━14章━
マルクは何とか荒波や雨の中、何とか陸地へ近づいていた。
ボートの上で少し横になってると、海から無数の何かが飛び出した。
「なっ、何っ?」
まるで大きな貝に髪の毛が生えたような物に付いた仮面らしきもの2つの目が見えた。
するとその目はマルクを睨むかのように見ると、左右に生えた腕で勢いをつけて落ちて来た。
「えっ、えぇっ!?」と起き上がり腕で顔を守ると、シールドが全てを弾き返した。
「そうだった。シールドが防いでくれる。どう見ても普通じゃない、ウインボルッ!!」と向かってくるのを打ち砕いていった。
しかし一つが避けながら近づいてくると、貝の部分が頭で人間の体にダイビングスーツを着たようなウォールがボートの上に立った。
すると鋭い爪のはえた手で、胸を引っかいてきた。
「どぅあっ、ふぐぅ。何なんだ?」
「分からないか? シールドとシールドでは完全に防げないのを━━━」と今度は腹を突き刺そうとすると、片手で腕を掴んだ。
「何だとっ!?」とマルクを見ると体から熱風が出ていた。
「何だ、それは?」
相手の頭上に現れたシールドを突き抜けけるとリザードドラグーンとなり、相手の背中を回し蹴りで海へと突き落とした。
そして追いかけるように海へと飛び込んだ。
その頃、釣りをしているボルテックスが「迷惑だな━━━。魚が全部逃げて行きやがるっ」と言いながらも続けていた。
マルクは周囲を見回すと「うぐぅっ」と腹にいきなり、頭だけのウォールがぶつかって来た。
囲まれているのに気づくとウインボルで攻撃をした。
すると後ろから両腕、両足を押さえられた。
蹴り落とした奴だ。
「バブルノーチラスたちよ、今だ、やれっ!!」
一気に全身に頭だけの当たってきた。
「うぐ、うぁっ」と意識の失ったマルクを押さえるのをやめると、背中を右手で刺し貫いた。
「あっ・・・・・・」と一瞬気づいたが腹を押さえて、上を向いた状態で血を流しながら動かない。
「何だ、終わりか━━━」
(そんな事で終わりですか? 私に勝ったマルクなら、私にしたように体から搾り出される熱風で焼き殺しなさいっ!!)
「何だ? 水温が上がっている・・・・・・。なっ、何が、何が起きている?」とマルクの方を見ると、「いっ、いないっ。どこへ行った!?」と周囲を探すと「ぐうっ」と首が苦しくなった。
「ボクは、まだ始まったばかりだ、だから、まだ死ねないっ!!」と両足で締めた首を仰向けの状態で海上へ投げ飛ばした。
そして海上へ出るとボートに乗り、右手にチカラを集めて赤い玉を落下してきている相手に飛ばすと全身が炎に包まれた。
(そっ、そういえば、地球人なのか? 違う、それなら殺そうとはしない。じゃあスクイズ人なのか?)
考えているとボートの上にシールドが焼け砕けて、ローブを着た男が落下してきた。
「何故だ? 何故、殺さない?」
「ボクと同じ地球人だったら、とか━━━。何か訳があるスクイズ人だったら、どうしたら・・・・・・と━━━」
「お前は、シールドと言うチカラを手にしているという事は、スクイズ人に利用されたんだぞ。地球人だったとして、腹まで突き刺さしたんだぞっ!! そんな奴を殺さなきゃ、お前が死ぬぞ。自分の命を守りたければ、殺そうとするシールド使いやウォールは敵だ、確実に殺すんだ。もっと、非情になれっ!!」
するとマルクは、右手にチカラを溜めてスクイズ人の頭に「うわぁーっ!!」と赤い玉をぶつけると全身が炎に包まれた。
そして「━━━スクイーズ」と言うと焼け消えた。
焼けたボートから落ち、シールドが消えると「そういえば、お腹にキズすら無いけど、どうなっているんだろう・・・・・・」と浮かんでいるボートの一部に掴まると岸が見えた。
日が沈みかけているのに気づくと、岸に向かって泳いだ。
その時、ニゲライアで「ボルテックス、夕飯だ」と老人の男が呼びに来た。
浮きに重りしか付いてない釣り竿を上げると「死にはしなかったか。自分で確かめてからだな、一緒に行動するかは━━━」と老人の家へと向かった。
※ウォール:バブルノーチラス
※シールド使い:バブル(スクイズ人)/ノーチラスダイバー




