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もしも魔法が使えたなら  作者: きすぎあゆみ
38/46

38・登校日の朝

続きです。

宜しくお願い致します。

 朝御飯を食べ終わり僕達はラジオ体操に行くために着替えるのだけど、今日は夏休み中の登校日なので学校の制服に着替えてからラジオ体操会場であ有り登校班の集合場所でも有る、小さな公園へと向かう。


 僕達兄弟が家から出ようとすると、隣に有る田坂家の玄関からちょうど智ちゃんが出て来た。


「あっ、高木に秀二君おはよう」


 僕達兄弟に気が付いた智ちゃんが、笑顔で挨拶をしてきた。


「あっ智ちゃんおはようございます」


 秀二も笑顔で挨拶を返す。


「…おはよう」


 僕も朝から智ちゃんに会えたから嬉しいけど、当然って言って良いのかは解らないけどもそこは顔には出さないし態度にも出さないよ。


 智ちゃんは朝から元気が良いよね。って言うか、いつもは朝からスポ少で学校に行っているから学校でラジオ体操をするけど、今日は登校日なのでいつもより朝が遅くても大丈夫だからその分ゆっくり出来ているのかな?久しぶりに見る智ちゃんの制服姿はやっぱり可愛いいです。


「どうしたの?高木朝から元気無いよ、ほら元気出して」


 久しぶりに見た智ちゃんの制服姿を可愛いなと思いつつも、それを誤魔化している僕の態度が気になったのかな?さっそく智ちゃんが僕に気を使ってくれている。僕の事をいじっているのでは無いよね…?


「…うん…ちょっと寝不足でね」


 突っ込まれても返答に困るから適当に返すしか無いよね。こういう時の為に何かもっともらしい言い訳とかを考えておかないと、追及されるとボロが出るかも…。


「あのね智ちゃん、最近兄ちゃんはずっと疲れているんだよ。お昼寝ばっかりしているしさ」


 秀二め要らん事を言わなくても良いのに、それじゃあまるで僕が何か隠し事をしているみたいじゃないか…。


「そうなんだ、何か新しい趣味でも始めたの?それとも夏休みだからってダラケ過ぎ?」


 って言われても、智ちゃんと館林さんが家に来る日には、普通にしているから突っ込まれる事は無いと思っていたのに…秀二め。


「えーと…昼の暑い時間帯はだらけて、夜の涼しくなった時間に夏休みの宿題とか読書とかしているから…」


「そうなの?夏休みの宿題は順調って事?」


 うーんヤバイな下手に嘘を付くとばれた時に何て言われるか…でも咄嗟に上手く嘘を付けないよね…コミュ障ってこんな時に困るよね…。ってな事を考えていると秀二は「僕は先に行くねっ」って言って先に小さな公園に行ってしまった。


 智ちゃんと2人になれたのは良いけれど、何て答えれば良いのかな?一つ間違うと色々と突っ込まれそうで怖いよね。


「…ボチボチかな?」


 だけど、僕は曖昧に答えるしか答えを持っていない、どこかに模範解答の回答用紙は無いのかな?


「じゃあ、明日にでも答え合わせをしてみる?」


 面倒見が良いのか僕が困るのが楽しいのかは解らないけれど、智ちゃんは僕に対する答えを持っているみたいだね。


「…いや、そこまでしてもらわなくても…」


 ヤバイな、魔法の練習をしているから夜型の生活をしているとかは絶対に言えないよね。何か誤魔化せないかな。それか、智ちゃんの興味を反らせないかな。


「えー、でも高木も自分でどこまで問題が解けたのか気にならない?」


 物凄く良い人って解る回答だよね。何で僕なんかにこんなにも構ってくれるのかな?でも、本当の事は言えないよ。


「…解らない所は跳ばしたり適当に答えを書いてるから…」


 だから少しでも答え合わせを夏休みの後半にしたいのだけど…


「解けなかった所は解き方を教えるから、解けるまで頑張ってみよう」


 笑顔でそんな事を言われると、僕には断る事なんてとても出来ません…


「…うん…お願いします」


 だから、こう言うしか無いよね。


 完全に自分で自分の首を絞めてるよね。僕って何でこんなにも、後先を考えずに行動をするのかな?もう少し考えて行動する様になりたいです。


 僕が自分の考えの無さに後悔し始めいると、ラジオ体操をしている会場の小さな公園に着いた。僕達が最後だったみたいで小学生は全員揃っているみたいだし、子供会役員の父兄や中学生数人も集まっていた。


