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「いきなり ずいぶん 大所帯になったね」
DDが、車内を一瞥した後、視線を青空と白い雲に向けながら,誰にともなく言う。
ガガは、後ろに耳を傾けながら, まったくだ、と同意する。
ガガとDDとの他愛ない, いい争いの直後、 真っ赤なスポーツカーが視界に入った.
あの瞬間からまだ90分も経っていない。
その後、ガガの愛車は廃車となり、わけのわからない連中を乗せて、
ガガは、型の古い市バスのハンドルを握っていた。
バスは、相当古びたデザインだった。
現役を疑いたくなるようなレトロ加減だ。
ボクの夢はバスの運転手さんになることだ!
と、少年時代の古い友人が、ガガに言っていたセリフが、脳裏をよぎる。
奇しくも、彼の願望をガガが、叶えてしまっている。
「あたし、びっくりしちゃった。」
バスの通路を挟んで、向かいのシートに座る女が言った。
さっきまでの出来事のことをいっているんだろうか?
女が続ける。
「ある朝、 起きたの。 そしたら、 あたししか,,いなくなってた。
あたしの知ってる人、みんないなくなってた。 さんざん 探し回ったんだよ。」
ガガは、うなずく。
自分と、同じだ。
ガガは、自分の後ろのシートに腰を降ろす男を指し、あのDDもそうだよ、と女に言った。
DDは窓の外の景色を眺めていた。
「 DD?・・・・ それって、あの男の人の名前なの?」
DDに、視線を向けながら、女が訊く。
そして、DDの顔を凝視する。
「ふーん、・・・・・あたしには、日本人にしか見えないけど 」
「オレも以前、君と同じことを言ったよ、」
とガガが言うと、ふたり同時に笑った。
「 あたしね、ハルカっていうの、でもルカでいいわ」
そのあと、みんなからそうよばれてるから、と付け足した。
「 じゃあ オレのことは ガガと呼んでくれ。 ・・・・みんなからそう呼ばれてるから 」
その言葉に彼女が、また笑った。
いつの間にか、DDが、二人のすぐ近くに来ていた。
そして、バスの背後を指さし
「 変なクルマが尾いてきてるよ 」




