48.失敗からの学びは大事!
おはようございます。昨晩は自分がイノシシになっていて、只管に真っ直ぐ爆走し続けるという謎の夢を見たマリーナです。
私の何かを暗示しているかの様な夢でしたが、深く考えてはいけない気がしたので、これからの予定を考えて思い出さないようにしましょう、そうしましょう♪
(自分こそが暴走気味であるということを暗示する夢を無かったことにして、今日も好きなこと・やりたいことに邁進するマリーナである・・・。)
◇◇◇
さて、早いものでフェレーリ家から届いた大量の『レモン』を加工した日から、1ヶ月が経過している。
パオロ様とカルロはまだ我が家にいます。
なんか家族並みに我が家に馴染んでおりますが、目的は保存食についての勉強のためなので、なんだかんだ毎日加工場に通って、経過観察日誌をお二人で手分けして付けています。
(パオロ様は絵がとてもお上手で、凄く精度の高い経過観察日誌になってるの。意外な特技にビックリしたわ!)
幼い頃から商船に乗っていたパオロ様とカルロは、食中毒の怖さも良く知っていたので、保存食の状態変化にも強い関心を示してくれて、こちらが付けていた経過観察日誌を読み込むと共に、生きた資料として持ち帰る為に、自分たちでも記録を付けることにしたみたい。
さらには、パオロ様達がうちの船でこちらに到着した2週間後には、彼らの帰りの為に追いかけてきていたフェレーリ家の商船が到着した。
折角なので、我が家の邸・商船の料理人や医師と一緒に、フェレーリ家の商船の方達にも『薬食同源』の考え方を学んで貰ったの。
最初はみんな半信半疑だったようだけど、私たちが真剣に取り組んでいる様子を見て、ひとまず信じてみようと思ってくれたみたい。
(まあ、食事療法だから失敗しても害になることは無いっていうのもあるみたいだけど・・・。そこは検証と実証を重ねていって信用して貰えるように頑張らないとね!)
保存食の正しい製造方法については、容器の洗浄・煮沸・乾燥など徹底することから、成功例となったレシピの手順と保存環境などを共有した。
あとは、失敗例も何故失敗したのかという考察みんなと行って、その内容と共にしっかりと共有している。
『食材の乾燥が不十分で出た水分からカビが出た』『一度口を付けたスプーンを使用した』など、やってはいけない事の見本のように失敗例は活かせるからね。
ここの共有をしっかりしないと、正しい効果が得られない可能性が高いから妥協は出来ないのよね。
今回試作していた保存食は概ね正しい手順や保存方法が確立出来たと思うんだけど、唯一『ハム』に関してはあまり良い成果が出なかった。
塩分濃度や加熱方法を工夫しても、ハムそのままだと水分が多いので、どうしてもカビや傷みが早くから出てしまったのだ。
保存環境を工夫しても数日の違いしか出ない結果となった。
前世の様に冷蔵庫や真空パックの技術があれば・・・と何度思ったか、唯一少し保存期間が延ばせたのは、角切りにしたハムをオイル漬けにしたもので、これは一定の保存が利いたうえに味も良く好評(男性陣がおつまみに最高!と騒いでたわ[苦笑])だったので、採用になるかもしれないわね。
『ハム』の代替としては、熟成に時間が掛かると最初に除外した『生ハム』を採用することになったわ。
『生ハム』は、通常のハムの約3倍の塩で塩漬けすることや、乾燥と熟成に時間を掛けることで保存性が飛躍的に高くなるの。
ただ、作るのに1年半~2年ほど掛かるから、もう少し簡単に用意出来る物での代用をと『ハム』での試作だったんだけど・・・そう上手くはいかないものね。
『生ハム』を元ハム職人のお爺ちゃんの指導の下で作成に入っているんだけど、そちらを出せるのは2年後くらいになるので、ひとまず平行して従来の干し肉の他に、食べやすく工夫したジャーキーなども作ってみている。
こうやって試行錯誤を繰り返しながらの保存食作りとなったけど、結果的には満足のいく物が揃ったかなと思ってるわ。
