表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
緋色の眼を持つ少年  作者: カモメ
18/59

緋色の眼を持つ少年第十八話








乗用車の主は、玄関口で、浩子さんと何か口論をしていた。


透さんが、乗用車の主にスタスタと歩み寄り…


『お久し振りです江崎さん。』

浩子さんとの口論を中断し、透さんに詰め寄ろうとする江崎と呼ばれる

その男は、顔も頭も体型も四角く、背は僕より少し高めで…

大人としては、かなり低い…


『透さん!!

生まれた子犬を一匹くれると言ったじゃ無いですか?』


江崎…

思い出した。

チョコが生まれて僕がチョコを貰う事になり…


浩子さんが、もう貰い手が決まってるのにと、反対したときに、透さんが…


『江崎さんにでも我慢して貰えば良いんじゃない?』と、言っていたあの人だ。

江崎さんに対し…

透さんは、ニコヤかに

『少し事情が変わりまして…』と頭を掻いた。


『冗談じゃない。

金を取って、呪うだけ呪っておいて…

後に振りかかる災厄は知らんぷりなのか!!?』と


激しく詰め寄る。


今までにない衝撃の言葉…

《呪うだけ呪っておいて?》


透さんも初さんも、浩子さんも、口にしたことがない衝撃の言葉…


《呪い…》


『人聞きの悪いことを人の玄関口で喚かないでいただきたい。』


『何を惚けてやがる!!

この呪い屋が!!

この家が代々…

人に呪いをかけて、財を成した事は…


皆が知ってる。

この呪い屋が!!』


又々衝撃の言葉…


《呪い屋》


代々…呪いをかけて財を成した家系?


透さんと…江崎さんに挟まれオロオロとする浩子さん…


その時…

家の中の、固定電話の音が鳴る。


それを、好機とばかりに、『ハイハイ…今…出ますからハイハイ…』と浩子さんは、家の中に入って行った。

それには目もくれず…

江崎さんは


『人を呪わば穴二つ…

因果応報の理でいつか…

貴方にも災厄が振りかかる…

だから…

犬を玄関に繋ぎ…災厄を祓える。と…聞いたから…


父の代からお世話になってる呪い屋のアンタに…


犬を使って呪いを掛ける…アンタにお願いしたんだ。』


『江崎さん…

貴方は本当に…空気が読めない人なんですね?

どうして…

そんな話を、小学生の前でするんです。

少しは配慮と言うものを考えて欲しいものです。』


『そんなもの…

そのガキも将来…

呪い屋になるんだろ?

遅いか早いかの話しじゃないか?』


『良いですか?

もし…我が家が呪いで財を成したとしても…

今この場所で、この時、貴方から打ち明けられる謂れはない。』と

ピシャリとたしなめる。


悔しくて顔から火が吹き出そうな程に、真っ赤になった江崎さんに…


『第一…貴方の家の財は、どうやって築いたんです?

貴方の父親が依頼して人を呪い…

人を破滅させて築いた財ではありませんか?


人を呪わば穴二つ…

それ以前の問題です。


貴方に振りかかる災厄は、


親の因果が子に報い…の類いです。


それをこちらに押し付けるのは…


はた迷惑です。』

と江崎さんの言葉を受け付けない。



その時…

玄関の奥から浩子さんの声が聞こえた。


『和美!!コッチへ来なさい!!』と呼ぶ…

透さんは、チラリと僕に目をやり


『行きなさい…』と、優しげに声を掛けた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