これってこい?2~桃色バーガー~
気を取り直して借りるものを探そう!私は桃色暖簾をくぐる。…愕然とした。私という生き物は、どこまで本能に忠実なのか!己の欲望を恥じ。
少し反省した後、気持ちを入れ替え借りるものを見定める。何本か借りるものを決め、桃色ゾーンをあとにする。後は(適当に世界の名作でも見るか)と、面白いと聞くものを手に取り、邦画も同じようにする。そして、洋画を桃色ディスクの上へ、邦画を桃色ディスクの下へやり、意味の分からないカモフラージュ{桃色バーガー}(私はこう呼んでいる)の出来上がりである。…まあそれを借りに行く。
ここで気を付けなければならないのが、当たり前だがさっきの女神にレジで当たらないことだ。今ここでレジを打っているのは二人、女神と温和そうなおじさんだ。そして並んでいる客は4人!勝率50パーセントというところだな、俺は自分の運を信じるぜ。そして私はレジに並ぶ。1人、2人とレジを終わらせていく。このペースでいくと、私は女神ではなくおじさんのレジになりそうだ、計画通り!そして前の人が女神のレジへ行く。僕の勝ちだ!一人桃色バーガーをもってにやけていると、信じられない言葉がおじさんから発せられた。
「更新ですね」
(!…なん…だと)私の脳内が言い訳パニックに陥った。(ち、違う…ありえない、ありえない、ふざけるな!)
「お待ちのお客様どうぞ」
(!)私は歩みを進める。いや、強制的に進められている。女神の処刑台へ。そして桃色バーガーをレジの前に置く、(ち、違うんだ、こ、これは)頭の中は依然言い訳パニック状態である。そして思い出していた、この前映画で見た、このペンの光を見ると今の記憶はなくなります、というシーンを。そして想像していた、自分がそのペンを持ち彼女にその光を浴びせているシーンを。
そんな想像をしている間に
「こちら8点864円になります。すいません、会員カードのご提示お願いします。」
そこには嫌な顔一つしていない女神が立っていた。多分会員カードの提示の事を何度か言ったのだろうが、私はそれどころではなく、ただただ放心状態だったに違いない。そんな桃色バーガー野郎(私)に、まだ笑みをくださるのですか!すぐさま会員カードと千円札を出し
「こちら1週間レンタルになっておりますので、こちらの日付までにご返却お願いします。こちら136円と会員カードになります。レシートは袋の中に入れときますね。ありがとうございました、またお越しくださいませ。」
(ありがとう)私は心の中で呟き、頭の中で敬礼する。(ありがとう、女神)また呟く。そしてレジを後にする。自分の気持ち悪さを呪う、もし告訴されれば、私は留置所からは出られないであろう。本当にありがとう女神!
そして本屋に向かう。本屋とレンタル店は同じ建物内にあるので非常に楽だ。そしてそこでいつもの週刊コミック雑誌を手に取り読み、愛生守の今後を追いかける。確か先週は、守が敵と間違えて萌美を刺してしまったんだっけ、今週の守はどうなっているんだろう。
「萌美…萌美………ああああああああああああああああああああああ」
大体わかった。雑誌を閉じる。本当に早く終わってほしい。
「あ、あの、人目惚れです」
その声に振り替えると、そこには黒髪の大きな目をした、肌が透き通るように白く、照れているのか頬が赤くに染まっている、中途半端に顔の整っているような気がする同い年くらいの青年がそこにはいた。




