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恋人に浮気されて意気消沈した俺はお隣に住むデカすぎる美人三姉妹に死ぬほど溺愛される  作者: かくろう
第1部

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第10話 甘い日常と小さなSっ気

放課後、白峰家に帰った瞬間、俺の心臓はもうバクバクと激しく鳴っていた。


今日も絶対に甘やかされる。

逃げ場なんて、どこにもない。


リビングのソファに腰を下ろした途端、葵が優しい笑顔で近づいてきた。

「悠真くん、お疲れ様。

今日は学園で目立っちゃったね……少し休んで、ゆっくりしよう?」


そう言って、葵は俺の頭を自分の胸にそっと引き寄せた。

柔らかくて温かい感触が、顔全体を優しく包み込む。

甘い蜂蜜みたいな香りが鼻をくすぐり、息をするたびに胸がざわざわと熱くなった。

心臓の音が、ますます大きく響く。


「葵……ちょっと、重い……」

俺が小さく抗議しても、葵はくすくすと楽しそうに笑うだけで、離してくれない。

「ふふっ、悠真くんが可愛いから、つい……ね?」


右側から、雛が勢いよく飛びついてきた。

「悠真ー! 雛も! 雛もぎゅーってしてあげる!」


雛の大きな体が俺の右半身にぴったりと密着し、元気いっぱいに腕を絡めてくる。

セミロングのブラウンの髪が顔にかかり、甘いシャンプーの匂いがふわりと広がった。

「雛、重いって……!」

「えへへ~、悠真の体、あったかいよー! もっとくっついちゃおう!」


左側では、澪が無言で俺の左腕を抱きしめていた。

クールな表情のまま、でも体はしっかり俺に寄りかかり、離れようとしない。

「……ゆーま、動く、ダメ」


三方向から長身の巨体に囲まれ、俺は完全にトリプルサンドイッチ状態になった。

柔らかい胸の感触があちこちから押しつけられ、温もりと甘い香りに頭がぼーっと溶けていく。


(またこれか……朝から晩までこれじゃ、俺の心臓が本当に持たない……!)


恥ずかしさと心地よさが同時に胸をいっぱいに満たし、顔が熱くてたまらない。

鼓動が早くなって、息まで苦しくなる。


俺は少しだけ声を低くして言ってみた。

「……ちょっと待て。

みんな、俺の言うことを聞け」


その言葉が出た瞬間、三姉妹の動きがぴたりと止まった。

葵が目を少し見開き、

雛が「えへへ……」と嬉しそうに頰を緩め、

澪が無表情のまま、でも耳の先がわずかに赤くなった。


三人とも、明らかに嬉しそうな反応をしている。

胸の奥が、じんわりと熱くなった。


葵が甘く囁いた。

「悠真くん……そんな声で言われたら、なんだかドキドキしちゃうよ……ね?」


雛が体をくねらせながら、

「悠真が命令……なんか嬉しい……もっと言って?」


澪は無言で俺の左腕をぎゅっと抱きしめ直しただけだったが、その力の強さがいつもより少し増している気がした。


俺は自分の声が少し低くなったことに気づき、内心で驚いた。

(……少しSっ気が出てる?)


三姉妹が俺の言葉に素直に従う姿を見ていると、胸の奥が不思議と熱くなって、興奮が込み上げてくる。

昨日まではただ翻弄されるだけだったのに、今は少しだけ「自分が主導権を握っている」ような感覚があった。それが、たまらなく心地いい。


葵が頭を優しく撫でながら言った。

「今日はもう動かなくていいよ。

悠真くんが疲れてるなら、私たちが全部してあげるから……」


雛が元気よく、

「そうだよ! 悠真はただ座ってて! 雛がマッサージしてあげる!」


澪が静かに、

「……肩、揉む」


三人が同時に動き始めた瞬間、俺は観念した。


葵が優しく微笑みながら、俺の耳元に顔を近づけてきた。

甘い蜂蜜のような香りがふわりと漂い、息が少しだけ熱い。

「悠真くん……今日は特別に、アロママッサージをしてあげようか?

