二十九話
また長いです。まだ続きます。誘拐編。
…とは言ったものの…どうやってこの秘密基地らしきところに乗り込もうか…
ムスクは聞き込みに拷問、なんでもやってものの1時間ほどで基地を見つけ出した。勿論騎士団への配慮も忘れてなく、至る所に目印を残した。
やはり、騎士団を待つのが…いや、その間にローナがいけないことになっていては遅い!!しかし…ただ正面から行ってやられるのも賢くない…どうしたものか…
「あんらお兄さん!!ちょっとこっちきなよぉ!!」
声をかけてきたのは女装をした男性だった。
「あらやだぁ!!そんなに見つめないでよぉ!!」
「すまないが、俺…いや、私に…」
********
「デゥフフフフ…こんばんはお嬢ちゃん、坊ちゃんたちぃ~」
「あ、大おじちゃんだ!!」
「大おじちゃんだぁ!!」
なん でこんなに子供たちが懐いてるのかしら…
「ほぅら、みんなにペロペロキャンディー持ってきたよぉ~」
「わ~い。大おじちゃんありがとー」
なるほど…餌付けか…
「で?今日来たお友達って誰かなぁ~?」
気づくな気づくな気づくな…
「ああ!!コイツ!!」
まずい!!ガメイ!!
「コイツだよコイツ!!コイツが今日来たやつだよ!!きっと!!」
バカで助かった…
「んん?んんんん?この子が今日来た子?」
「えぇ~おねぇちゃんも連れてっちゃうのぉ~?」
も!?
「デゥフフフ…そうだねぇ、おねぇちゃんとは…」
ゴクリッ…お、おねぇちゃんとは…?
「ちょ~っと二人っきりで遊ぼうかなぁ~」
身体を見定められるようにジロジロと見られる ローナ。
絶対遊びじゃないわ絶対遊びじゃないわ絶対遊びじゃないわ。
「具体的に何をするんですか?」
「ん~?君、察しが良いねぇ~デゥフ、デゥフフ…何ってナニだよぉ~」
ゾワワワワワワ…
ヤバイ…逃げなきゃ…本能が告げている…逃げろと…
「デゥフ!おいでおいでおねぇちゃん。君には特別いいことをたっぷり教えてあげるかr…」
「た、大変です!!」
いきなり走ってくる部下。
「んなんだよ!!これからって時に!!」
「ッヒ!!大おじちゃん怖いよぉ~うぅうえぇえん!!!」
「ああ、大丈夫大丈夫、もぅ大きな声は出さないからなぁ~おぃガメイ、このおねぇちゃんを例の部屋に連れて行け。」
「へぇ~い」
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「んで?俺様の貴重な時間を割いて向かうんだからな。たいしたことなかったらぶっ殺すからな。」
部下に呼ばれて歩きながら答える巨漢の肥満。
「……着きました。」
********
「へへへ…お前は運がないな。」
「…何がですか?」
「ま、ここに捕まった時点で運がねぇけど…あの方に気に入られちまったら孕むまでヤられて、挙句身売り。お前にはミライなんてねぇな…ギャハハハ!!」
「……」
「おっと…ここだ。」
明らかにその部屋だけおかしかった。拷問器具ののようなものが数点おいてあり、狭い部屋にはベッドが3台。おまけに壁に手錠が付いている。
元は牢屋かしら…
気が付くとベッドまで誘導され、手錠をガッチリつけられていた。
「精々楽しめばぁ~?」
そう言い残すと立ち去ってしまったガメイ。
…どうしよう…怖い…
ふと目に浮かんだのはムスクの顔。
…助けて…ムスク様…誰でもいい…助けて…
*********
「……着きました。」
「ん?女じゃないか。」
目の前に立っていたのは黒髪ショートで吊り目の美人。
…だが、その中身は女装をしたムスク。身長&ガタイがでかいくせに何故この発想にたどり着いたのかは分からない。思考回路が正常ではなかったのかもしれない…。
「…そうなんですが…デカくないですか?」
「ん~そういえばそうかもしれないなぁ…」
そこにガメイ登場。
「どーしたんだあぁ?ってああ!!コイツ!!」
!!まずい!!コイツはなんとかって奴!!気づかれたか!?
「コイツだよコイツ!!俺がぁ復讐してほしかった奴はぁ!!自分からやってくるとはいい度胸だなぁ…ニア!!」
誰だそれは!!しかし、中にスムーズに入るチャンスだな。
「え?コイツなんスか…確かにコイツならガメイさんやられちまうッスよねぇ…」
「てことは女か!!デゥフ!!さっきの子は繋いである?」
「ああ、さっきの女なら…」
「デゥフ!!なら、このデカ女と一緒に気が狂うまでヤっちまうか!!ガメイ、お前もやるか?」
「俺は、そのデカ女に恨みがあるんでソイツがいいなぁ。」
「奇遇だな、俺様はあの小さいおねぇちゃんを犯そうと思ってたんだ。」
「っよ!!ロリコン!!」
「うるせぇ!!」
「「「ギャハハハハハ」」」
…切り殺したい!!イカン…我を忘れるな…
とりあえず、このガメイという男とボスっぽい肥満男以外は居なくなるみたいだな…
二人ならなんとかなるだろう。二人を惨殺…気絶させたらローナを探そう。
無事で待っててくれローナ。
コツンコツンッ
「それ、着いたぞここで待ってろよデゥフフフ…ちょっと、薬を取ってくるからなぁ」
「あ、俺は玩具を…」
そんな糞虫どもの話など聞こえてなかった。隣のベッドで不安そうに目を伏せているのはローナではないか!!
部下にデカ女の手錠をかけさせる頃にはガメイたちは居らず、ムスクは部下Aを殴り、気絶させた。
「!!!??」
ローナがこっちの騒動に気づき、目を見開いている。
「ローナ…迎えに来た。」
「…む、ムスク様…アハハハ!!なんて格好をしてるんですか。」
弱弱しく笑うローナの目には涙が溢れていた。
気絶した部下Aの懐に入っていた鍵をローナの手錠に挿すとぴったりはまった。
どうやら全部が全部同じ鍵のようだ。
「…手錠、外すぞ‥」
「…はい。」
手錠を外すと全身の力が抜けたのかローナはそのままベッドへ倒れた。




