自慢した方がいいんじゃない?
竜変身。
全身を変身させると変身時にMP40消費して、5ずつMPが徐々に減っていく仕組みのようだ。だから8秒しか持たなかったのだろう。
だが部分的に変身させる場合は10くらいで済むようで、MPが減っていくことはない。
基本的な運用は部分的に変身するという感じかな。
「ふいー。やっと合流……。なんかツノ生えてる!?」
「シュカさんリスポーンしたんですね」
「何そのツノ!」
「えっと、さっき転生みたいなのをしたんです」
「転生……? ツノが生える転生種族いたっけ?」
「竜人だそうです」
「え、マジ……?」
シュカさんが驚いていた。
そもそも私はこのゲームの知識がないので驚くことかどうかはわからなかったが、シュカさんの反応を見るに割と珍しい種族みたいだ。
「ちょっとステータス見せて!」
「え、あ、はい」
ステータスをシュカさんに見せる。
「上位種族なんだ……。初期ステータスたっっか」
「上位?」
「ええっと……。このゲームには転生システムがあるのは知ってるね?」
「今さっき知りました」
「……このゲームには転生システムがあってね。様々な種族に転生出来るんだ。エルフ、ドワーフ、魔人とかね。種族によって伸びやすいステータスが違ってくるんだよ。上位種族ってのは特殊な条件を満たさないと転生できない種族のことなんだ。条件は様々でまだ全部わかってないんだよね」
なるほど。
つまり私はなんらかの条件を満たしたから竜人になれたというわけか。
竜人になるための条件は……ドラゴンと遭遇して生き延びることとかそんなことだろうか?
「すっげー……。竜人なんて初めてじゃないの?」
「そうなんですか?」
「だってなったとか聞いたことないし……。初めてだったらやべー!」
「ですね!」
「SNSとかで自慢してみたら?」
「あ、私SNSやってなくて……」
「え、マジ? オンゲやっててSNSやってない人いるの?」
「あはは……」
私も一応有名人ではあるし、もしもネタとかうっかり呟いてしまったらとか考えると迂闊に足を踏み入れられなかった。
「作りなよ〜。今時やってない人の方が変だよ?」
「そうですかね? シュカさんもやってるんですか?」
「もち!」
「なら始めてみようかな……」
「フォローしとくね! アクタで登録するっしょ!?」
「うーーん……」
一応有名人ではあるし、バラさなければバレないと思うがバレた際のリスクを考えると普通に漫画家名義の方がいい気がする。
編集部に聞いてみようかな。
「少し相談します」
「え、誰と?」
「まぁ……身内と」
「厳しい家なんだ……」
「そうでもないですけどね……」
厳しくはないと思うんだけど……。
私はログアウトして喜谷さんに電話をかける。
『もしもし。どうしたんだ?』
「あー、えっと。SNS始めてみようかと思いまして。下手に作って編集部を困らせるよりかは連絡した方がいいかと……」
『そうだな。SNSか。いいと思う。今はそういうことをしている漫画家さんも多いからな。僕のアカウントでもフォローしておくよ』
「ありがとうございます」
私はSNSのアカウントを登録しておく。
『女優の藍沢 朱歌さん。意気込みは?』
テレビではバラエティが流れていた。
『皆さんのご期待に添えられるよう頑張ります』
「んー? 聞いたことがある声……」
この声、いや、まさかな……。
とりあえずシュカさんから教えてもらったアカウントと喜谷さん、都市おいのアニメ公式アカをフォロー。
すると。
DMが一件届く。
シュカさんからだ。
『……漫画家だったの!? じゃあごめんこっちフォローしてこっち外して!』
と言われたので送られたアカウントを見ると、女優の藍沢 朱歌公式アカウントだった。




