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気づいたら異世界の貴族になっていた  作者: 浅井翼
愛すべき異世界の中で
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40話 街に出て 吉日 (表街道の端)

週刊にはなりたくないです…



我が街というのは当然ながら、観光事業で儲けているわけでわないので、端に来るのは早い。

もちろん、そこに着くまでの過程が長い人もいれば遅い人もいる。

基本的には一直線なので、急ごうと思えば早い。

店が立ち並ぶ、言わば商店街のような部分もあるので、ゆっくりとまわることもできる。


俺たちはゆっくりとまわったほうだ。


さて、そろそろ昼食をとろうか。


洒落た喫茶店で、昼食を食べる。

奏者がいて、ピアノを弾いていた。

いつも通りの七拍子だ。

「ピアノって地味よね」


「そうかな?」


「笛や太鼓と比べても地味よ」

笛や太鼓って…

お前、令嬢じゃないのかよ?

ダンスをダンシングしないの?

とか、そんなことは言わない。


「人の価値観はそれぞれだし」

と、言う。


結局のところ、クラシックが好きだろうが、演歌が好きだろうがその人の勝手だからな。


「価値観ね。少し話をしても良い?」


「もちろん」


そう言うと、彼女はふっと息を吸い、語り始めた。


「私の家は、辺境にある。

子供の頃、違うわね、私がもっと幼い事にはそんな事は知らなかったわ。王都も確かに都会ではあるけど、私の家の前も結構栄えていたのよ。それに、こう言ったらどうかと思うけど、バイヌ侯爵、私の父も権力はあったし、周りも傘下が多かったから、国の主のように扱われていたわ。もちろん、今もそう。確かに王都に反乱を起こすなんて考えていないけど、もし、そうしたら国家は転覆させる程度の力はあると思っている。

けれど、昔は国家そのものだと思っていたのよ。

確かに、王という存在は知っていたけれど、見たこともなかったのよ。

狭い世界の人間だったのね。

だから、7歳の時、王都に行ったときも、同じくらいの街があるんだなと思ったくらいよ。

ええ、表街道を通っただけ。

他にも何本もの道があって全てが繋がっているだなんて考えられないもの。

だから、私の”価値観”として、私は私であるという以上に私は偉いという、少なくとも話に聞いていた王都は大したものじゃないという考え方になったの。

ええ、実際大したものではないわ。

偉く見せるために、店が並んでいるわけではないもの。

ただ、人が集まるから店があるというだけであって。

そう、あの辺境では王都からは遠いから、だからバイヌ侯爵領に人が集まってくる。

そして、店が集まってくる。

もちろん、私は店を増やすことなどできないと思っていた。

店を管理することができても店を増やすことはできないわ。

けれど、あなたの領を見ているとなんだかそれも否定されたと思う。

スラムが発展するというのはあり得ないと思っていた。

スラムというのは発展しないものという、固定観念があったことも確かだけど、前例がない、というのだって確かよ。


それは、スラム街を発展させた例であって、スラム街を発展させて滅亡した領の話ではないのよ、前提が成り立たないから、それをするなんてあり得ないと思っていたのよ。

あり得ないでもないわね。

考えつきもしなかったかしら。


でも、私はあなたを応援するわ。


あなたの価値観は認めるに値する。


何が言いたいかってただそれだけの話よ」


★★


その後、邸に帰った。

フラ嬢は満足したようで、バイヌ領に帰るそうだ。


こうして、長い1日は終わった。

この話一度消えています。


そのため、なんだか変なテンションで書き上げました。


まあ、知ったこっちゃねぇと思っていてください。


では、まあ次の話で。


あ、そういえば、40話になりました。

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