37・寝不足問題
続きです。
申し訳有りませんが、私用により投稿が不定期になります。
宜しくお願い致します。
ピピピピッと目覚まし時計のアラームが鳴る。音量は高く無いけど耳に付くって言えば良いのかな、この目覚まし時計で寝坊をした事は何故か無いんだよね。目覚まし時計の会社の人が、熟睡中でも聞き取れる音を研究しているとかなのかな?
約1時間の短い睡眠時間が終わったみたいだ。少し…いや、かなり眠たいけど起きないと…。
夏休みに入ってから起きている何時もの時間に目を覚ます。今日はラジオ体操に行った後には、夏休み中に二回有る登校日なので学校に行かなければいけない日だ。
僕はベッドから起き上がると、トイレに行くために部屋を出る。部屋を出ると弟の秀二も部屋から出て来た。
「…おはよう…」
「兄ちゃんおはよう!元気無いね寝不足?」
確かに僕は寝不足で眠たいのだけれど、それに比べて秀二は元気だ。それはそうだよね、秀二は基本的に規則正しい生活をしているし良く寝るしね。
「かもね…」
「兄ちゃん大丈夫なの?」
確かに僕は夜な夜な家から脱け出して魔法の練習をしているけれど、夜に寝ない替わりに昼寝を充分にしている筈なんだけど…とても眠い。これって絶対に昼寝が足りて無いよね。こんなにも不健康で不規則な生活をしている小学生は世界が広いと言っても、僕だけかもね…。
「…うん、大丈夫だよ…」
「本当に?立ったまま寝そうだよ!」
弟に心配されるとは兄としての威厳はどうすれば保たれるのか…ってそんな物は元々無いから大丈夫だよ。僕と違って秀二は何事も卒無くこなす事が出来るし、気も利くしコミュニケーション能力も高い、同じ兄弟なのにどうしてこんなにも違うのかな?謎だよね。
「大丈夫だって」
「…なら、良いけど…」
頼りないお兄ちゃんでごめんね。でも僕は不器用だから一つの事にしか集中出来ないから仕方無いよね。もう少し要領良く物事をしたいけど、僕の能力では一杯一杯かな…。
「兄ちゃん先にトイレに行って良いよ」
秀二は気が利き過ぎだよね。本当に小学4年生なの?これじゃあどっちがお兄ちゃんか解らないよね…。
「秀二が使って、僕は一階のトイレを使うから」
何で家族ってトイレに行くタイミングが不思議と被るのかな?この家に引っ越して来る前に住んでいた県営住宅にはトイレが一つしか無かったから、朝とかお出かけから帰って来たときには必ず順番待ちしていたよね。そう言う事が有ったから新しい家には一階と二階にトイレが有るのだけれど、やっぱりトイレに行くタイミングが同じだから朝は大変だよね。
「わかった、ありがとう」
「うん」
秀二が二階のトイレに入るので僕は一階に降りる。良かった一階のトイレには誰も居なかった。もう少ししたらお父さんが仕事に行くから、それまでにトイレを済ませられるので間に合って良かった。
それはそうと魔法で寝不足を解消出来る魔法って無いのかな?体感時間を遅くさせるとか、僕の1日の時間を長くさせるとかって…でもそれって僕だけ皆より早く歳を取るって事になるのかな?
それなら睡眠の質を良くするとかって魔法が良いのかな?短時間の睡眠で疲れが取れてリフレッシュ出来るみたいな魔法とかね。それと同時に怪我とか病気も治せたらもっと凄いよね。某ロールプレイングゲームで有ったスキルの瞑想的な魔法が有ったら良いよねって、瞑想なら≪魔力の体内循環≫に似ているからもしかすると、これが何かのヒントになるかも知れないかも?
今は夏休みだから良いけど学校が始まったら授業中に寝るなんて事は出来ないから、夜中の魔法の練習が出来なくなるよね。週末とか祝日とかにまとめて練習するなんて、要領の悪い僕にはちょっと難しいかな。
何て言ったら良いのか…効率的に何かをしようとしてメモを書いたり優先順位を決めたりするけれど、いざその時になるとメモを忘れてしまったり本当にその優先順位が正しいのか悩んでしまったりしてしまうのが僕なんだよね…。
何か解決策を考えないといけないよね。でも一番手っ取り早いのが睡眠の質を良くする魔法になるのかな?って事をトイレに座って考えて居たんだけど、トイレのドアがノックされた。
「恵一まだ出れない?父さんトイレを使いたいんだけど」
お父さんが仕事に行く準備をする時間だ。基本的にルーティーンって言うのかな、朝起きてから仕事に行く迄にする事の順番とか時間とかが大体決まっていて、僕達は極力お父さんの邪魔をしない様にはしている。だっていつも朝早くから夜遅くまで働いているから、応援しているのと感謝もしているから。お父さんって凄いよね。僕もお父さんになったら家族のために、沢山働く様になるのかな?
