37話 街に出て 吉日 (表街道の一丁目)
そして、滞る更新。
さて、思い立ったが吉日という言葉をご存知だろうか?
フラ嬢はこの言葉をご存知ないだろう…
しかし、思い立つのはご得意のようだ。
恋人と出かけるのはデート。
魑魅魍魎ならば百鬼夜行。
遠くに出かけるのは旅。
旅は道連れ世は情け。
渡る世間に鬼はなく、敵や味方や呉越同舟。
令嬢と出かけるのは護衛。
番人、衛兵、あるいは取り巻き。
という訳で、俺は取り巻き役である。
姉御!どうしやすか?と言うのだ。
フラグでしかない。
まあいいや。
フラ嬢は、そんな悪役ではないしね。
フラ嬢の性格は個人的には唯我独尊が一番当てはまると思う。
というか、フラ嬢が乗ってきた馬車に、プレートが付けてあって、そこに唯我独尊丸と書いてあった。
かなり綺麗で優雅な馬車なのに…
…
俺は何でこんなバカなことを考えているのかと言うと、フラ嬢の支度待ちだ。
ぶっちゃけ、何時間待たせる気だよ。
★★
「街!」と言って馬車から身を乗り出し、風を受け、髪をたなびかせる少女。
緩やかな雲の動き。
風と共に喧騒が聞こえてくる。
とてつもなく絵になる光景だったが、ここまでずっと苛々していた彼女を知っている俺からすれば、なんだかな、と思ってしまう。
★馬車から降りて★
「ところで、何か見たいものはあるの?」
「そうね…特にこれといったものはないわ。前に一度きているしね。…それに、あなたと来たかったのよ」
⁉︎
「領主から見て、街の改善するべき点や排除すべき点。時代に合わせた領地経営をする為にしていること。そんなことを聞きたいわ」
⁉︎
まあ、将来、領地経営をするのなら当然だよね。
べ、別に勘違いなんかしてないんだからね!
では、この街のシンボルとも言える、孤児院にでも、とか流石に戯言。
スラム街にお嬢が行くというのはさ。
「あ、そういえばあなたの領地、スラムが面白いと聞いたわ。行ってみよう」
聞いたって誰からだよ。
それにしてもな。
予想を裏切ってくれる。
フラ嬢から賜りましたお言葉を実行に移しますよ。
「うん」と言う。
「嬢、スラム街に行くなどとは言語道断。辞めてくだしい」
誰が言ったかは書く必要はないだろう。
辞めてくだしい。のしいがポイント。
「ふっ!」と、フラ嬢は大胆不敵に笑った。
そして、「行きたい行きたい行きたい!と、駄々をこね出した。
ふっ!むしろ予想内だぜ。
「お嬢!みっともない真似をしなさんな!」
従者がキレた。
…予想外。
★★
無駄話?
ないです。
ちなみに、今回の話はかなり難産。
難産な割に、いつもと変わらない出来栄えです。




