新幹線に揺られて
久々の投稿。
世間は若いとこは夏休みだとか…
作中まだGWなんですが
東京は詳しくないのでご容赦を
――――――ッッッ速い!!
初めて新幹線に乗ったが速い!
電柱がどんどん過ぎ去っていくよ!私の速さの何倍だろう?とにかく速い!
「あー楽しんでるとこ悪いけど…朝ごはんはいいのかい?パン買ってきてあるけど?」
「尾割さん、いいんですよこの馬鹿どもは。初めての新幹線楽しんでるみたいですし。」
「いや、食べますから!あ!メロンパンだ!これ頂きますね!」
メロンパン美味しー。お、あの鳥よりも早い!凄いなー!
「そういえば福田君ってさ、なんで車いすなの?普通松葉杖とかじゃないの?」
「―――もともと俺は動いたらだめなんだよ。主治医として支部長がついてくれてるけど骨をしっかり繋げないとダメなんだけど学校生活もあるし動けるように車いすなら、って許可を出してくれたんだ。」
なるほどいろいろあるんだな()そう思いジュースを一口飲む。
「せっかくだし、しゃあない。俺の”異能力”をちょっと教えてやるよ。」
そういってペットボトルのお茶を手に取りキャップを開ける。そのままひっくり返すと。
お茶がこぼれなかった。お茶は凍り付き、ペットボトルの中でカラカラと回っている。
その力はまるでフブキ先輩の”異能力”、”氷結”のようであった。
「見ての通り、俺の能力は夏風先輩の”氷結”みたいなもんだ。だから動けなくてもこの能力でサポートできる。」
そう述べる福田君の目はわざわざ述べてやったんだから活用しろよと言わんばかりの上から目線で少々呆れるが。それでもやっぱ強いと思う、私の”異能力”である”健脚”よりも凍らせたりする方が強さを感じる。
「浜、大丈夫?」
「大丈夫だよ。―――ちょっとお手洗い行ってくる。」
そういって私は席を立ちお手洗いに向かう。
ちょっと”異能力”を使って、足早にかけていく私を見ながら朱音と尾割さんが話すのを耳がとらえる。
「大丈夫かね、彼女は」
「尾割さん、まぁ浜は頑張り屋ですし人のためになることをしようといつも考えています。そこでやっぱどうしても足が速くなるというものよりも良いように感じてしまうんだと思います。浜はえらいんですよ。客観的に見れてるから、誰かのために動けるから。」
違うよ。私はそんな偉くない。自己満足だよ。
その後、席に戻りみんなと他愛のない話をして少し待っていると東京駅に到着した。
そこで新しい人物にあったんだけど…
「久しぶりだね~!元気にしてたかい?」
「先輩もお疲れ様です。」
あの福田が先輩と言い挨拶する人物、もしかしてこの人がもう一人の三年生?
「あのって失礼だな。そうだよ、この人が花村先輩だ。」
「君たちは初めましてだね。花村巳環だ。秋田支部所属、君たちの先輩になる三年だ。」
「フブキ先輩から聞いてます、なんでも、Fourtで食っていこうとしている…と。」
声が出ていたみたいだ。銀髪に紫のメッシュで緩くパーマをかけている目の前の男の人―――花村先輩はにこやかに笑っていた顔を朱音のその一言で少し強張らせた。
「フブキは言うようになったね。びっくりしたよ。君も嘘をついている訳でもなさそうだし。」
そういい不貞腐れる花村先輩をよそに尾割さんはスマホを触っている。
道を調べているらしく低賃金での移動法を探しているらしい。
その間に私たちは自己紹介を行う。
「じゃあとりあえず情報交換でもしておこうか。俺の”異能力”はちょっと特殊でな。”神の
「よしこのルートで行くぞ。ほら駄弁りは終わりだ。本部にいくぞ。」
喋っているのを遮られて眉を顰める花村先輩。どこか不憫を感じるぜ。
まぁまた今度な、と言って歩き出したのを見て私たちも歩き出す。
「そういえばその前によるところがあった。浅草行くぞ。」
そこから乗換を行い何事もなく浅草駅に到着した。
浅草駅から出ると花村先輩が足を止めあたりを見渡す。
「ちょっと待ってな、―――――――うん、大丈夫だろう。それでどこ行くんすか。」
「莉愛嬢にお土産頼まれててな、明朝までになんだが明日まで忙しい気がしてな。」
なぜお土産をとか明日までなのかとかを聞いてみると、莉愛ちゃんは芋羊羹が食べたいけど今大阪に招集されてるため食べることはできないし、そこから帰ってきてもいろいろ飛び回るから食べることはできないらしい。
それで出張先のお土産をよく求めるらしい。それで大阪に行く用事があるやつに心当たりがあるらしく明朝までに渡しておきたいらしい。
「じゃあさっそく買いに行こうか。」
そういって尾割さんは福田君を押して進みだす。
「いやー、人多いっすね」
「俺邪魔でしたらどっかで待ってますよ?」
「いやはぐれたらめんどいし、一応君たちのことは任されてる身だ。しっかり見守る必要があるからな」
「凄い!波津さんならそんなこと言わないのに!」
「おいおい…支部長さんやっぱダメダメだなぁ」
私を除いた四人で会話しているのを聞きながらあたりを見渡し歩を進める。
「どうしたの、しんどい?」
しゃべらない私を心配そうに朱音は見る。
「いやーしんどいんじゃなくて胸がざわざわするっていうか、なんか焦燥感?緊張感?説明しにくいんだけど――――」
「何か反応してるのかもなぁ、第六感的な?」
そういいながらあたりを見渡し始める花村先輩を見て、何かを感じばっと横を見る。
いやそこには何もない裏路地のような細い道だけで―――心の苦しさが上がった?
「ちょっと確認してきます。」
「あ、おい!鈴森さん一緒に行ってくれる?」
「わかりました!どうしたの浜!」
”異能力”を使い少し駆け足になりつつ人込みを避けて通る。
後ろからついてくる朱音に意識を割きながら裏路地に入る。
・・@・・
浜や朱音たちが走っていった背中を見つめながらふぅと尾割は一息つく。
「いっちょここで休憩かな。」
「ですね」
「きゃああああぁぁぁぁ――――――ッッッ!!!」
その時、人ごみの中から甲高い悲鳴が上がる。
三人は人ごみの中を突き進む人を視界にとらえ―――
「俺追います。」
「了解」
逃げようとする人を追いかけるように走り出す花村。
尾割と福田は人ごみをかき分けて騒ぎの中心部へ進む。
そこには包丁で刺された女性が倒れていた。
「処置するから中園さんたちを探しに行ってくれるかい?」
「なぜですか…?」
「こんな状態だ、危ないだろう。君一人で動かすのは忍びないが。救援は呼ぶから」
そういわれた福田は一瞬逡巡した後、
「無事でいてくださいね。―――あぁもうっ!本当にあの二人は面倒な!」
そう叫びつつ車いすを巧みに操り進む福田を横目に見つつ尾割は適切な処置を施していく。
「無事でいてくれよ、みんな」




