━7章━
車の中でマーガルが「兄さん、母さんに会うの久しぶりだよね?」と雨が上がりだそうとしていた外を見て聞いた。
「父さんが亡くなってからだから、3年ぶりだな」
「そっか。約束の事をたまにまだ言ってるよ」
「約束?━━━何だったかな?」
「忘れてるんだ。母さん怒るよ、きっと━━━」
話してると家に着いた。
マーガルが「母さん、兄さん帰って来たよ」と言うと寝室からゆっくりと歩いて出て来た。
「ただいま」
黒の長髪を後ろで束ねて筋肉質の姿を見て「父さんの若い時にまた似てきたね」と笑みを浮かべた。
「帰って来たばかりで悪いけど約束は、またでも大丈夫、かな?」
「どうせマーガルから聞くまで忘れていたんだろ。叶えてもらうまでしっかり待ってるから、何も心配ないよ。まだ日も昇らないのに出かけるなら仕事なんだろ?」
「うん」
「仕事が終わったら約束を叶えてもらうよ」
「ありがとう。マーガルと一緒にちゃんと食事に行こう。楽しみに待っていてよ」と言うと「気をつけて行っておいで」と寝室に戻って行った。
「それじゃあ、まだ兄さんのもあると思うから準備しよ」
「あぁ」と久しぶりの自分の部屋へ行き準備を始めた。
その頃、日が昇り始めたシアフォールの港では霧が濃くてマオウの手の監視に緊張が強まっていた。
そして準備を終えてマーガルが「行ってきます」と言うと2人はガレージで少し寒い中、ジャンパーを着て待っていた。
ヘリの音が聞こえてくるとシアフォールの港で霧が薄くなり、日も高くなり双眼鏡などで確認をすると手が消えていた。
慌てて、周囲を目視や赤外線などで確認するが見当たらなかった。
すると1人が「人がっ、人が倒れてますっ!!」と叫んだ。
左右から2人ずつ、ゆっくりと近づき1人が「だっ、大丈夫か?」と聞くと腕が伸びて顔を貫いた。
「打てっ!!」で一斉に発砲するが顔に腕を入れたまま、ゆっくりと立ち上がった。
「どうなってる、当たってないのか? 何だ━━━、あれは?」
腕を顔から抜き、無線機から高音が聞こえると世界中の通信機が切れた。
カクバールたちの家の敷地内の荒れた畑へと着陸するとエンジンを止めるとパイロットは耳を押さえていた。
ヘリに近づきドアが開くと「マーガルとカクバールか?」と聞かれ返事をすると「悪いが、無線機が壊れたみたいだ。携帯を貸してくれ」と言われカクバールが差し出した。
政府もその頃、通信機やパソコンなどをチェックしていると切れていた画面に赤い長髪に一本の角が額から伸びた幼い顔立ちの男の顔が映った。
喋り出すと全ての通信機から自動で聞こえ出した。
「地球に増えた人間。失敗だ。地球が危険だ。全てを消す」と言うと軍に向かって飛び上がるとマオウの手へと姿が変わり指からの光で一瞬に消された。
そしてその場に手が消えて男が見えると「手? これの事か、これはただの船だ」と姿を変えると少し上昇をして、一度目とは別の方向へと再び中心から赤い光の玉を打つと再び街を破壊した。




