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第8.5部 異世スロサブストーリーパート2

前話でユウトがくしゃみをした時と同時刻

とある銀河の中心あたりでの出来事…


数百万もの恒星を支配下に置く巨大国家――銀河帝国。


銀河の中心宙域。


そこには一つの惑星ほどの大きさを持つ超巨大要塞「インペリアル・コア」が静かに浮かんでいた。


無数の戦艦が発着し、何千機もの戦闘機が巡回している。


要塞中央の司令室。


数十メートルもあるホログラム銀河図が映し出され、その前には帝国軍の将校たちが整列していた。


「報告します。」


一人の士官が敬礼する。


「外縁宙域第七監視区域に配備されていた古代兵器アーク・タイタン第三一二号機との通信が途絶しました。」


司令室が静まり返る。


「原因は?」


「不明です。」


「自爆信号を確認。その後、完全に反応が消失しました。」


将校たちがざわめく。


「旧式とはいえ、アーク・タイタンが破壊されるとは……。」


「現地文明の反撃か?」


その時、司令室の奥にある巨大な扉が開いた。


重々しい足音が響く。


現れたのは、黒銀色の軍服をまとった一人の男。


銀色の長髪。


鋭い金色の瞳。


帝国軍最高司令官――ヴァルディス元帥。


司令室の全員が一斉に敬礼した。


「元帥閣下!」


ヴァルディスは銀河図を静かに見つめる。


「アーク・タイタンか……。」


「三千年以上前の兵器だったな。」


「はい。」


「現在では正式運用を終了し、監視任務のみ継続していました。」


ヴァルディスは腕を組む。


「つまり。」


「誰かが旧式とはいえ帝国兵器を撃破したということか。」


「その可能性があります。」


「面白い。」


元帥は小さく笑った。


「ですが、侵攻命令を出しますか?」


若い士官が尋ねる。


ヴァルディスは首を横に振る。


「不要だ。」


「え?」


司令室に驚きが広がる。


「たかが旧式兵器一機のために艦隊を動かす価値はない。」


「帝国には優先すべき任務がある。」


「現在は西方銀河戦線の防衛が最優先だ。」


「外縁宙域の小さな世界へ戦力を割く余裕はない。」


「では……。」


「観測だけ続けろ。」


「もし文明レベルが一定以上へ到達したなら、その時に改めて判断する。」


「了解しました。」


ヴァルディスは去ろうとした。


しかし、その時。


一人の若い女性士官が前へ出る。


「失礼します。」


「解析部から追加報告があります。」


「続けろ。」


「アーク・タイタンが最後に送信した映像を復元しました。」


映像が映し出される。


そこには巨大な光の戦士ルミナス。


そして。


ユウトが巨大な砲を召喚する姿。


ヴァルディスの目が細くなる。


「……転送技術?」


「現在の文明レベルでは説明できません。」


「未知の能力です。」


映像はそこで途切れる。


ヴァルディスは静かにつぶやいた。


「興味深い。」


「だが今は手を出すな。」


「観測対象として記録しておけ。」


「名称は……。」


少し考えた後、命じる。


「コードネーム――『ブループラネット・ゲート』。」


「了解しました。」


帝国軍はまだ知らない


ヴァルディスがいつの日かユウトと対面する運命にあることを――。

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