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妄想物語  作者: 妄想男
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14/31

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        14



ガガは、バックミラーに視線を向けた。



黒いミニバンが視界に入る。 



ミニバンは、ガガのバスの後ろをぴたり、と尾けてくる。


サンルーフを開けたのか、ミニバンの天井から、男が頭を出した。


次の瞬間、男は、銃を取り出し銃口をこちらに向けた。


そして発砲。


「撃ってきた!」 


事の成り行きを見守っていたDDが叫んだ。


 ウソ!? とルカも信じられない、という顔をしている。


男の銃は、バスのタイヤを狙っているのか、弾は外れたようだ。


ガガは、隣に座るルカに、聞く。


「 バスの運転できるか? 」 


 え!? 


驚くルカに、頼む!  と言ってガガは、運転席から離れた。


「 ウソッ チョッ 待って! ヤダ! 」 


慌てて運転席に移り、ハンドルを握りしめるルカ。


ガガは、運転席の後ろ、 シートとシートの間に挟んで立て掛けて置いた、ライフルを手にとる。


そのまま、バスの最後尾まで走る。


左手でシートの端をしっかり掴み、右腕全体で顔をガードしてバス後部の窓ガラスを思い切り蹴った。


ガラス全体に蜘蛛の巣状にヒビが入る。


もう一度蹴った。


ガラスが弾け飛ぶように砕け散った。


ブーツの靴底で、窓枠下側に残っていた小さいガラス片をこそぎ落とした。


ガガは、窓枠の左端に、身を寄せライフルのマガジンに弾が入ってるか確認した。


セレクターを操作し、ハンドルを引く。


ストックを肩に当て窓枠に銃口を乗せた。


相手との距離を測る。


およそ50メートル。


横風はなし。 


銃口を向ける。 


トリガーを引いた。


銃声が響く。 


ボルトキャリアが、押し戻されケーシングが排出される。


弾は、ミニバンの向かって左上部に当たった。


フロントガラスに大きくヒビが入る。


間を置かず、銃口を右にスライドさせ撃つ。


フロントガラス右上部に当たり、フロントガラス全体に蜘蛛の巣状の大きなヒビが入った。


視界を失ったミニバンが、急ブレーキを掛けた。


大きく右にハンドルを取られ、そのまガードレールに激突する。


ふぅーっ 息を吐くガガ。


バスの運転席へ戻ると


 

「あんたね、やってることがメチャクチャよ!」 


物凄い形相で睨みつけるルカ。


隣りのDDも あんたといると寿命が縮まるよ、 とこぼす。 


DDはその後、


「そういえば昨夜から えらい目にあってるな。温泉にでも浸かってのんびりしたいよ」


溜息まじりに、こぼした。


「温泉!? いいね♪ 温泉!」


 ハンドルを握るルカが、妙に乗り気になった。


「 よかったら 案内しようか? 」 


いつの間にか、ウサギとサイコロが近くまで来ていた。


わかるの? とルカ。


「 もちろん、ボクァ、優秀ですから  」 


もっと褒めてと言わんばかりの表情で、ヒゲを引っ張る仕草をする。


隣でサイコロが、ぴょー、 と鳴いた。


「行くか!温泉!」  


ガガもうなずく。



ガガ 一行を乗せたバスは、かくして温泉を目指した。 




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