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アレンと徳島とWNIの国のアリス  作者: 海豹ノファン
4匹の兎勇者と徳島アーク伝説
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ジャバウォックの復活

「お願い!やめて!!」


アリスは必死に懇願する。


ミサと結愛は笑いながらアリスを人一人分入る程度の大きさのティーポットの中に押し込もうとしていた。


「せっかくお前専用の部屋用意してあげてんだよ!感謝くらいしろよ!!」


「ジャバウォックが復活すると言うし防空壕としても使えるよー?ハウスハウス!」


「やめて!なんでもする!抵抗なんてしないから!!」


アリスの悲鳴がティーポットから響くがミサと結愛は完全にアリスの体がティーポットに納まるまでは押さえつけるのをやめなかった。


「あんた達いつまで遊んでるの!?」


そこでメアリアンが声を響かせる。


そこで手を止めるミサりん達。


「今からキング様の所まで行くのよ!そいつも連れて来なさい!」


メアリアンはアリスをそいつ呼ばわりし、部屋から出ていった。


「ひひ、助かったなあメアリアン様のお陰で♪」


「ふふ、ユーもっとエンジョイな事が出来るよー良かったね♪」


ティーポットに押し込まれるのは逃れたがこの先更なる試練がアリスを待ち構える。


(ま、負けないから!ここで負けたら…家に帰れない…!)


アリスは馬車の中でもミサ達の玩具とされていた。


ハンが馬を操りメアリアンがその横に乗っていた。


「ふふふあの子達本当に楽しそうね♪」


「アリスは勇者で我々の敵だからな、それが都合の良い玩具になったとあればいじめたくなるのもわかるよ」


こう言う事が続きながらヒロのいる研究室まで足を運ぶメアリアン達。


「あら?新しい玩具いなくなってるようね?」


「しばらく来ない間に何があったんだ?」


新しい玩具…それはアリスの代わりに触手に捕らえられていたが、偶然通りかかった春兎達に救出された袴小夜子と言う巫女の少女。


様子を見に行ってたが彼女がそこにいなかったという事だ。


警備ロボも何体か大破され、小夜子の姿も見当たらなくなってるのに疑問を浮かべ合うメアリアン達。


その時、白衣を着た男が姿を現した。


「散らかったところをお見せして済まない、実は君達が来る前に一悶着があってね」


「お気の毒に、でも安心してください、今日は栄養満点のマジックエメラルドと生け贄を持ってきましたから」


「ふふふ、これでジャバウォックも喜ぶ、ところで私のあげた「異能」は役に立ってるかな?」


ヒロはハン達に聞く。


「そりゃあもう♪アリスで実験してみます?」


ミサがアリスの顎をくいっと上げる。


そこには虚ろとなったアリスの表情が。


「こらこらあんまりアリス君をいじめてやるな、その子はジャバウォック様の大事な生け贄なんだからな」


そしてヒロはハン達を地下深くに招く。


地下へのエレベーターの備えられており、数十もの階が存在する。


ヒロは30階下までハン達を案内した。


「うわーキング様の施設こんな凄いの備えられてるんですね!」


「オーイッツグレイト♪」


「こんなとこまであったなんてなー!」


見たこともない施設に心を踊らせるメアリアン達。


「今までは企業秘密という事で隠してきたのだが、君達には特別だ!ジャバウォック様の復活の糧に大きく貢献してくれたからな!」


やがて地下30階に辿り着くヒロ達。


「さあ着いたよ!」


エレベーターから降りると真っ暗な広場に着く。


その空間からは不気味な唸り声のような音が轟いていた。


『ブォーブルルル…ブォーブルルル…』


ヒロはその電気をつけるスイッチを入れ、暗闇を照らす。


「こ、これが…ジャバ…ウォック…!?」


ジャバウォックの姿をみて愕然とするハン達。


20メートルを超える巨体、不気味な唸り声、そして生温かい鼻息が髪をたなびかせる。


もしこの怪物が目を覚ましては大変な事になるのは確実だ。


「1000年前多くの勇者によって封印された凶悪竜ジャバウォック…この怪物の餌が敵である勇者の絶望だなんて皮肉なものだな?ねえアリス君…」


ヒロは不気味な笑みをアリスに向ける。


「あ…あ…」


先程まで虚ろな表情で生きた屍のようになっていたアリスも巨大な竜がそこにいて、挙句に自分の勇者の力が彼の原動力になってしまう。


ジャバウォックが自分のせいでこれから世界を滅ぼす事を考えるととても平常を保てそうに無いアリス。


アリスは恐怖を覚え思わず嫌な水音を垂らしてしまう。


「何やってんだキング様に謝れよ!」


「キング様の施設だよこんなにダーフル(汚す)して!」


ミサと結愛がアリスを激しく罵倒しアリスは頭を無理矢理下に押し付けられる。


「まあもうじき生け贄になるんだ、最期くらいは優しくしてやろうじゃないか♪」


ヒロはタバコを吹かせて他人事のように言う。


「さあキング様、これが栄養の沢山詰まったマジックエメラルドです!」


ハンはマジックエメラルドを手渡す。


その宝石を舐め回すように見つめるヒロ。


「おお素晴らしい!これだけの栄養があればすぐにジャバウォック様は覚醒する!!」


意気揚々とヒロはそのマジックエメラルドを装置の穴の中へと差し込もうとする。


「駄目!!」


アリスが声を上げる。


ヒロは挿しこもうとする手を止める。


生気を失っていたアリスも元々の勇者としての正義感からなのかこの危機的状況だけは食い止めなければと懸命にヒロ達に説得を試みる。


「ジャバウォックが復活したらみんな無事じゃ済まないんだよ!貴方だって!結愛ちゃんやミサもあっち側の人間でしょう!?だったら自分の故郷が滅んで行くのを見過ごせない筈だよ!!」


「てめえ何いい子ぶってんだ!?」


「君はこんな状況でも喋る力は残ってるようだね?」


「ご安心くださいすぐに黙らせますから!」


ハンは詠唱する。


「ぐっぎぎぎっ!!」


例のごとく首輪がアリスの首を絞めつけ、アリスは横のめりに倒れてもがく。


「生意気な生け贄は黙らせました、ささ、続けてください♪」


「ふっ優秀な部下がいて助かるよ」


ヒロはマジックエメラルドの栄養分をジャバウォックに与える作業を始める。


勇者の絶望と怒りという餌がジャバウォックの体内に満たされていく。


そして全ての絶望と怒りがジャバウォックの体に収まってしまった。

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