「…あっごめん考え事してた」
僕は慌ててトイレから出た。
「おはよう恵一、眠てたのか?」
お父さんも僕を見てからそんな事を言うって事は、本当に僕の顔は眠たそうにしているのか疲れているのかな?
「お父さんおはよう、ちょっと考え事してたの」
「それなら良いけど…」
お父さんは何かを言いたそうにしていたけど僕と入れ替わりにトイレに入って行った。少し鈍いお父さんが見ても僕の顔が眠たそうにしているって事は誰が見ても、僕の顔は眠たそうって事だよね。
だから僕は洗面所で鏡を見てみる事にした。洗面台の鏡を見てもボーッとしているいつもの僕が写っているから良く解らない。でも良く見てみると、いつもよりボーッとしている様に見える気がしている。目の下に隈っで合っているのかな、肌の色が少しくすんで見えるから疲れてみえる。小学生にして疲れて見えるって、僕はどれだけ忙しい毎日を送っているのだろうね。
考えても仕方が無いから朝御飯を食べるために台所に行ったら、既に秀二は朝御飯を食べていた。
「…おはよう恵一」
「お母さん、おはよう」
お母さんと挨拶したけどお母さんも僕の顔を見ている。お母さんも僕の顔が眠たそうに見えているって事だよね。
「恵一、夜にちゃんと寝れているの?」
「…うん、今は夏休みだから昼寝もしているよ…」
お母さんが僕の顔をじっと見つめている。少し後ろめたい事が有るから、何だか物凄く居心地が悪いのだけど逃げられないよね。
「その割には疲れた顔をして居るわね…」
お母さんもやっぱりそう思うよね。お父さんでも気が付いたのだから、お母さんが気付かない事なんて無いよね。
「そっそうかな…寝過ぎかも知れないよ…」
嘘だって事がわかり解り易い嘘だけど、魔法の事が人に知られるよりは良いよね。
「寝過ぎで顔色が悪いってどれだけ寝ているのよ、馬鹿な嘘を吐いて無いでご飯を食べてラジオ体操と学校に行ってらっしゃい」
「はーい」
やっぱりお母さんは手強いよね。嘘だって事が一瞬でばれちゃったからね。顔色が悪いのは事実かも知れないけど、もう少し嘘を上手に吐けたら良いのに。僕は単純だから考えている事が直ぐに顔に出てしまうし、隠し事が下手なんだよね。もしかすると僕が夜中に家から脱け出しているのも、お母さんには知られているのかも知れないよね。今の所は何も言って来ない所を見ると、気付かれていないと思うけどね。
「はいでしょ!」
母は強しって言うけれど、怖しって付け加えても良いよね。実際お父さんよりもお母さんの方が怖いと思うし。
「はい、頂きます」
「全く」
そう言いながらもお母さんは忙しそうにお父さんのお弁当と、僕達のお昼ご飯の準備もしてくれている。ここで余りお母さんの邪魔をしてしまうと、僕達のお昼ご飯が手抜きになってしまうのでお母さんに逆らってはいけない。
だから僕は無言で朝御飯を食べる事にする。賢い秀二は空気を読んで、静かに朝御飯を食べているしね。今日の朝御飯はトーストとベーコンエッグとヨーグルト。飲み物は各自飲みたい物を飲むのでご自由にって言うのが家の決まりなので、僕は朝は大抵冷たい牛乳を飲む。
うん、冷たい牛乳を飲むと生き返る。いや死んで無いけどね。何だかエネルギーを補充しているって感じかな?僕も秀二に倣って、黙って朝御飯を食べる。僕達兄弟がご飯を食べていたらお父さんが「行ってきます」って台所に言いに来た。だから僕と秀二は「「行ってらっしゃい」」って返すけど、お母さんは必ず玄関までお父さんをお見送りに行く。
何故だと思う?それはねお父さんとお母さんは、行ってらっしゃいとお帰りなさいのキスを必ずするからだ。僕達が大きくなってからは僕達兄弟の目の前ではやらなくなったけど、僕達の見えない所では必ずしているよ。逆に行ってらっしゃいとお帰りなさいのキスが無い時は、両親がケンカしているって事だから解り易いよね。
お父さんが仕事に行く時間って事は僕達も動き出さないと、ラジオ体操に遅刻してしまうよね。僕達兄弟は静かに朝御飯を食べる事に集中していた。
何故か忙しくなってしまい、生活が不規則です。




