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緋色の眼を持つ少年  作者: カモメ
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緋色の眼を持つ少年第二十一話

校門の前に軽トラを止め…僕はチョコを抱いたまま教室に向かう。


透さんも、軽トラを降り

僕の後ろを付いて来る。


教室の後ろの扉を開くと、まだ…

数人の女子が残っていた。

女子の視線がドアを開ける音に反応し、コチラに集中する。


『キャ~!

可愛い!!永井くんの子犬なの?

ねぇねぇ?名前は?…』

と矢継ぎ早に聞いて来る。

『チョコって言うんだ。』

『ねぇ?抱かせて?』


『良いけど…まだ人に慣れてないから…

噛むよ…』


『痛い?…』

『そんなに強く噛まないから痛くないけど』


『じゃあ…抱かせて…』


僕は女子にチョコを預け

ランドセルに教科書やプリント等を詰めた。


その間、チョコは…

女の子達に代わる代わる抱かれ…

『可愛い』と口々に歓声をあげられていた。


その時…透さんが廊下から『先生に謝りに行くぞ…』と、声をかけて来た。


女子たちが

『誰?…』と、尋ねて来たので…


『うちのおじさん…』と、告げると


女の子達は

少し驚いた様な顔をしたが…

僕は気にせず、チョコを抱いて透さんの後に付いて、職員室で、担任の先生に頭を下げ…


家に帰ってきた。



家に上がり…

透さんと二人で、居間に入った。


居間の入り口から…

『和美…

その犬を家から連れ出せ…』と

頼りなげでか細い声がする。


そちらに眼をやると…

ほんの少し、扉を開け、その隙間から覗き込む様に、初さんの目が見える。


そうだった。

犬の鳴き声には破魔の力があるんだっけ…

怨霊の初さんには、天敵みたいなものなんだ。


透さんは…

『クックッ』と笑っている。

慌ててチョコを抱いたまま玄関を出て、母犬のマルの元に連れていくと…

チョコは勢い良く


マルの乳に飛び付いた。

マルは暫くチョコの体をなめ回し…

やがて、チョコは、コテンと眠りについた。


それを見届け、透さんの居る居間へ入ると…


透さんは初さんと話をしていた。

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