27
27
ガガたちは忙しかった。
村作りを進めるために村の共同井戸を作らねばならない。
田んぼでは村の女たちが中心になって作業を進めていた。
ノロが耕運機の操作方法や整備の仕方を立体映像で村の者たちに説明した。
耕運機で土を掘り返し、雑草を抜く。
村の男たちは共同住宅を作り始めた。昔でいう長屋だ。
ルカがトラックを使ってあちこちを走り回り,
工具や発電機、セメント、砂などを集めてくれた。DDはそのお手伝いである。
村の力自慢の若者も手伝ってくれた。
力自慢の若者は,与助といった。
与助は根っから明るく気の利く男だった。
「ルカさん、お次はどうしやしょう?」
一つの作業を終えると、すぐにルカの指示を仰ぐ。
隣りで見ているDDには自分だけ置いてかれる感じがした。
住宅に使用する木材も製材所で手に入れた。
製材所探しではノロの協力を仰いだ。
ルカ、DD,与助の三人であちこち走り回って必要なものを手に入れていく。
必要な資材をトラックに積み込む。
運転席についたルカに、
「ルカさん、ところでこのトラックってやつはまことに面白いものでございますな」
と人懐こい顔を向け与助が話す。
「だって そうでやんしょう? たった三人で村の男衆が十人がかりで運ぶより多くの荷を運べちまう」
そしてその後、
「ルカさん、ご迷惑でなきゃ、昼飯食べた後、こいつの使い方、教えてくだせぇ、俺にも動かせるように
なりてぇんでさぁ」
与助の頼みを聞き、ルカは分かったわ、とうなずいた。
トラックを走らせて 暫くたつと、
「 ちょっ、ルカさん、あれを見なせい!」
トラックを急停車させるルカ。
与助の指さす方向を見ると、
森を抜けたところに男たちが歩いてゆく姿を目にする。
遠く離れていたが その男たちは陣笠を被り、胴丸を身に着け、槍を手にしていた。
「やつら、足軽ですぜ!」
呟く与助。
確かにそうだ!あいつら、以前、お雪たちを追って温泉に来たやつらだ。
車内のDDが どうする?
と、ルカに聞く。
「このまま、走ったら、あいつらに見つかるわ!」
ルカは多少、遠回りになるが、トラックを大きく迂回させた。
_____ ガガに知らせなきゃ! ルカはアクセルを強く踏み込んだ。




