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アレンと徳島とWNIの国のアリス  作者: 海豹ノファン
アレンと徳島とWNIの国のアリス
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My friend's

アリスと結愛は地下深くの牢屋に入れられた。

こうしている間にも処刑にされる日は刻々と迫っている。


しかしこうなった以上どうにも出来ない。


「アリスちゃん…ごめんなさい…」


結愛は自責の念に駆られる。

こうなってしまったのは自分のせいだ。


仕事を嫌がらずに黙々と耐え忍んでいればこんな事にはならなかった。


結愛は自分の不甲斐なさと悔しさでボロボロと涙は溢れ、声も体も震える。


アリスはそんな結愛の身体を何も言わず抱きしめた。


アリスは結愛の背中を優しく撫でながら結愛と共に涙を流す。


「結愛ちゃん、そんなに自分を追い込まないで…貴女がいつも一生懸命なのは私が一番知ってるから…」


アリスは理解していた。

結愛はトラブルばかり起こすが不器用なだけで決して悪気は無いと。


結愛はアリスを困らせるつもりは無くて、いつも力になりたいと一生懸命だった。


人の頑張りは他人には理解出来ない。


本人が一生懸命でも、見方次第では怠けていて、考える気も無いと疎まれる。


人間とはそんな生き物だ。


親しく、近い間柄なら理解出来て、気持ちも通じ合えるが遠ければ遠い程すれ違うばかりで、片方が一途に思っていても片方が疎んでいればそれだけ溝が深くなる。


猫柳の結愛とミサが良い例だろう。


結愛は素直で優しい子だ、しかしその優しさが空回りしてそれがミサが疎んでしまう元にもなった。


今のアリスと結愛が上手くいってるのはどちらかと言うとアリスにも結愛と似た部分があったからとも言える。


一生懸命だが何処か空回りしてしまう。


器用な人には不器用な人の頑張りや一途な気持ちは理解出来ない。


「結愛ちゃんがドジで、とんまで、ヘタレで、ボンクラでも私はずっと一緒だから…!」



「アリスちゃん…ちょっと言い過ぎ…」


その時「チエチエチエ…」と笑い声が。


「Wow!びっくりした!!」


突然現れた千恵猫に結愛は驚く。


「チエチエ…友情ごっこしよる中失礼するでー」


千恵猫がチエチエ笑いながらアリスと結愛の前に対峙している。


「千恵猫さんですか、びっくりさせないでくださいよ!」


アリスもびっくりしたようだ。


「結愛ちゃんは相変わらずやな、でもアリスちゃんの忍耐力と包容力に感謝しぃや」


「シット!それどういう意味!?」


「そのまんまの意味や」


千恵猫と結愛が言い争う。


「言い争いはやめて!」


アリスが仲裁する。


「ソーリー…」


「すんまへん…」


謝る結愛と千恵猫、本当の仲裁得意はアリスなのかも知れない。(自称は結愛)


「アリスちゃん、堪忍な、私アリスちゃんのこと試っしょったんよ」


千恵猫は話す。


「え?」


目を見開くアリス。


「いきなりそんなん言うてもわからへんわな、今この世界が大変なんは知っとるやろ?」


「はい、春兎さんも景気が悪くなったとか女王もおかしくなったとか…」


「それもあるけどな…ほれで私は愛と勇気を力に変えれる子を探っしょったんよ」


千恵猫はいつもの飄々《ひょうひょう》とした話し方ではなく改まったような話し方で動機を話している。


「それってミーじゃないの?」


「あんたは話ややこしくするから黙っとって!」


結愛の言葉に千恵猫は呆れるように軽くあしらう。


「ぶーっ!」


結愛はほおをフグのように膨らませた。


「何言おうとしとったっけ結愛のおかげで忘れたわ…そうそう、実は女王を更生させる為に立ち上がった子アリスちゃんの他にもおるけんどな…みんな呪われてもてん」


「私の他にも…?」


「ほうや、一人はアンタも出会った事あるはずや」


「その人ってひょっとして」


アリスは記憶を辿った。

女王を更生させる為に立ち上がった勇者…しかし女王に返り討ちにされた形で呪われてしまい、ある場所から身動きが取れなくなった人物。


「ひょっとして唯さん?」


「ほうや、あの子はイモムシの姿に変えられてあの森でずっとキノコの見張りせなあかんくなっとんのや」


千恵猫は哀れむように放つ。


「でもキノコでカース(呪い)解けるんじゃないの?」


と結愛。


「阿保言われん、女王の呪いがキノコごときで解けるかいな!」


千恵猫が怒鳴る。


「まあ唯さんはあれでも開き直っとるから良えほうやわ、実はもう一人おってな、その子が問題なんや」


「問題?」


とアリスに結愛。


「小山義人言うけんどな、今は海亀の姿に変えられてん」


「確かに海亀もキツイけど…どう問題なの?」


とアリス。


「海亀に変えられて以来塞ぎ込んどんのや、恋人にも会えんちゅーてな、15歳の多感な年頃やからか海亀にされたんが余程堪えたんやろな」


目を伏せる千恵猫。


「Wow…イモムシもキツいけど…海亀もキツいよね…」


KYな結愛もその話には敏感に感じとる。


「例え海亀にされても一生懸命戦ってたんだからそれは誇りに思うべきだよ!」


アリスはこう放つ。


「ほうやな、せやけど小山義人は気が弱いさかいどう励ましたら良いか私も苦慮しとんのや」


千恵猫は漏らす。


「ふっふっふ引きこもりを更生せよと血が騒ぐ!これはミーの出番だね!!」


結愛はハリセンを持ち出してバッと天上に上げ、日本一といったポーズを取る。



「誰かの更生は結愛には荷が重いわ」


ここぞと皮肉る千恵猫。


「パードゥン?」


結愛と千恵猫が睨み合う。


「こら!」


そこでアリスが結愛と千恵猫の手を握る。


「みんな仲良く、ね!」


そしてアリスは結愛と千恵猫に握手をさせ、仲裁をした。


見事仲裁させたは良いがここからどう脱出すれば良いのだろう?


「ところでこの牢屋に捕まっちゃったら出られないんだけど…」


と結愛。


「アリスちゃん、春兎と言う人から鍵貰ったやろ?」


「あ、うん」


こう言ってアリスは鍵を手に取る。


「実はこれ、どんな鍵も開けれるマスターキーなんや、これで何度牢屋にぶち込まれても脱出出来るで♪」


「そうなんだ、すごい!」


「と言うわけでいつまでもここで油売っとっても処刑の日が近づくだけや!マスターキー使って脱出するで!」


そしてアリスは春兎から貰ったマスターキーを使う。


牢屋の鍵がガチャリと鳴り、鍵は開かれた。


そしてアリスは他の人も助けて先導する。


「静かにお願いします」


「アリスちゃんお人好しやなあ」


「そもそもこの小説子供向けだから」


主人公が残酷では子供向けにならない。


囚人を逃した後、アリス達は海亀にされた小山義人を更生させる為に、小山義人が引きこもってると言う大巫女海岸に向かった。

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