17・魔法陣
明けましておめでとうございます。
続きを投稿しました。
宜しくお願い致します。
魔法陣で一番簡単な物は、円の中に地、水、火、風、等の漢字一文字。この魔法陣とキーワード組み合わせる事によって、その属性による牽制程度の攻撃、簡単な防御が出来るらしい。
その次には円の中に三角形を描いて、三角形の中に各属性の漢字一文字。
次は円の中の三角形が四角形に、四角形が星の一筆書き五芒星に、五芒星が三角形をニつ合わせた六芒星に,六芒星が七つの頂点を持つ七星の一筆書きの七芒星に、七芒星が四角形をニつ合わせた八芒星に、八芒星が九つの頂点を持つ九星の一筆書きの九芒星に、九芒星が星をニつ合わせた十芒星にと図形は増えて行き、十二、十四、十六、十八、二十芒星と続いて行く。
図形が複雑になると、図形の中に描かれる文字数も増えて行き、図形の頂点にも文字を描くので、それだけ高難易度で精度が高く強力な魔法が発動出来る。その代わり、魔法陣に込める魔力量も多くなり製作者の力量も問われる。
円も二重、三重と増えて行き、円と円の間には文字が描かれるが、ここまで来ると最上級クラスの魔法陣になるらしい。
「取り敢えず、一つづつ順番に描いて行こう」
本当は魔力が込められた紙に魔力が込められたインクや墨を使うのだけれど、今回は練習なので鉛筆で描いて行く。練習なので、魔法陣に魔力も込めない。今は、魔法陣を描く練習にだけ、集中する。
「円に三角形」
「円に四角形」
「円に一筆書きの星」
「円に六芒星」
「円に一筆書きの七星……これって難しいな、どうやって描くの?」
一筆書きの七星って何?見た事無いんだけど!一筆書きの星ならわかるけど七星って。僕は学習デスクの引き出しからコンパスと分度器を取り出した。七角形なので角度が約五一・四度。コンパスで円を書き分度器で約五一度に点をして、その幅をコンパスで取って円を七等分する。
そして円周上の点を一つ飛ばしで順番に結んで行くと、不思議な形の七星が現れる。何だか見慣れない図形が現れたけれど、≪魔法書≫に描かれている七芒星で合っている。僕は七芒星を書く練習を何回も繰り返し、普通に何の気なしに描ける様になるまで繰り返した。
今日は描けているけれど、明日は描けるかどうかわからない。七芒星は時間が有れば書く練習をした方が良いかも知れない。七角形のバランスも難しいしね。
「円に八芒星」
「円に一筆書きの九星か、これも難しいな!」
九芒星も七芒星同様、コンパスと分度器を使って描き慣れるまで、何回も練習を行った。
「円に星の一筆書きの星がニつ」
ここからは図形が複雑になってくるので非常に難しい。コンパスと分度器が必需品になって来た。それと、色鉛筆も。一つでも複雑で描き難かったのに、それがニつになると描き難さは何倍にもなって来た。黒の鉛筆で描いていたのだけど、線がわかり難くなって来たので色鉛筆を使って、色分けをする事にした。
それでも、何回も書いて慣れないと黒一色で描くのは難しい。複雑な図形は、時間が有る時には何回も描いて慣れていかないと、使う事が有るのかはわからないけどいざと言う時に描けないと思う。兎に角練習有るのみって感じだね。
「円に六芒星がニつ」
「円に一筆書きの七星がニつ」
「円に八芒星がニつ」
「円に一筆書きの九星がニつ」
「円に一筆書きの星が四つ」
練習有るのみとは言え、只ひたすらに円と図形をノートに書き続ける。同じ作業の繰り返しで段々飽きてきて、集中力も無くなって来たので、魔法陣の次の段階に進む事にする。
魔法陣の次の段階は属性を表す文字、所謂漢字だった。初めて魔法陣を見ていた時から、わかっていましたよ。よく考えたら漢字って、一文字で意味が伝わる様に造られている、考えられた文字だった。外国語なら何文字も使って一つの意味になるのに、漢字は複雑だけど一文字で意味が伝わる。まあ、読めないと意味は無いのだけれど。
≪魔法の書≫を読んでみたら、属性を表す文字は小学生の低学年で殆ど習っている漢字なので、僕的には読み書きには苦労はしなかったけれど、書く練習になると習字の授業を連想するので、何だか考えると辛くなるので考えない様にする事にした。
僕は基本的に字が汚いので、文字の練習にはてこずった。文字と魔法陣に込める魔力により魔法陣が発動するのだが、漢字を書く時の基本となる≪止め、跳ね、払い≫等による文字の完成度が少なからず魔法の効果に影響し、文字の綺麗さが必要になって来る。
その為、属性を表す文字の例を見てみると、明らかに漢字なんだけど漢字に見えない図形か文様の様に見える漢字が書かれていた。止め、跳ね、払いが極端に強調された物や、漢字と絵の様に書いた物まで様々有り、魔法陣の種類も用途も人によって色々な個性が現れていた。
数日程、魔法陣の図形と属性を表す漢字の練習をしていたが、ひたすらに机に向かっての作業にさすがに飽きてしまった。空いた時間に机に向かって、複雑な図形を書いたり、漢字を書いたり、それも、本番では魔力を込めて書かないといけないので、魔力を込めないまでも集中力は必要になって来る。
気分転換に座禅を組んで≪魔力の体内循環≫をしてみたり、初歩魔法の練習をしてみたりするけれども、どうしても僕の限界値の低い忍耐力では限界は早く訪れてしまう。
はっきり言ってもう飽きた、他の事がしたい。≪魔力の体内循環≫や初歩魔法の練習の様に目に見えて成長がわかるのなら良いのだけど、これって最初の頃に比べたら図形を書くのは上手くなったし、漢字も綺麗に描ける様になったとは思うけれど、今までの修行に比べたら明らかに地味だ。
「飽きた、気分転換がしたい……」
僕の集中力の限界値を大幅に超えたかも知れない、机に向かう気が全く起きない。このまま寝てしまいたい。それかテレビゲームでもして、現実逃避を…。そんな事を考えていた時に、ふと、思ってしまった。
せっかく魔法陣の練習をしているのだから、簡単な初歩の魔法陣を描いてみて使ってみたらどうなるのか?その考えが頭の中に浮かんで来てからは、魔法陣を実際に使ってみたい衝動に駆られた。
「簡単な魔法陣なら使っても大丈夫なはず…使ってみよう!」
≪魔法の書≫には、魔法陣を使う時の注意点も書いて有ったので、物は試しと思い初歩の簡単な魔法陣から描いて使ってみる事にした。
本年が皆様の良き年に成る様、切に願っております。