体が凝ってるみたいだから、ゆっくりほぐしてあげるね……」


その言葉に、俺の背筋がぞくりと震えた。

アロママッサージという響きだけでも、頭の中が甘く溶けそうになる。


「え……アロマ?」

俺が戸惑っている間に、葵はすでにキッチンから小さなボトルを持って戻ってきた。

ラベンダーとオレンジの優しい香りが漂うオイルだ。


澪と雛が目を輝かせて近づいてくる。

「足の裏からやるよ! 足つぼマッサージ、得意なんだ!」

雛が元気いっぱいに俺の足元に座り込み、靴下を脱がせ始めた。


澪は無言で反対側の足を掴み、オイルを手に取る。

葵は俺の背後に回り込み、ソファに深くもたれさせた俺の肩に手を置いた。


「ね、命令して♡ 私に♡」

葵の甘い囁きが耳たぶに直接響いた瞬間、俺の胸が激しく高鳴った。

先ほど感じたSっ気の正体を、確かめてみたい衝動が一気に湧き上がる。


俺は少し声を低くして、誤解されそうな危ない言葉を絞り出した。

「……よ、よし。三人で俺を気持ち良くしてくれ」


言ってから少し後悔した。この発言はちょっと危ないかもしれない。


その瞬間、空気がぴんと張りつめた。

葵の目が優しく細まり、

雛が「えへへ~!」と嬉しそうに笑い、

澪が無表情のまま、しかし耳の先がわずかに赤くなった。


三人とも、明らかに嬉しそうな反応をしている。


「わかりました……悠真くん♡」

葵が耳元で甘く囁きながら、俺の背中に手のひらを当てた。

服の上からでも伝わる温もりと、天才的な力加減で背骨と肩甲骨を丁寧に揉みほぐしていく。

指先が的確に凝りを捉え、じんわりと熱が広がる。

痛気持ちいいというより、ただただ溶けるような心地よさだった。


「ふふ……もっとくっ付いていいですからね~」


加えて、うつ伏せにされた俺の頭を、葵が自分の腰に密着させてくる。


「手持ち無沙汰でしょ? 私の腰に手を回して……ね?」


(こ、これは……柔らかい……それに、めちゃめちゃ良い匂いがする)


ムッチムチの太もも……。腰に手を回すと伝わってくる体温。


それでいて腰のくびれ具合はどうだろう。果たして内臓が入っているのか疑わしい。


柔らかくて、温かくて、細いのにムチムチしてて……。


感触の全てがパラダイスだった。



一方、下半身では澪と雛が本格的に足つぼマッサージを始めていた。

澪はスポーツで鍛えた的確な指圧で、足の裏のツボを一つ一つ刺激していく。

「ここ……痛い?」「……ここ、気持ちいい?」と短い言葉で確認しながら、力加減を完璧に調整してくれる。

痛いのに気持ちいい、絶妙なバランスで体がどんどん緩んでいく。


雛はというと——

「えへへ~! 悠真、気持ちいいでしょー!」

力任せに両手の親指をぐりぐりと押し込んでくる。

スポーツマンシップ全開の勢いでツボを攻め立てるせいで、本当に痛い。

「ぐおっ、雛……そこ、痛いって!」

「えー? もっと強くした方が気持ちいいんじゃないの?

ほらほら、がんばれー!」

雛が無邪気に笑いながら、さらに力を込めてくる。

俺は思わず体をよじった。


葵が背中から優しく笑いながら、静かに言った。

「雛ちゃん、力加減が強すぎるよ……悠真くんが苦しそう」


澪も無表情のまま、しかしはっきりとした声で釘を刺した。

「……雛、それ絶対痛い」


雛が頰を膨らませて反論した。

「えー! 澪こそいつも優しすぎて、悠真が物足りないって思ってるかもよ!

葵ちゃんも、いつも優しい優しいって甘やかしすぎ!

雛は本気で悠真を気持ち良くしてあげたいんだもん!」


葵がくすくすと笑いながら、背中を揉む手を止めずに言った。

「ふふっ、雛ちゃんの気持ちは嬉しいけど……悠真くんが『痛い』って顔してるよ?

優しさと強さのバランス、大事だよ……ね?」


うつ伏せで太ももに顔を埋めているのに、どうして俺の表情が分かるんだろうか?


もしかして葵はエスパーか何か?


澪が短く、しかし容赦なく追撃した。

「……雛のマッサージは、ただの力仕事。

ツボを押すんじゃなくて、壊してる」


「うにゃー! 二人して雛をいじめるー!」

雛が俺の足をぎゅっと抱きしめながら、拗ねた声を出した。


俺は三人のやり取りを聞きながら、思わず苦笑いした。

痛いところと気持ちいいところが混ざり合い、頭がぼーっとする。

葵の背中マッサージは本当に天才的で、凝りが溶けるようにほぐれていく。

澪の足つぼは的確で、体の芯からリラックスしていく。

雛の力任せは痛いけど、その元気さがなんだか心地いい。


(……ここが天国か……俺は今日、死ぬのだろうか)


俺は小さく息を吐きながら、改めて実感した。

三姉妹が俺の言葉に嬉しそうに従う姿を見ると、胸の奥が熱くなる。


命令ひとつで3人が積極的に動いてくれる。

ただ甘やかされるだけじゃなく、少しだけ「俺がリードしている」感覚が、たまらない。


葵が耳元で再び甘く囁いた。

「悠真くん……もっと命令して?

私たち、悠真くんの言うことなら何でも聞いちゃうよ……♡」


その言葉に、俺の心臓が大きく跳ねた。

三姉妹の温もりとオイルの香り、そして甘い声に包まれながら、

俺はゆっくりと目を閉じた。


この甘い時間は、まだまだ続きそうだ。

そして、俺は少しずつ、その甘さに溺れていく自分を感じていた。


「あ、そうそう。今日は家族みんなでバーベキューパーティーやるよ」

「え?」


「あのね~、雛たちがね、悠真のお父さんとお母さん達呼んでおいたの」


「楽しいこと……いっぱいする。元気、出る」


「そっか……ありがとう、皆、父さん達に会うのも久しぶりだな」


うちの両親は仕事が忙しく、海外にいることが多い。


使用人の人達がいるが、夜は基本1人だった。


それにしても、俺のためにわざわざ日本に戻ってきてくれるなんて、感謝しかないな。


ありがとう、3人とも。



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