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ガガは、バックミラーに視線を向けた。
黒いミニバンが視界に入る。
ミニバンは、ガガのバスの後ろをぴたり、と尾けてくる。
サンルーフを開けたのか、ミニバンの天井から、男が頭を出した。
次の瞬間、男は、銃を取り出し銃口をこちらに向けた。
そして発砲。
「撃ってきた!」
事の成り行きを見守っていたDDが叫んだ。
ウソ!? とルカも信じられない、という顔をしている。
男の銃は、バスのタイヤを狙っているのか、弾は外れたようだ。
ガガは、隣に座るルカに、聞く。
「 バスの運転できるか? 」
え!?
驚くルカに、頼む! と言ってガガは、運転席から離れた。
「 ウソッ チョッ 待って! ヤダ! 」
慌てて運転席に移り、ハンドルを握りしめるルカ。
ガガは、運転席の後ろ、 シートとシートの間に挟んで立て掛けて置いた、ライフルを手にとる。
そのまま、バスの最後尾まで走る。
左手でシートの端をしっかり掴み、右腕全体で顔をガードしてバス後部の窓ガラスを思い切り蹴った。
ガラス全体に蜘蛛の巣状にヒビが入る。
もう一度蹴った。
ガラスが弾け飛ぶように砕け散った。
ブーツの靴底で、窓枠下側に残っていた小さいガラス片をこそぎ落とした。
ガガは、窓枠の左端に、身を寄せライフルのマガジンに弾が入ってるか確認した。
セレクターを操作し、ハンドルを引く。
ストックを肩に当て窓枠に銃口を乗せた。
相手との距離を測る。
およそ50メートル。
横風はなし。
銃口を向ける。
トリガーを引いた。
銃声が響く。
ボルトキャリアが、押し戻されケーシングが排出される。
弾は、ミニバンの向かって左上部に当たった。
フロントガラスに大きくヒビが入る。
間を置かず、銃口を右にスライドさせ撃つ。
フロントガラス右上部に当たり、フロントガラス全体に蜘蛛の巣状の大きなヒビが入った。
視界を失ったミニバンが、急ブレーキを掛けた。
大きく右にハンドルを取られ、そのまガードレールに激突する。
ふぅーっ 息を吐くガガ。
バスの運転席へ戻ると
「あんたね、やってることがメチャクチャよ!」
物凄い形相で睨みつけるルカ。
隣りのDDも あんたといると寿命が縮まるよ、 とこぼす。
DDはその後、
「そういえば昨夜から えらい目にあってるな。温泉にでも浸かってのんびりしたいよ」
溜息まじりに、こぼした。
「温泉!? いいね♪ 温泉!」
ハンドルを握るルカが、妙に乗り気になった。
「 よかったら 案内しようか? 」
いつの間にか、ウサギとサイコロが近くまで来ていた。
わかるの? とルカ。
「 もちろん、ボクァ、優秀ですから 」
もっと褒めてと言わんばかりの表情で、ヒゲを引っ張る仕草をする。
隣でサイコロが、ぴょー、 と鳴いた。
「行くか!温泉!」
ガガもうなずく。
ガガ 一行を乗せたバスは、かくして温泉を目指した。