 ラジオ体操の時にはいつも各自バラバラになって行っているので、空いたスペースに僕達は向かった。その空いたスペースには館林さんと何故か担任の姿月先生がいて、他の子達は先生に近寄り難いのかそこだけスペースが少し空いていた。さすがに学校以外で先生とは会いたくは無いよね。


「「おはようございます」」


 僕と智ちゃんは姿月先生と館林さんに挨拶をした。朝から先生に会うのも不思議な感じがするよね。それも夏休みのラジオ体操の時にって…何故って思うけど本当に何でなのかな?


「「おはようございます」」


 姿月先生と館林さんが何か話をしていたけれど、僕達が挨拶をすると話を止めて僕達に挨拶を返して来た。


「さくら先生、今日はどうしたのですか?」


 早速、智ちゃんが気になった事を姿月先生に質問する。


「先生もこの近くに住んでいるからね」


 姿月先生もラジオ体操の場で生徒と合ったらこう言う質問をされるのが解っていたのか、それとも同じ質問を既に館林さんからされたのか…どっちかな?


「そう言えば聞いた気が、でもラジオ体操に参加って珍しいですね」


 智ちゃんも大人の女性が気になるのかな?確かに僕は姿月先生を出来るキャリアウーマンのイメージしか想像出来ないけど、智ちゃんは別の視点から見ているかも知れない。女の子なら美容とか健康とか気になるよね。特に気になるよね異性がいたりしたら…多分たけどね。これは僕の考えでは無くて、マンガとかラノベからの知識だけど…。


「先生もたまには朝から体を動かさないとねって思ったから、夏休みに入ってから余り運動をしていないから…」


 大人は仕事とかで運動する時間が無いから大変だね。確かに僕の両親も仕事と家事以外で余り体を動かさないから、体重とか物凄く気にしている。運動したいとか言っていたけど、どうなんだろう?


「そうなんですか?でも、先生は美人だし身体のラインも綺麗だから大丈夫ですよ」


 その意見には僕も賛成だね。今の姿月先生は薄手のジャージっぽい服装だけど何て言って良いのか、出る所は出て引っ込む所は引っ込んでいるよね。決してエッチな視点では無くて、スタイルとかの話だよ。僕がこんな事を考えている事が智ちゃんや館林さんに知られてしまうと、絶対に白い目で見られるよね。…現に智ちゃんと館林さんが一瞬僕の方を見ていたし…。あまり姿月先生を直視するのは止めよう。また、何て突っ込まれるか解ったもんじゃ無いからね…。


「高木君ももそう思うよね!」


「…えっ…う、うん」


 僕が姿月先生を見ていたのを見ていた館林さんが何故か僕に話を振って来た。僕にそんな事を聞かないで欲しい。姿月先生本人の目の前で変な事は言えないし、美少女が美人って言ってるからそうなんだから。


「ありがとう、でもね年々運動する機会が減って来ているから、少しでも体を動かさないとね」


 何故か知らないけど姿月先生も一瞬僕の方を見ていた。僕の答えがどこか間違っていたのかって言うよりも、特に否定も肯定もしていない曖昧な答えだったから姿月先生の機嫌を損ねてしまったのかな?


 マンガとかラノベの登場人物みたいに、女性を褒める事は僕には難しいよ。話し掛けるだけでもハードルが滅茶苦茶高いのに。僕にそんな事を求めないで下さい。


 智ちゃんと姿月先生とさらには館林さんが加わって、美容やら健康やらの話が盛り上がって来たところでラジオ体操の開始を告げる歌が流れ始めた。「新しい朝が来た」から始まるあの歌がね。

梅雨で雨とジメジメした空気とで、何もしなくても汗が出ますね。

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