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緋色の眼を持つ少年  作者: カモメ
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緋色の眼を持つ少年第十一話

あなたを待ってた?

美由紀さんは…

僕と思い出の人を混同しているのでは無いか?


少し不安になった僕に


美由紀さんはさらに近寄り正座する僕の右手にそっと左手を乗せた。


ひんやりとした美由紀さんの左手は、まるで…

蝋人形の様に冷たく…

僕の背筋が、《ゾクリッ》とした。


僕が慌てて右手を引っ込めると

美由紀さんは純白に溶け込んだままの、その顔を、



悲しそうに歪めた。


何だか美由紀さんを傷付けた後悔の念にさいやまれそうになったが?


美由紀さんの手の冷たさは人の…それとは明らかに違う…


『美由紀さん…ぼ…僕…

そろそろ帰らなくちゃ…』と少し口ごもりながらもおとないを…美由紀さんに告げると…


今まで以上に悲しげに僕を見詰める視線を振り払う様に…


『ヤッパリ…僕…今日は帰ります。』と、美由紀さんに告げ…


洋館の門を出て僕は一目散に…駆け出した。


息が切れそうな程の全力疾走で永井の門の前にたどり着いた。


息を切らす僕に門柱の横に繋がれたマルが吠える。

五匹の子犬達も懸命に僕へ向かって吠えかかる。


マルはいつも…

僕が帰ると頭を差し出し…

撫でてくれとせがむのに…

犬達の鳴き声を聞いて…

玄関から透さんが顔を出した。


少し訝しげな顔をしながら突っ掛けを履き

ユックリ歩いて来た。


そして、呆然と立ち竦む僕の頭をクシャッと撫でて…

『明日の学校の帰りは、スーパーに寄ってお菓子を買って来なさい。』と言った。



マル達は…僕が玄関に入ろうとしても門の外へ向かい吠えている。


別に僕に吠えていた訳では無さそうで少し安心した。

透さんが、僕が靴を脱ぎ上がりかまちに足を掛けると…


『今日は犬達の散歩は良いから…

早く宿題をしなさい。』


僕は素直に…

『はい。』と答えると、

僕の唯一のプライベート空間のもの置き場を改造した部屋の襖を開けて中に入り…

襖を閉めた。



机と簡易ベッドで占められる。

僕のプライベート空間…


ランドセルから教科書、ノート…等の七つ道具を机に並べると…

『ふう…』と軽く溜め息を着いた。


学校は退屈な場所だか、僕の立場では、勉強をしている振りをしなければならない。


プリントを取り出し…

問題と格闘していると…


背後から…


『お前…一体何を連れてきた。と女の子の声がした。

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