いやり取り。


---


 だが。


---


 その一歩で。


---


 流れが変わる。


---


 二人。


---


 三人。


---


 人が増える。


---


 少しずつ。


---


 だが確実に。


---


「来たな」


---


 カイルが

 小さく笑う。


---


 以前のような

 爆発的な増加ではない。


---


 だが。


---


 違う。


---


 今回は。


---


 **止まらない。**


---


 通路は保たれている。


---


 混雑しない。


---


 店も守っている。


---


 ルールを。


---


「……すごいな」


---


 担当官が

 呟く。


---


「崩れない」


---


 リーネは

 静かに言う。


---


「崩れない設計です」


---


 時間が経つ。


---


 人が増える。


---


 だが。


---


 混乱は起きない。


---


 むしろ。


---


 流れが生まれている。


---


「回ってるな」


---


 カイルが言う。


---


「ええ」


---


「これなら」


---


 担当官が

 資料を見る。


---


「指数も……」


---


 わずかに。


---


 だが。


---


 上がっていた。


---


 NCI。


---


 微増。


---


「……戻ってる」


---


 誰かが呟く。


---


 その言葉に。


---


 空気が変わる。


---


 リーネは

 静かに言う。


---


「まだです」


---


 だが。


---


「これで」


---


「止まりません」


---


 カイルが

 ニヤッと笑う。


---


「いいね」


---


「これだよ」


---


 市場。


---


 人が動く。


---


 店が動く。


---


 街が動く。


---


 そして。


---


 それを支えるのは。


---


 **制度**だった。


---


 リーネは

 空を見上げる。


---


 ここから。


---


 本当の意味で。


---


 逆転が始まる。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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