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言の葉の家へようこそ ~異世界の言葉がわかる転生令嬢、各国を巡る~  作者: 菖蒲月
第一章 幼少期編 ー芽吹くことば ー

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45.方向性が決まりました

食材の栄養についての記載があります。

調べて記載していますが、お話の流れとして少し作者の願望が入っている部分もあります。

「はいはい、いつもの創作上の~」ってヤツでしょ!とご理解いただき、サラッとお読み下さいませ。

 予備の倉庫としてあった施設を改装したことで、僅か1週間で加工場が完成し、食材の加工に取り掛かっているマリーナです。


 バイエルン領で手に入る食材『キノコ類』『芽キャベツ』『豚肉』はすぐに用意して貰えたので、フェレーリ家から送られてくる予定の『レモン』を待たずに、先に加工の準備に入った。



 正直、食材の選定は迷ったのよね・・・。


 こういうときのあるあるで、『壊血病』には『レモン』ってパターンが多いと思うんだけど、確かにビタミンCが豊富でビタミンB郡も少量は取れるので、万能と言えばそうかもしれないんだけど、ビタミンB郡は少なめなので、『レモン』だけで必要量を摂ることは難しいと思うの。


 しかも、『薬食同源』の話だけでいきなり数ある食材の中から『レモン』だけをピックアップするのは、かなり不自然でしょう?


 だから、乾燥や保存の加工がしやすく、栄養価が高い物を『きのこ類』『野菜』『果物』『肉』からバランス良く取る方が自然だし、少しは食べる楽しみにも繋がるのではないかと考えたの。


 豚肉に関しては、塩漬け肉としてすでに採用されてるんだけど、日持ちすることが重要だったのでキツく塩漬けにして、極限まで乾燥させただけのもので、旨味なんかはほとんど無いのよね・・・。


 そこら辺をちょっと改良したいので、『豚肉』も候補に入れてみました!



ちなみに、私が知っている知識としてはこんな感じ。


■『キノコ類』:キノコの種類によってバラツキはあるものの、低カロリーでビタミンB郡と食物繊維が豊富で、乾燥させることでうまみが凝縮される。


■『芽キャベツ』:ビタミンCが大変豊富に含まれており、その含有量は通常のキャベツの約4倍もある。食物繊維も豊富な上に、ビタミンB郡もバランス良く含まれている。小さいのでまるごと食べられるのも魅力。スープに入れることで、水溶性のビタミン類も余すこと無く食べられる。


■『豚肉』:使用する部位によっても異なるが、ビタミンB郡が大変豊富に含まれている。鉄分やミネラルも豊富。タンパク源としても優秀な食材。


 

 これらの知識はこの世界にはないものなので、鑑定で調べても分からないから、同じように効果があるかはやってみないと分からないんだけど、見た目や名前はほぼ同じだからいける!と信じてやってみるしか無いね。


 さて、どんな加工が適しているのか試して見ましょうか。



◇◇◇



 集会所で『薬食同源』の考えを理解して貰ったメンバーを加工場に集めて食材を見て貰った。


 食材の選定については、乾燥や保存の加工がしやすく、バランスの良い食事が出来るように考えて選定していることを説明し、これらの加工方法についてみんなの意見が聞きたいと伝えた。


 単純に乾燥させるだけでも日持ちはすると思うんだけど、それだけじゃあ薬みたいで楽しくないじゃない?折角なら食事にバリエーションが出せるように工夫したいよね♪



 食材を手に取って見ていた元商船の料理人が、『オイル漬け』『酢漬け』『塩漬け』が基本的な保存食に良くある加工方法であり、それぞれ風味も食感も変わるので料理のバリエーションを出すには良いだろうと提案してくれた。


 『豚肉』に関しては、部位毎にハムを作成しようと思っているわ。


 ベーコンや生ハムも考えたんだけど、ベーコンは脂分が多いので加熱調理が必須となるし、生ハムは長期間 (数ヶ月~1年程)の熟成が必要となるので今回は除外した。


 ハムなら塩漬け後に加熱調理 (ボイルやスモーク)することで、水分が抜けて保存性が高まるだけじゃ無く、冷たいままでも食べられるから、調理が難しい状況でもそのまま食べられるメリットがあると思うのよね。


 とりあえずそれぞれが持っている保存食レシピで作って貰って、味や保存性を確認しながら、絞り込みを掛けようと言うことになった。


 ハムに関しては、元肉屋さんが居たので部位毎のハム作りを一任しちゃいました。


 基本が保存食なので、食べ頃になるまでに数日掛かることも考慮して、3日後までに一旦試作品を出してくれるようにお願いしておいた。


 さてさて、どんなレシピが出てくるか楽しみだな~♪



◇◇◇



 さて3日が経って、本日は試食会です♪


 私と孤児院の子供達は、この3日間で『キノコ類』の乾燥処理と、私が知っているスープのレシピで、『キノコスープ』と『芽キャベツスープ』を数種類試作をしてみた。


 スープは、トマト味とポトフ風、シチュー風を3日間日替わりで作ってみて、子供達にも調理補助と味見をお願いしたが、キノコも芽キャベツも圧倒的にシチュー風が大人気だった。