後は、南大陸に行っている商船が持ち帰る検証の結果次第で、このままで良いのか方向性を変えた方が良いのか判断しないとね・・・。
◇◇◇
パオロ様達が来て1ヶ月半が経った。
フェレーリ家の商船の料理人や医師などへの指導や、レシピと注意事項の共有などが一通り済んだので、パオロ様達が自領に戻ることになったの。
毎日加工場に通いつつも、カルロと一緒に浜辺を散歩したり、みんなで市場で買い食いしたりと楽しい時間も過ごしたので凄く寂しいけど、フェレーリ領でのプロジェクトの進行を、ご両親に任せきりになってしまっているから、次の定例会までには一度戻って進捗の確認や、問題が起きていないかなど確認したいみたい。
そうだよね~。今回は突発的な事情で長く留めることになっちゃったけど、当初は急遽大量に仕入れた『レモン』を何に使うのかを見に来ただけで、すぐに帰るつもりだったんだものね。
保存食の経過観察日誌については継続するとの事だったので、アレッシ小父様へのお土産として新しく仕込んだものの他に、パオロ様とカルロが経過観察していた保存食達もそのまま持っていって貰う事になったわ。
『レモン』に関しては、パオロ様達が戻ったらすぐに前回と同量の『レモン』を送ってくれることになっていて、それ以降はアレッシ小父様の了解が得られれば『ドライレモン』にしてからの出荷になる見込み。
いまは、フェレーリ家の商船まで我が家の家族みんなでお見送りに来ているわ。
「みなさん、急な訪問にも関わらず、長くお世話になってしまい申し訳ありませんでした。たくさん学ばせて貰いました。今回の件は、フェレーリの商会でも決して他人事ではありませんし、今回の学びを活かせるようにあちらでも工夫してみようと思います。マリーナ嬢、君の知識と応用力には毎回凄く驚かされたよ。南大陸の商船が無事に戻ることを祈っているよ。」
とパオロ様がいつものチャラさを引っ込めて、真面目に挨拶しています。うんうん、パオロ様だってやれば出来る子なんです。
「みなさん、いつも温かく迎えてくれて感謝しています。思いがけず長い滞在となりご迷惑をお掛けしました。兄共々、大変勉強になりました。船に乗る者として、今回の取り組みが成果を上げてくれることを心から祈っています。マリーナ。僕の素晴らしい友達。君に誇って貰えるように、フェレーリでも創意工夫を続けるよ。(『ホンスー』の情報をもっと調べないと!もっと有益な情報をマリーナに渡せたら喜んでくれるだろうからね。)」
うん、カルロは相変わらずの完璧さだね。友達としても最高の言葉を貰って嬉しくない訳ないよー!感謝のハグをして、次の再開を約束したわ。(何だか後ろで男性陣が煩かったけど何かしら???)
そしていつも通りカルロの方が保護者っぽいっていうね・・・。家族のみんなも相変わらずな兄弟の様子に苦笑いになってたわー。
「パオロ君、カルロ君、色々とありがとう。こちらこそ、まだ結果の出ていない事案だったのに、真剣に受け止めてくれて感謝している。アレッシオにもある程度は伝えてあるから、あとは持ち帰って貰う資料と実物で検討してみてくれ。次の定例会には間に合わないだろうが、南大陸への商船が戻り次第、乗船している医師と料理人達の記録を写して送るよ。君たちの帰りの航海の無事を祈る。」
お父様が2人に感謝と帰りの無事を祈る言葉を伝えると、2人は他の家族とも挨拶をして船に乗り込んだ。
船が出港して港から姿が見えなくなるまで見送ると、やっぱり寂しいな~って思っちゃうよね。
でもだからこそ、次に会えたときの喜びも一入なんだよね。
さて、南大陸への商船が戻るまでにもっと保存食のブラッシュアップや、『薬食同源』の考え方や、バランス良く食べることの重要性の周知など、出来る事はたくさんあるし頑張らないとね♪
次のお話は本編ではなく、今回のお話の最後の部分「アレッシオにもある程度伝えてある」という台詞の補足的な閑話となります。
最後まで読んでいただきありがとうございます(ღ˘⌣˘ღ)




