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気づいたら異世界の貴族になっていた  作者: 浅井翼
愛すべき異世界の中で
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38話 街に出て 吉日 (表街道の二丁目)

お久しぶりでございます。


結局、嬢はスラム街に行くらしい。


従者は諦めた。


ヨーゼフさんが従者に耳打ちをしたらあきらめた。

ヨーゼフさん!何やってんの⁉︎

いや、ヨーゼフさんよ。確かに嬉しいよ。

まあ、結局のところ立地的な面で貴族が来にくい場所に作ったカラフルは知名度は低い。

だから、侯爵家の一員であるフラーシスに、宣伝役となってもらう、というのは素晴らしいと思う。


ただし、何を言われようがスラム街には行かせまいとしていた従者を一言で説得するというのは、見事を通り越して


異常だ。


もし、ここで彼が言った内容を尋ねていれば何か、分かるのだろうか。



★★


スラム街は激動の時代に入ったようだ。

表通りと比べても退廃的な雰囲気やら本能的な臭いが消えていた。


「…」


二の句が継げない。


「ところで、スラム街にはまだ着かないのかしら?」と、本気か冗談なのかわからないようなことを言う、フラ嬢。


いや、着いてるけど。


★★

着いてるよと言ったところ、顔を赤くし、無言で足を踏んで来た。


ヒールの踵でやって来やがった。

かなり痛い。

うぐっとか言いそうになった。

我が業界ではそういったことは受け付けないので、ええ、そういったのを受け付けているところもあるそうですね。

確かに特殊ではありますが、どこにでもいますよ。

ほら、そこにも。


一瞬、走馬灯が見え…た?

いや、違うな。


「フラーシス様。痛い」


「は?今、私の頭が痛いって言った?痛いって言った?」


言ってねぇよ!


★★


「スラム街にもスラム街ならではの、必要性があるし、ある程度の格差を作り上げることによって、一般民の優越感を満たすことになる。つまり、スラム街というのは必要悪であり我々貴族が手を出さないでいるのは、合理的である。そして、スラム街の住人というのは我々貴族に必要な”物”であり、取り扱うには慎重を要する。たしかにその中であなたの行動性は評価に値する。しかし、ある意味では革命的であるこの行為には実際には、奴隷階級と一般階級の境界を薄くするのみならず、我々、貴族階級と一般階級の境界を薄めかねない」とのこと。


実に素晴らしい話ではあるがなんというかさっきのフォローで言ったようにしかみえない。


そして、結論を言っていないところを見ると、フラ嬢の、論ではなく本やら何やらの知識なのだろう。


まあ別に良いんだけどね。


「ところで、この奇怪な建物は何?」


奇怪って言うなよ。


「これは孤児院という「何をする場所なの?」」


…まあ、孤児院という風習というか文化は無かったわけだし、当然といえば当然かもしれない。


所謂いわゆる、無償の養育所だよ。けれども、用途は限られていて保護者のいない事、未成年者であることが必要だね」


「教場とは違うの?」


「うん。違うよ」


「面白いわね。私はあなたより領地経営の経験もないからそれしか言えないけど、わたしの父ならば何か、意見があるかもしれないわね」


確かにそうかも知れない。


フラ嬢はかなり興味を持っているようなのでまあ、孤児院に入ってよと言う。


★★

昨日更新したかったのですが、例の証人喚問が面白くて更新できませんでした。

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