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もしも魔法が使えたなら  作者: きすぎあゆみ
19/46

19・魔法は難しいです

続きを投稿しました。

宜しくお願い致します。

「何か良い方法は無いかな?」


 無い知恵を絞っても、智恵が無いから何も出て来ませんでした。


 マンガやラノベの主人公ならチート能力を使って、空間魔法の無限収納庫的な魔法で収納する事が出来るけど、僕にはそんな能力は無い。自分の魔法属性を調べた時に、空間魔法は使えるみたいだったけれど今の僕に出来る事は、一瞬物を消す事が出来る位だけどね。


「空間魔法は使えないし…」


 僕は、目の前に有る小土の山を見つめた。空間魔法が駄目なら、土魔法で出て来ただけに、土魔法でどうにか出来るかも知れないと思い付いた。でも思い付くのは、土を持ち易い形に加工して少しずつ外に捨てに行ったり、何かに加工してオブジェにして僕の部屋に飾ったり、そんな事しか思い浮かばない。それか、圧縮して極限まで小さくして捨てに行くとか、そんな事を考えていると、ふと、なぜここに土の山が出来ているのかを思い出した。


「この土は、僕が土属性の魔法陣で出した…土…と、言う事は、土属性の魔法陣でならこの土を消せるかも?」


 僕は、物凄く良い案を思い付いた気がした。僕が土属性の魔法陣で出した土なので、同じ土属性の魔法陣で消せるか、元の場所に返せるかもしれないと思ったからだ。考えてみると、僕が何も考えずにただ単に「土よ」と、言って出した土だから同じ土属性の魔法陣を使ったら元に戻せるかもと、単純に思っただけなんだけどね。


 だから何もしないよりはと思い、試して見る事にした。


 もう一度、≪魔法の書≫で結界を張り直してから、土属性の魔法陣を描いた護符を取り出した。護符の魔法陣を見ながら、イメージを膨らませて行く。


 先ず、僕の部屋をイメージする。いつもの何の特徴も無い代り映えの無い部屋。しかし、今この部屋にはちょっとした事件が起きている。僕が描いた魔法陣で召喚?した土の小山が出来ている。高さは僕の太ももの高さで、幅は高さの倍ほどで重さはわからない。この土の山を元有った場所に返したい、又は消してしまいたい。そこで、頭の中の僕の部屋のイメージから、土の山が消えて行くところをイメージする。


 土の山が、僕が手に持っている護符の魔法陣に吸い込まれていき土の山は無くなりそして、護符は土の山が出来た時の様に黒く染まってハラハラと崩れて消えて行く。そこまでイメージしてみた。多分いけると思う、いや、出来る!


 僕は、護符を土の山に向けて、先ほど行った土の山が消えるイメージを思い浮かべながら、一言「土よ」と、言った。


 本当は、「土よ帰れ」とか「土よ消えろ」って、言いたかったんだけど、土がどこから来たのかはわからなかったのと、キーワードを特に決めていなかった事、変に凝った事を言って失敗したく無かったし、何より土が出て来た時のキーワードが「土よ」だったからって言うのも有るんだけど。


 そうすると、少しずつ土が魔法陣に吸い込まれて行き、時間がかかったけれど土は綺麗に無くなっていた。そして、役目を終えた護符もハラハラと崩れて消えて行った。


「ふーっ…成功した…?」


 僕の部屋に有った土の山は無くなり、さっきまでそこに土の山が有ったとは思えないほど何も無い。砂粒も砂埃も土の湿気でさえも、元からそこには何も無かったかの様に少し傷の付いたフローリングがみえた。何だかとても疲れた気がする、今日はまだ午前中だと言うのにもう寝てしまいたい位に疲れた。


 取り敢えず、結界を解除して、部屋の窓を開けた。窓からは生温い風が入って来たけれど、全身に汗をかいている僕には涼しく感じた。風に当たりながら魔法陣を使うに中っての注意点を自分なりに考えてみた。


 魔法陣は家で使わない方が良い。今回は土属性の魔法陣だったから土の山が出来た位で済んだけど、これが水、火、風等の魔法だったらどんな事になったかと思うと、想像するだけでも恐ろしい。例えば、僕の部屋がプールの様になって溺れたり、火の海になってまっ黒焦げになったり、台風みたいな強風で何もかもが飛ばされたり、そう思うだけで冷や汗が吹き出て来る。


 それとイメージが必要だって事が解った。何と言って良いのか、魔法陣を書く時にどんな現象を起こさせるかのイメージをしながら書く必要が有るって事。それと魔法陣を使う時のキーワード。イメージして書いた魔法陣を決められたキーワードで発動させる、これが魔法陣を書く時には不可欠かな?