 確かに、シチュー美味しいよね~。


 でも、新鮮な牛乳は船上では用意出来ないから、牛乳なしで作ったアッサリレシピの()()()()()だったし、前世の記憶のある私的にはちょっと物足りなさはあったんだけど、少し脂身の多いハムを入れたり、スープ自体が旨味を持つように工夫したから、いま出来る限りでは割と満足度が高い仕上がりにはなったかな。


 

 今日の試食会には、お父様とお祖父様も時間を作って参加してくれたので、加工場のメンバーはいつもより緊張気味だけど、ここのメンバー以外の意見もやっぱり必要だと思って、時間が合えば参加して欲しいと頼んでおいたのよね。


 2人ともとても忙しいので、ホントに時間が合えばっていう感じで伝えたんだけど、『航海病』に関することだし関心が高いのか、しっかり時間を空けてくれたみたい。


 

 さて、実食と行きましょう♪


 みんなそれぞれに工夫を凝らしてくれて、


■キノコのオイル漬け

■キノコのオイル炒め

■キノコのマリネ・ピクルス

■キノコのスープ

■芽キャベツのピクルス

■芽キャベツのオイル炒め

■芽キャベツのスープ

■ハム各種


などが出揃っていた。


 『キノコのオイル漬け』だけを見ても、料理人ごと家庭毎にレシピがあるのか、ハーブ風味・唐辛子入りのピリ辛・にんにく入りなど、バリエーションがあってすごく面白い。


 そして、生のまま使うのか乾燥させた物を使うのかでも全く食感が変わるので、その辺りも検証が必要かもしれない。



 みんなで一通り試食したところでお父様とお祖父様が


「オイル漬け1つとってもこんなに種類が作れるのか。味が変われば飽きずに食べられるし、長期の航海では同じ食材でも数種類の選択肢があるのは助かるだろうね。スープは身体が温まって、コレ1つで『キノコ』『芽キャベツ』『肉』が全部摂れるし、お腹がしっかり満たされるのが良いね。」


「どれも美味いな!オイル漬けやハムは、そのままツマミとしても最高じゃぞ♪」


 と感想を述べてくれたので、他のメンバーも少しずつ意見を出し始めた。


「ふむ、保存食とはいえこれだけ旨味がしっかりあれば、そのままでも食べられるし、浸けこまれているオイルや酢にも旨味が溶け出しているから、調味料の一部としても使えて良いな。乾燥キノコの食感も数種類混ざっているからかなり面白い。ハムも塩漬け肉とは違ってそのままでも食べられるのが良い。どのくらい日持ちがするか気になるところだが、塩漬け肉と併用したり、ハムは簡単に作れるから、寄港地で手に入れた肉でハムを都度手作りするのもありかもしれん。」と元商船の料理人が言えば、


「とはいえ、やっぱりノーマルもあった方が、さらに使い勝手はいいんじゃないかい?主婦的には、同じ食材で味違いがあるのも助かるけど、ノーマルで保存が効くものの方が、自分で味付けを変えて出せるメリットを感じるね。」とは40代の主婦の意見。



 みんなが色々と意見を出してくれた結果、最初はオイル漬けやピクルスはノーマルをメインに作って、どのくらい日持ちがするかの検証と、実際に『航海病』の患者が出たら食事療法として試してみること、さらに予防的な効果を見るためにバイエルン商会の船で食材として使用すること、まで決まった。


 これでちゃんと結果が出れば、長く使って貰えるように、にんにく入りや唐辛子入り・ハーブ入りも展開していけたらいいよね。



◇◇◇



 さて、方向性は決まったので早速全員でドライキノコの大量生産に入った。


 キノコはその時期に採れるものが違うので、その時に旬なキノコを中心に食用可能な物を選別して常に複数種類使うことにした。


 でも、キノコの採取は慣れている人じゃないと危ないので、キノコ採り名人の方に指導と選別をお願いして、確実に食用と分かっている物だけを使用することを徹底して貰った。


 その合間に芽キャベツのピクルス、ハムは部位毎に塩分量や加熱方法を工夫して貰いながら、作った物を環境(温度や湿度)の違う場所で保管して、どの程度日持ちに違いが出るのかの検証をして、経過を細かく(観察日記みたいに、絵と文章で見た目の変化も)記録して貰うようにした。


 最初はみんな記録を付けることを面倒だと思っていたみたいなんだけど、そこは譲れないところだったのよ。


 どういう状態 (匂いや見た目)になったら食べちゃダメなのかも、ちゃんと伝えておかないと「何かちょっと匂いが違う気がするけど大丈夫でしょ!」って食べて、食中毒とか笑えないもの[汗]


 船上での食中毒ってかなり危険なのよ。


 激しい腹痛や下痢・嘔吐を伴うので脱水症状になりやすく、その回復のためには十分な水分の補給が必要なのに、船上では飲み水が貴重なので十分な補給が出来ず、そのまま亡くなってしまうこともあるくらいに恐い事なので、この記録は絶対に必要!!とみんなには詳しく説明したの。


 説明が進むに連れてみんなの顔が引き攣っていき、食中毒の怖さを感じて貰えたらしい。

『航海病』の改善や予防を目的に作っている物で、誰かに害を与える事があってはいけないと感じて貰えたのか、それからは積極的に記録してくれるようになって一安心。


 誰かの助けになる事を願って、みんなが一丸となって作業する加工場の熱気は最高潮となっていた。


最後まで読んでいただきありがとうございます(ღ˘⌣˘ღ)

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