二十七話
「てかさぁ~この条件で見つけろっていう方が無理じゃね?なんだっけ…金髪スレンダー美人のアンジェリーナだっけ?」
「え?俺がきいたときは青髪マッチョボディのサオって言ってたぞガメイ。」
「ハァ?緑髪ツインテロリでジェーの間違えだろ?」
「「「…………」」」
「「「…ハァ……」」」
「正直、ガメイの記憶力のなさにウンザリだよな…」
「ほんとほんと…なんであんな奴が気に入られてんだか…」
*********
まだかなぁ…マリシナ…
ローナは酒場のカウンターに座り、地面に着かない足をブラブラと動かしていた何も注文せずに。
ザーザーザーザー
雨…強くなってきたな…
カランカラン…
ドアが開いてベルが鳴った。
「 …クソ…あいつめ…どこ行ったんだ…」
「!!」
この声は!!
バッとローナが振り向くとそこにはやはりムスクがいた。
「む、ムスク様!!何故ここに!?」
「ろ、ローナ!?君こそなぜここに…もしや…マリシナと一緒に!?」
「はい…そうです…連れ戻しに来たんですよね?」
「あ、いや…そうではないような…なくないような…とにかく、部屋に行って話そう。すまんがチェックインしてくる。」
「あ、…はい。」
**********
カランカラン…
「お、おい見ろよ!!」
「あぁ?おお!!あの子!!」
男たちはカウンター席で足をブランブランしている幼女(?)を見ていた。
「あの子身売りに出そうぜ?あの子小さいし可愛いし、すぐ高値で売れそうだな!!」
「ああ、最近機嫌悪ぃからなあの子で機嫌よくなるといいがな…」
**********
「待たせたな。こっちの部屋だそうだ。」
「はい。」
ムスクはローナに鍵を渡し、先に行くよう言った。
「??分かりました。」
スタスタと部屋へ入って行くローナ。
ムスクは鍵を渡した場所から動かず、壁に寄りかかっていた。
「コソコソしてないで出てきたらどうだ。」
ムスクがそういうとナイフが飛んできてムスクの頬を掠めた。
「……っ!!?」
「今だぁーおせぇー!!」
一人の図体のデカい男がムスクめがけてタックルしてくる。が、華麗に避ける。しかし、避けたせいでローナのいる部屋への通路が開いてしまった。
「しまっ……!!???」
ゴンッ
ローナの方へ駆けつけようとすると、後ろから鈍器のようなもので殴られ倒れた。頭からは血が流れ、意識が朦朧としてくる。
*********
ムスク様どうしたんだろ…
トントンッ
あ、ムスク様だ。
ガチャリッ
「こんばんはおじょ~ちゃ~ん」
「ッヒ!!」
ドアの前にいきなり現れた下卑た笑みを浮かべるブ男に逃げる間もなく頑丈な袋に入れられてしまった。
「は、離して下さい!!なんでこんなことを!?」
袋の中でモゴモゴと暴れるローナ。
「ウーッスお疲れ~」
「おーそっちどうよ?」
「あぁ?やっぱ数人でかかれば楽勝だったわw今おねんね中だわw」
「やっぱww気づかれたときは焦ったわぁ~」
「んだなw」
「「「ギャハハハハハハハハ」」」
男たちの笑い声でムスクの意識が微かに戻った。
「ロ……ナ……」
「あぁ?こいつまだ意識あんじゃん。念には念をなんたらだろ!!オラッ!!」
容赦なく腹を踏みつけられるムスク。
「ゴフッ…」
「ん~ムッスンとローナってばどこに…ってキャー!!!!!ムッスンがぁああ!!」
「やっべ!!ヅラかるぞ!!」
「「ウィーッス」」
この声は!!
「助けて!!助けて!!助けてマリシナ―!!!!」
慟哭は虚しく、ローナは男たちに乱暴に馬車の中に突っ込まれてしまった。




