これってこい?~私は引きこもりではない~
「あ、あの、人目惚れです」
その言葉に振り向いてみると、その人はとても大きな目で私を見ていて、透き通るような純白の色をした顔の頬は、照れているのか少し赤くなっていた。
どうしてこのようなことになったのか説明しよう。
私は先程述べた通りのドリームライフを送っていた。だがこれにはいくつか欠点があった、外に出ないということだ!そう私は全くもって「引きこもり」ではないため、たまには外に出たいのだ。たまに外に出なければ死んでしまうといっても過言ではないのである。引きこもりではないのだから!
引きこもりというのは、親に迷惑をかけ、部屋から出ず、部屋で飯を食い、そして就寝、働く気などこれっぽっちもない、という生き物のことである。
だが私は違う、親に迷惑をかけてはいるが食事の時は部屋から出るし、そこで両親の小言を聞き、現実をしっかり受け止め、焦燥にかられながら就寝、働けるのであれば働きますよ精神で強く生きている。まあそれはそれとして、私は週に一回ビデオの返却のため外に出ていた。そしていろいろ(日本の名作、世界の名作の映画等)借りた後は本屋に行き、古本屋に行きそして家に帰る。これを週に一回行っていた。
まあ簡単にその日あったことをそのまま話す。
私は朝の11時に目覚めた。伸びをしながら「グッモニ」といった後……ここで少し省略をする、申し訳ない。そして少しの間、賢者になり、その日は気分が良かったので歌を歌った。
そのあとはリビングに行き飯を食い、母との楽しい会話
私「うまいね」
母「…」
母との楽しい会話が終了し、自分の部屋に逃げ帰る。いつもならその後は、ベッドに横たわり怠惰に過ごしてしまうが、今日は違う。今日の私はビデオ返却のため外に出るのだ!
私は出来る限りのオシャレをし外に出るため玄関に行く。
「いってきます!」
「いい御身分ですこと」
耳をシャットアウト!今の記憶をすぐに削除。
ビックリした。…で、今何があったんだっけ?
こういう風にして、私の記憶は良きハッピーライフに変換されて行く。じゃなければやってゆけない…やってゆけないよ。
まあそれはそれとして、レンタル店に行くため自転車に乗った。私の愛車である。その愛車に乗って息を切らしながら、レンタル店に20分程かけて行く。やっぱり運動というものはやめられない、運動最高!そしてレンタル店に着く。まず先週借りた物を返却するため、レジに行き返却袋をレジに置く。
「返却されるお品物でよろしいですね」
若く可愛い女性店員がそこにはいた。
「へ、へあ」
うつむきがちにそう答える。ナイスコミュニケーション!
そこで一つ、問題が発生した。私が返却する商品が、今日は本当にたまたまなのだが、桃色ビデオと、目が妙にでか過ぎる女の子がディスクに描かれているアニメーション作品だったのである!世界の名作や日本の名作を借りておけばよかった、あの日は本能のままに動いてしまった!己の欲望を恥じた。
そして若くて可愛い店員さんが、私の世間受けしない返却物をレジに置き、バーコードをスキャンしていく。どんな顔をしているのかちらりと見てみると、嫌な顔一つせず営業スマイルのままバーコードをスキャンしている女神がそこにはいた。(ありがとう)と心の中で呟き、レジを後にする。
誠に勝手ながら続くのである。すまない。




