デビルスパイダー ①
始まりの街、噴水広場にて。
ぼーっと立っていると現れる。
「あ、アクタ先生。待たせてしまいましたか?」
「いえ。待っていませんよ」
曼荼羅先生とゲームをすることになった。
曼荼羅先生……もといプレイヤーネーム:マンダーラさんは剣士のようだ。
腰に立派な剣を携え、ガッチリとした鎧を着込んでいる。
「結構装備整ってますね」
「はい! プレイ歴だけは長いんで……」
「それに剣ですか」
「へ、変ですか?」
「いえ……。意外だなと。弓矢あたりだと踏んでいましたが……」
「ですよね! 僕も最初は弓矢で悩んだんです!」
あまり積極的な性格ではないから後方でちまちまやるタイプだと思っていたが外れたようだ。
「実は昔から物語に出てくる勇者に憧れて……剣を使ってるんです!」
「へぇ……。そういうルーツなんですね」
勇者に憧れて剣を握る……というのはまたベタな設定ではあるがその方が読者ウケはいいのだろうか。
「アクタさんは武器は何を?」
「拳です」
「わあ、ワイルド」
「じゃあ早速参りましょうか」
森へ向かい、熊と対峙する。
拳をかき鳴らし、竜変身を試してみることにした。右手だけを竜に変身させる。
そのまま、鉤爪で熊を切り裂いた。
「うん、使い心地いい」
「凄いスキルですね!」
「そうでしょう?」
「僕も負けてられませんね!」
マンダーラさんは剣を握りしめ、そのまま熊と戦っていた。
なんだろう、鎧が重いからあまり動けてないのだろうか。被弾多くないか……?
いや、こんなものだろう。うん。
「ふいー! やっぱり手強いですね」
「そう、ですね」
「さぁ! 次の冒険へ……」
マンダーラさんが言いかけた時、何やら物音が森の中に響き渡る。
私は拳を構えて待っていると、それは突然現れた。
木から私を潰そうとわざと私めがけて落ちてくる巨体。私はかわして落下してきた生物をみる。
足が6本、森にはよくいるであろう蜘蛛が巨大化したような姿であった。
「デビルスパイダー!?」
「知ってるんですか?」
「知ってます! この森のボス魔物ですよ! とても強いです……。僕一人ではとても……」
「へぇ。強いんですね」
「初心者が敵うような相手ではありません! 逃げましょう!」
「そう言われましてもね」
強いと聞いたら戦うしかないだろう。
見た目はものすごく気持ち悪い。蜘蛛が苦手な人はとことん苦手な見た目をしている。
悪魔のような悍ましい見た目と、タランチュラのようにフサフサの毛で覆われた足。虫特有の気持ち悪さ。いいじゃないか。こんなグロテスク。
「強敵がいると燃えますね! やりましょう!」
「や、やや、やるんですかぁ!?」




