表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/34

ゴウマンなユメ

 全ては偽り。私などどこにもいない。

 ゆえに。

 私の中に答えはなかった。

 どれだけ探したって、何も見つからなかった。

 当然だ。

 そんなもの、元から存在しないんだから。

 でも、私には答えを探す必要があった。

 己の伽藍洞を満たす必要があった。

 空っぽを、誰かで埋める必要があった。

 自分ではない、別の誰かで。

 抜かれた存在意義を求めて、誰かが奪った誰かの願望を横取りして。

 知らない夢を、他でもない自分の物とした。

 それは、別に一般的に幸福でもない、ただの夢だったけど、「彼女」にとって、それは幸せで、それすらも私は自分のモノにした。

 贋作。

 強奪者。

 ニセモノ。

 空虚。

 自分じゃない自分で私を満たした、私は。

 ああ、なんと愚かなことか。

 ああ、なんと傲慢なことか。

 そんなもので、満たせるはずもなかろうに。


 ほら、今も。

 他者から奪った経験は、己の糧となったか。

 他者を真似て作った自分は、「彼女ら」の理解に役立ったか。

 全ては己の絶対的な尺度。奪ったモノでは何も共有できない。

 傲慢に自分が絶対だとした愚か者は、されど。

 それは誰だったか。私か、貴女か。それとも貴方だったか。

 答えなど決まっている。


 それは、なにも顧みやしない、わたしとあなただったろう?

 ここでは、何も理解しえない、あなたとわたしだったろう?


――それでも、私は貴女を覗き見たのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