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妄想物語  作者: 妄想男
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 「こら! 彦助! ムクが 轢かれて仕舞いまするぞ!早う止めぬか!」 


 

お雪が彦助を叱った。


彦助というのは最初、お雪たちとガガたちが温泉で出会ったときにいた少年だ。


彦助がムクを抱え上げると、その前にガガが運転する大型重機回送車が停まる。


ドアを開け運転席からガガが飛び降りた。


ムクが駆け寄ってきて、ガガの足元を飛び跳ね、パンツの裾を咥えて暴れまわる。



「こら!」 



かまってほしくていつまでもガガの足元から離れないムクに対して、お雪が叱った。



すかさず彦助がムクに駆け寄り拾い上げる。



「ずいぶん、大きなものですね、 これほど大きなものが動くのですか? 」   



ガガが運転してきた回送車と積載した大型重機 パワーショベルを目にしてお雪が感嘆の声を上げた。




「あぁ、どのくらいの深さまで掘れば地下水脈にぶち当たるか、井戸の水が出るところまで掘らなきゃな


らないか、わからないからな」 


とガガ。



ガガとお雪たちが話しているところへ かなりのスピードでルカの操るトラックが迫ってきた。



一瞬、轢かれる!? と思った直前、急ブレーキで止まる。



あわただしく運転席から降りると先ほど資材の調達先で以前、遭遇した足軽たちを発見したことを口早に


ガガに知らせるルカ。




二人のやり取りを横目で見ながら、ガガが持ってきた回送車と重機を見上げて、その巨大さに気圧されて


いるDDであった。




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