第107話 NCI暴落
翌日。
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数字は、
さらに悪化していた。
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「……ここまでか」
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カイルが
低く呟く。
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スクリーン。
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ヴァルト市NCI。
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明確な下降。
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しかも。
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加速している。
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「止まりません」
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担当官の声が震える。
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「連鎖的に」
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「評価が下がっています」
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安全。
生活。
環境。
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すべてが引きずられている。
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リーネは
黙って見ていた。
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予測はしていた。
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だが。
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ここまで早いとは。
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「議会から正式通達です!」
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担当官が
さらに声を上げる。
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「挑戦枠の凍結を検討」
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「制度責任の追及」
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空気が凍る。
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カイルが
軽く笑う。
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「完全にアウト判定だな」
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誰も笑わない。
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その時。
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「視察に来るそうです」
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静かな声。
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「……誰が?」
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「レオン・ヴァルディス」
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沈黙。
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全員の顔が固まる。
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カイルが
ゆっくり言う。
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「ラスボス来たな」
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リーネは
何も言わない。
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ただ。
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目を閉じる。
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一瞬。
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そして。
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開く。
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「準備します」
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短い言葉。
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その数時間後。
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ヴァルト市。
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混乱は
収まっていない。
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むしろ。
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悪化している。
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規制が追いつかない。
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人が溢れる。
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不満が溜まる。
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その中に。
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一台の車が止まる。
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扉が開く。
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黒いコート。
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整った姿勢。
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無駄のない視線。
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レオン・ヴァルディス。
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静かに降り立つ。
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周囲の空気が
一瞬で引き締まる。
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「……これが」
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低い声。
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「結果か」
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リーネが
前に出る。
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「はい」
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短く答える。
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レオンは
周囲を見る。
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混乱。
騒音。
不満。
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そして。
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「数字も見た」
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「説明は?」
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まっすぐな視線。
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逃げ場はない。
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カイルが
横で小さく呟く。
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「さあどうする」
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リーネは
答える。
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「失敗です」
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即答だった。
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周囲が
ざわつく。
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レオンの目が
わずかに細くなる。
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「認めるのか」
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「はい」
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「制御に失敗しました」
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静かな声。
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だが。
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揺れない。
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レオンは
少しだけ間を置く。
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そして。
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「では」
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「なぜ続ける?」
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鋭い問い。
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ここで普通は。
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言い訳する。
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撤退する。
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だが。
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リーネは違った。
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「必要だからです」
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即答。
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カイルが
少しだけ笑う。
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「いいね」
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レオンは
じっと見る。
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「根拠は?」
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「今止めれば」
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「この街は元に戻ります」
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「そして」
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「二度と動きません」
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沈黙。
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周囲の音が
遠くなる。
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「だから」
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「続けます」
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リーネの声は
静かだった。
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だが。
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確実に
刺さる。
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レオンは
しばらく黙る。
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そして。
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「……興味深い」
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小さく言う。
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「だが」
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視線が鋭くなる。
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「結果は出ていない」
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「数字は下がっている」
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「国家としては」
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「失敗だ」
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正論。
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完全な正論。
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リーネは
うなずく。
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「はい」
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「現時点では」
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レオンが
わずかに眉を上げる。
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「現時点?」
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「ここから」
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リーネは言う。
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「修正します」
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空気が変わる。
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カイルが
ニヤッと笑う。
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「きたな」
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レオンは
静かに言う。
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「期限は」
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「一年」
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「残りは?」
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「九ヶ月です」
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沈黙。
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そして。
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レオンは
一歩下がる。
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「いいだろう」
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その一言で。
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空気が変わる。
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「続けろ」
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だが。
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「次はない」
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冷たい言葉。
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完全な
最終警告。
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リーネは
うなずく。
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「はい」
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レオンは
背を向ける。
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去っていく。
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その後ろ姿を見ながら。
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カイルが言う。
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「完全に崖っぷちだな」
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リーネは
静かに答える。
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「ええ」
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「でも」
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視線は前へ。
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「ここからです」
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制度は。
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壊れた。
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だからこそ。
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“本当に作り直す段階”に入った。
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