━11章━
そしてブレイマンは「私は戻って作業を始める」と建物の中へ向かった。
「そういえば、そこは家ですか?」
「元は私の宇宙船で、改造して家でもありますし研究室でもあります」
「そうなんですね。そうだ、先程も言いましたけどいちよ学者なので、何か手伝いましょうか?」
「ありがとうございます。ですが知られて困ることもあるので私一人で進めるので大丈夫です。マドカと小さな島ですが見て回ったり、そうですね・・・・・・何か必要な物があれば用意しますので一部屋をマーガルさんの部屋として使ってもらい好きに過ごして下さい」
「分かりました。何ができるのか楽しみにしています」と嬉しそうにするマドカと森の中へと入って行った。
それから半年、自然にはありえない共存している生物の生態を観察や用意してもらった道具で調べたり、海や滝で遊び星を見たり一緒に料理をしたりと恋人同士のように、お互い始めての異性との生活を楽しんだ。
そして遂にブレイマンが成功させた研究結果を見せた。
それは、鱗からの遺伝子と地球の生物の遺伝子を掛け合わせて作ったオリジナルのアルディガーノだった。
「可愛いっ」と飛び回る小型のアルディガーノを追いかけてマドカは走り回っていた。
「あれが、アルディガーノなんですな。ドラゴンと聞いていたので、もっと恐ろしいのを想像していました」
「もちろんオリジナルは一匹で星を破壊できます。でも、それでは意味が無いので新種のアルディガーノとして作ってみました」
「そうだったんですね」とアルディガーノに近づき手の上に乗せ頭を撫でた。
「━━━マドカ、ちょっといいかな?」
「何が?」
「すまないが、お腹に触れてみても━━━」
「変なの」とTシャツを少しめくった。
ブレインは、そっと触れると「やっぱり。子供がいるね。男の子だ」と微笑んだ。
「なっ、何? 嘘っ? 赤ちゃんが生まれるの? 男の子が?」
「そうだよ。マドカ、マーガルさんおめでとう」
「そうですよね。誰の子供ってボクたちしかいないですもんね・・・・・・」と照れていると頭をポンポンと軽くマドカが叩いた。
「何で叩くの?」
「ナデナデしたいけど、届かないから━━━」と聞くとマーガルはマドカの頭を撫でてあげた
「あっ、それでアルディガーノをどうするんですか?」
「何度も生えてくる鱗を可哀想だけど少しずつ採取して、スクイズ人が持つ能力、シールドを完成させます」
「シールドって、盾ですよね?」
「そうです。マーガルさんに殴ってもらった時、私は自分でシールドを抑えました。それを今後は使いますのでまた殴って下さい。怖がらず本気で━━━」
マーガルは拳をチカラ強く握り、頬へ向かって殴った。
すると頬のギリギリで何かクッションのような物に当たった感じで軽く弾かれた。
「━━━いっ、今の、感触は?」
「それがシールドです。私の場合はアルディガーノの手がシールドとして危機を感じると現れて確実に防いでくれます。基本、正面だけなので全身に攻撃を受ける時は、避けるなどに運動能力が必要となります」
「正面だけでも凄いですね。運動能力はあった方が更に良いとなると誰がその能力を・・・・・・」
「地球と人間を守るために産まれる前から失礼ですが、2人の子供が一番です」
「やっぱり━━━」
「そんな・・・・・・。いきなり可哀想だよ」
「しっかりと充分なチカラをつけて、私が大丈夫だと判断してから旅たたせます。スクイズ人から地球人を守ってくれる為の、重要な一人の人間だと分かって下さい」
「━━━うん。分かった」と言ったマドカをマーガルは抱きしめた。
そして時が流れた。
海からドルフに押し出されて砂浜で転び、立ち上がると傷だらけの子供がいた。
白髪頭のマーガルが「マルク、ご飯を食べよう」と呼んだ。
「はいっ」と走ってマーガルの背中に飛びつくと、よじ登って肩車してもらった。
すると家の前に長い髪を切ったマドカと変わらないブレイマンが立っていた。




