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【和風】悪役義妹がお姉様の溺愛結婚を壊すまで  作者: 稲井田そう
第十二章お姉様を欲する変質者
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皇龍清明様の大ネタバレ

「なら、元の飼い主には会えずじまい?」


 蝦蟇貪の質問に、「そこまでは分かりません」と猫屋敷様は寂しそうに俯く。


「猫神様は人間をお守りしてくださいます。猫屋敷家では、そんな猫神様のお心や後悔が晴れるよう、誠心誠意お仕えするのみ──そして猫の権威を失墜させるような猫又は排除いたします」


 千年桜は恋と咲くの神様は、最初から神様のパターンと、後から神様に昇格するパターンがある。ミヤシロ様とかオキクボ神が最初から神様、動物系の神様は後からだ。先発神と後発神と区分出来るけど、ダイナミック罰当たりだ。


 お姉様が神様に気に入られ過ぎて神様にされかける、というものがある。


 お姉様、属性問わず万物を魅了するお人だから。


 そして皇龍清明様についてだが。


 三百年も生きているのは、上位種じみているからとふわっとぼかしていたが、彼は神様と人間の子供──この国の中心の龍の神様の子供だからだ。


 皇都が出るとレビューで「皇龍清明って苗字と皇都で被ってるし帝でもないのに皇龍って名乗っていいんですか?」「設定のザルさが出ている」「所詮WEB発なのでお手柔らかに」と結構喧嘩になっていたが、皇都の龍神──鳳凰と双璧を為す存在の神様の同じグループにいるのが皇龍清明様だから皇龍と苗字っぽいのを名乗っているのだ。


 しかし皇龍清明様の兄、暗天妖王のカスみたいな所業諸々で、龍神の一番すごい一族は途絶えた扱いになっている。


 皇龍の直系に皇龍清明がいるのに、元々一族が「兄はいるもの、弟はいないもの」として扱ったせいで、長い歴史を経て暗天妖王の失踪と一族消失がイコールに繋がったのだ。


 人間サイドの認識はこうである。


 皇龍、龍神の一族は本家が途絶え、衰退扱いとなった。


 同時に皇龍清明という謎の人が「皇龍」を姓名として名乗り継ごうとしている。


 最初は怪しんでいたけど、ゲン担ぎや名前にめでたいものを入れるのは共感できます。


 ありがたや。


 こんな感じだ。


 神様サイドの認識だと、「おやおやかつて滅んだ一族の血縁がいるな?」「残ってたんだね」「神様と人の子ですかあ」という温度感だ。中には「龍神⁉ すごい‼」と驚く神様もいるが、正直反応はそれぞれ違う。ヲタクにとっては神様のような存在のアイドルが、違う世代の人間からすると「若い女の子」とカテゴライズされるのと一緒だ。


 それにより、色々史実が補正されない。


 そもそも神と人があんまり関わらないし、神様からすれば人間たちが「龍神と人の子を、そうとは知らず、神様っぽい名前を名乗るめっちゃ強い人」として扱ってるなんて知らないし、人間も神様から教えられてもらってないからだ。


 もっと言えば神様からしても「神様と人の子」たちは、異種族だ。現代で例えれば同じ国の人間や同じ都道府県の人間、親戚ですらなく、純然たる異国人の感覚、「全然知らない国の全然知らないスポーツ選手で、テレビで見たことあります」くらいの温度感なので「この人の家系は~」と語らない。


 皇龍清明様も「ちょっと自分と他者の認識が違うかも」と思っても本当に訂正しない。


 皇龍一族滅んでませんよという訂正も「自分は一族の恥とされていたし名乗っていいはずがない」というので、真相が明らかになった後、レビューで多くの読者からものすごい叱られていた。「報連相は社会人の基本だと思うのですが……」から始まる1巻からの皇龍清明様の報連相不足を添削したレビューは、他のユーザーのスクショによりバズり、それを知ったレビュー当事者が消してしまうも名文として残っており、定期的に他のジャンル作品の人間が話題に出すほどだった。


 なので神様と人間および混合種族については、千年桜は恋と咲くにおいて結構大事な要素だが、


本編の最後のほうまでほうぼうの誤解が解消されないし、お姉様も知らないのだ。


 そしてこういうことを考えると、水社一心に余計な情報を与え変な不安をあおりかねないので、考えないようにしていた。


 今こうして考えることが出来るのは、熾窪や加寿に加え、皇龍様の心を今読んでしまっているだろうし、猫屋敷様の心も読んでいるので、断片的な知識で変な推理を行うより、確定情報を流したほうが水社一心の行動がまだ予測しやすいからである。


 そうして水社一心に視線を移すと、奴は私を睨んでいた。


 なんだじゃこいつ。



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― 新着の感想 ―
会えたかどうかはわからないのか…猫神様…。お姉様流石や!! 皇龍清明様龍神様と人のお子さんだったのですね。最初は大事にされてたらしいから暗天妖王氏のお姉様に惚れたあたり以降妖関連からですかね…?それと…
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