 

「魔法陣はどこか広い場所で試した方が良いな…」


 広くて、普段人が来なくて人目に付き難くて尚且つ、何か有っても目立たない場所。もっと言うならば、近くていつでも行けて天気が悪くても大丈夫、って、そんな良い場所は思い付かない。


 「広い場所か…」


 そう思いながら、僕はベットに横になりいつの間にか眠ってしまっていた。




「ピーンポーン、ピーンポーン」


 遠くから音がする。この音には聞き覚えがある。何の音だったかな?僕はそんな事を考えていた。


「ピーンポーン、ピーンポーン」


 まだ鳴っている。何の音だったかな?でも今は何もしたく無い、動きたくない。


「ピーンポーン、ピーンポーン」


 あーあれだ、インターホンのチャイムの音だ。問題が解決したから良いか。そう思っていたけれど…。


「ピーンポーン、ピーンポーン」


 チャイムの音は鳴り止まない。何なんだろうなー。今動きたく無いんだけど。まあ、良いか…。そのままでいたら、また意識が遠のいて行った。




 僕は目を覚ました。あれからどの位経ったのだろうか、お腹が空いて喉も渇いている。僕はノソノソと起き出して時計を見てみると、午後三時を過ぎていた。


「もう、こんな時間か…」


 そこで思い出した。


「チャイムが鳴っていたような気がするけど…まあ良いか」


 兎に角お腹が空いて喉も渇いていたので、一階のリビングに行く事にした。トイレで用を足して階段を下りる。キッチンの冷蔵庫から牛乳とお昼ご飯を出して、牛乳をコッップに入れて先ずは一杯一気に飲む。やっぱり牛乳は良いよね、夏の暑さと魔法の鍛練で疲れた体に、冷たく冷えた牛乳が染み渡って行き、生き返る様な感じになるかなね。そうしてから、リビングでお昼ご飯を食べる準備をする。


 今日のメニューはジャージャー麺って言う、ラーメンとうどんの中間位の太さの麺に、ピリ辛の肉味噌を麺に掛けた料理だ。細く刻んだキュウリや卵、モヤシも入っていて結構ボリュームが有る。


「いただきまーす」


 僕はゆっくりと肉味噌を麺や野菜に絡めながら食べ始めた。ピリ辛だけど、少し辛いと感じる位でそれが食欲が増していく、冷たくて美味しい麺料理だ。僕は肉味噌が跳ねない様にゆっくりと麺を食べて行った。


 口の中で麺と野菜と肉味噌が混ざり合って、肉味噌の辛さと野菜と麺の甘さが更に食欲が増して行く。半熟卵が有ったら上から載せて食べてもおいしいよね。


 そんな事を考えながらお昼ご飯を食べていると、またチャイムが鳴った。


「ピーンポーン、ピーンポーン」


「…」


 丁度麺を啜っている所だったので声が出せなかった。声が出せないので行儀が悪いとは思いながらも、ジャージャー麺を盛ったお皿を持ったままインターホンまで行くと、そこには智ちゃんと館林さんが映っていた。


「はーい!」


「高木居たのー!」


「高木くんこんにちは!」


「田坂に館林さんどうしたの?今日は日曜じゃ無いよ」


「今日はスポ少が休みになったから、遊びに来たよ!」


「私は田坂さんに誘われて…」


「ちょっと今は立て込んでいるから、明日じゃ駄目かな?」


「えー、借りてた本を持って来てのに!」


「私も持って来たよ!」


「もう読んだの?」


「重ーい、早く家に入れてよ!」


「私も腕が疲れたかも!」


「解ったよ、ちょっと待ってて!」


僕は玄関に行き、ドアの鍵を開けて二人を出迎えた。


「いらっしゃい…」


「暑い中女の子を待たせて、高木モテないよ!」


「女の子にはもう少し優しくした方が良いと思うな!」


 家に招き入れるなり二人の美少女は、僕に対して息がピッタリ有った不平?不満?口撃?を開始した。

勢いと思い付きで書いております。

読んで頂いている皆様、内容の齟齬等はご都合主義と言う事でご容赦下さいませ。

感想やアドバイスを頂けると嬉しいです。

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