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王の友  作者: ARIKA
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第4節

翌日アーサーの軍隊は3000の部隊を6部隊にわけて、さらにその部隊を5部隊にわけた。

1部隊約100を30部隊作り、本隊旗下に10部隊、第1陣に5部隊、2陣に5部隊、3陣に5部隊、4陣に5部隊。

本隊は野営地に使った丘の上に布陣した、アーサーが右手を上げて合図をすると、本体から1本の大きな旗を掲げた、旗には金の獅子が描かれていた。

その旗は戦場全体から見ることが出来た、それを確認した第1陣の1部隊が前進を始めた、部隊は全員歩兵で兜と上半身を皮の鎧で覆っていた。

そして、その手には身の丈ほどの木製の盾を持って、体を隠しながらゆっくりと前進した、体を盾からはみ出ないようにしていた。

敵兵は城壁の上に布陣していた、その手には弓を持っており、その弦には弓が添えられて、いつでも射れる用に撓っていた。

その中でも全身を鎧で覆っている兵士がいた、兜には羽が付いており、城の守備隊長のようだった。

右手をゆっくりと挙げる、城壁の上から敵が近付いてくるのを待っていた、弓の射程距離に入っても、腕を振り降ろすことはなく、1歩2歩と近付いてきた。

守備兵は額に汗を浮かばせて、息遣いが荒くなってきた、足音が段々近付いてきて、弓矢を持つ手が震えてきた、5歩6歩と入ってきた時、一瞬だが敵兵の足並みがばらついた瞬間に、勢いよく手を振り降ろした。

「放て。」

短いが強い口調で、そして何より大きな声で号令を下した。

その瞬間、城兵は一気に矢を放った、この時風は砦からアーサーの方に吹いていた。

矢は放物線を描きながら敵兵の上に降り注いだ、まるで雨を避けるように傘を差すように、盾の下に身を隠した。

敵の矢の雨で部隊の足が完全に止まってしまった、続いて2つの部隊を投入した、1つは先ほどの部隊と同じ装備で、もう1つは盾を持たずに弓矢を持っていた。

最初の部隊は、盾に身を隠しながら後退を始めた、中には盾を捨てて背中を見せて逃げる者さえもいた。

その兵達と入れ替わる様に入ってきた部隊が、盾部隊の間から城兵に向かって矢を放った。

矢は届きはしたが、その威力はほとんど殺されていた、そのため致命傷に至る者は少なかった。

再び同じ盾の部隊を弓隊を投入して、部隊の入れ替えを行った。

時間にして30分ほどの攻防だった、最後の部隊を後退させると1陣目は下がっていた、そして2陣目が先頭に出て、1陣目と全く同じ行動をした。

続いて3陣と4陣が入れ替わりながら、まったく同じ攻防を繰り返した。

そして、4陣目が終わると再び1陣目が攻撃を始めた。

約2時間ごとのローテーションで攻撃を繰り返した、城兵にしたら断続的に攻撃を加えられることになって、いつまでも止まない敵の攻撃に疲れの色を隠せなかった。

城兵は敵兵の矢を回収しながら、それを射返している状況だったので、矢の尽きる心配はまずなかったが、休むことが出来ずに、負傷兵が増えていく状況に頭を悩ませていた。

砦の司令官は、部隊を2つに分けて守備と休憩を行うように指示を下した。

アーサー達の攻撃は4~5回ほど繰り返した頃には、日が沈みかけていた。

アーサーは丘の上からじっと、砦の方を見ていた、始まった時と変わらない格好で、今まで砦を見ていた。

アーサーの前にベディヴィアが現れると、跪いた。

「報告します。我が軍の被害は死者200、負傷者500名を超えました。特に第1陣は被害が大きく、部隊としての機能を維持できません。2陣と3陣の合流、1陣と4陣の合流で再度攻撃は可能ですが。敵の被害は、こちらの半分にも満たないかと。」

その報告は予想の内だったが、改めて被害を実感すると胸が締め付けられる痛みと、心臓の音が大きくなってきた。

「1度部隊を後退させろ。」

その音を誤魔化すように命令を下した、その時掲げていた旗が風で靡き始めた。

急な風に、ベディヴィアの長い髪も靡いて、それを抑えるために頭を体に隠すように、抱え込んで髪を手で押さえた。

日が沈み、凪を挟んで陸風と海風が切り替わるこの瞬間を待っていたのだ。

知識があったわけではないが、近くの村で夕方になると風がやんだ後に、風向きが逆になると言う話を聞いていたため、この瞬間に賭けていた。

「すぐに作戦を実行しろ。」

アーサーは勢いよく立ちあがった、その反動で座っていた椅子は後ろに倒れたが、それを気にする様子はなかった。

その声は震えていた、それは歓喜なのか興奮ためなのか、もしかしたらまだ続く戦いに対しての、恐怖のせいだったのか。アーサー自身わからなかった、しかし理解できない感情が、こみ上げてきたのは本当だった。

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